徳島の青石
徳島を訪ねたら
サヌカイトを見たいと思っていた。
これは黒曜石のように石器の材料になった石で
ガラス質ではないが緻密で濃い灰色をしていて
なかなか鋭利な道具が作れる。
讃岐のクニでサヌカイトなのだが実は奈良の二上山にもある。
サヌカイトと名付けたのはナウマンゾウで有名な地質学者のナウマンだ。
ところがいざ徳島に行ったところ
目に入ったのは美しい「徳島の青石」。
緑青で板のように割れることから石塀や踏み石などあちこちで目にしたが
何と言っても圧倒されたのが徳島城だった。
石垣も踏み石も城内の池に渡した橋もいわれを記した石碑も
目に入る石は全部青石というありさまで
お城を出たときには青石でお腹いっぱいというか…。
青石は学術名は「緑泥片岩」といって
なんだか神居古潭で見た蛇紋岩に似ていると思ったら
蛇紋岩は緑泥片岩の一種なのだそうで。
その後あるとき
庭の中になんだか見覚えのある石が…
あっ、これは青石じゃないのか!?
じいちゃんにたずねると
「あー、昔、徳島の人がくれたなあ。」と。
一つだけきれいな緑がかった石があると思ったら、そうだったのか。
徳島に行って青石を見なければ気付かなかったなあ。
石を一つ、覚えたのでござる。
旅行に行くと各地の特産の石を目にするのも面白い。
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