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大人買い

子育ての風景

「いい大人」が子どものころ欲しくても買ってもらえなかったものを大量に買うのが大人買いのように言われるがつまりは自分で好きにできるようになった人が自分の好きにすることが「広義の」大人買いだと思う。
だから大好きだったプラモを好き放題買ったりするほかに
スイカを丸ごと独り占めするとかプリンや茶わん蒸しをどんぶりで作って
心置きなく食べて見るのもイヤになるとか。
それでも
普通にはいくら子どもがもっと食べたいとせがんでも、大人は、もっと食べたいくらいがいいのだとわかっているから食べさせないのであって、必ずしも贅沢だとかお腹を壊すだとかの理由だけで子どもの大人買いを禁じているのではないと思う。

さて自分も大人買いの過ちをいくつかやらかしたが
大人買いして良かったというものもある。
それは積み木だ。
子どもの頃積み木遊びが好きだったのだが
ほんの数十個では大したものができなくて
いつも山ほどの積み木があればと思っていた。
自分の子どもが積み木遊びをするようになって
そうだ、山ほどの積み木を買ってやろうと思って色々考えて
結局、以前渋谷の東急ハンズで見かけた3センチ角の木の立方体を
500個購入した。
500個といっても3センチ角なので10個×10個×5段=500個で
たて30センチ横30センチ高さ15センチの箱に収まる。
子どもの友達が何人来てもけんかにならなかったし
みんなで大きなお城を作っては・盛大に壊して・拾い集めて
きっちり箱の中にいれるのも楽しそうだった。

もちろん自分でも心置きなく遊べましたとも♪
ハマったのは「塔」だった。
規則的に少しずつずらして積んでいって「壁」を作るのが好きだったが
「壁」だと端がでこぼこして不安定な感じがしていたが
ある日その両端を繋いで円く積んでいけば安定すると気が付いて
500個で高さ1mを越える「円城」を作り
さらに内側に少しずつ壁を寄せて行って
頂上がふさがるように組み上げて丁度500個で安定した構造物ができた時
ナンだか気が済んだというか落ち着いたというか。

自分にとっての積み木遊びは、一種の箱庭療法だったかも。

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