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体重が重すぎて困る物理的理由

体重が重すぎて困ること、というと
見た目がー、とか
健康に良くない、などということが思い浮かぶが
いやいやいやいや
それ以前の、特に緊急時に直接的に困ることがあってだな。

ウチのおじいちゃんは身体が大きくて
一時90キロ近かったのではと思う。(教えてくれなかった)
ある時、具合が悪くて動けなくて、身体を移動させようとしても
まあ、重くて、持ち上げるどころか・ずらすこともできなくて
ふと思いついて
身体の下にシーツを押し込んで・シーツごと引っぱって
やっとのことで動かしましたがな。
その後73キロまで減量出来て、ずいぶん身軽に動けるようになった。

神戸の震災の時のこと
2階から飛び降りて逃げなくちゃならない、となった時に
「ダイエットしておけばよかった」と激しく後悔した
という人の話を田辺聖子さんが書いている。
その人は飛び降りたはいいけれど腰を打って動けなくなり
近所の若者たちが戸板に載せて救護所まで運んでくれたのだと。
重くてゴメンナサイ、ゴメンナサイ、と悔やんでいたのでは。

昔々、手術した時のこと
手術が終わると手術台からストレッチャーに身体を移し替えてもらうのだが
テレビの医療ドラマでおなじみの
台の周りを5人くらいで取り囲んでシーツを持って
「イチ、ニッ、サンッ!」でストレッチャーに。
で、その時
「イチ、ニッ、サンッ!」で身体が“びょんっ!”と持ち上がって
「あらっ、楽な患者さん♪」
「何キロですか~♪」
「ほら、この前の人!」
「そうよ、体重、自己申告で70キロって!」
「ホントは90キロだったなんて、ねえ!」
「20キロもサバ読んで!」
「重くてびっくりしたわよねえ!」
ひええ、私の倍か・・・それは重かったでしょうね。
好きで細身のワケではないが
これで感謝されるなんて思ってもみなかった。

体重が増えすぎないようにする、ということは
自分の見た目や健康のためだけじゃない。
非常時に備えるためでもあるのだ。


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