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水と空気と熱との関係

勉強

前回

感覚的には、空気は温度が高くても低くても
肌に触れてもすぐには表面温度は変わらない。
つまり熱のやり取りはゆっくりだ。
しかし水は、例えばバケツの水に手を入れていると
すぐに冷たく感じて、手はじきに冷えてしまう。

と書いたが、もう少し詳しく考えてみよう。

まず、大前提として
■熱は高い方から低い方へ流れる
■人間は常に熱を産出しては体外に放熱し続けて体温を保っている

では、30℃の空気の方。
30℃なので体温よりは低いはずなのにどうして暑いと感じるのだろか。
一つは半そででも服を着ているので体表と服との間に体温で温められた空気が溜まっていて、その空気の熱が服の外に逃げにくくなっているから。同時に身体の周りの空気も身体の熱で温まり続けているから空気が動かないと体温に近くなって体温を逃がせなくなる。夏に狭い所で作業すると周りの空気全部体温!となる。(何度か経験あり)それと、気温が30℃というだけでなく、地面や壁や窓からの輻射熱を食らっている場合もあってだな。
同じ30℃でも日向と日陰では体感温度は違うし、湿度や風のある無しでも違うので単純ではない。
ただし、もし30℃でパンツ一丁だったら、周りに空間があれば少し寒く感じると思う。体温より6.5℃低いので。

次に30℃のお風呂の方。
そもそも我々日本人はお風呂に温かさというか熱さを期待するので、30℃のお湯は体温よりも6.5℃低いのでぬるく感じるのは、まあ当然。
身体の周りのお湯の温度は体温を受け取ってじりじりと高くなっていくが、それはあくまでも「じりじりと」。なぜなら水温を1℃上昇させるためには同じ体積の空気よりもけた違いに大きな熱量が必要となるから。
水は空気の1000倍くらい重い。

さてそこで
30℃・1ℓの水と30℃1ℓの空気が体温の36.5℃まで上がるのに
それぞれどれだけの熱量が必要だろうか。
うんとざっくり計算すると
空気の温度を1℃上げるために必要な熱量は
0.24kcal/kg で
空気は1ℓで大体1gなので、1gの空気の温度を1℃上げるのに必要な熱量は
0.24(kcal)÷1000=0.00024(kcal)
30℃から36.5℃まで上げるのだから
0.00024×6.5=0.00156   0.00156kcal 必要
一方水の温度を1℃上げるために必要な熱量は
1000kcal/kg で
水は1ℓで大体1㎏なのでそのまま
1000×6.5=6500  6500kcal 必要となる。
って、もう明らか過ぎて水しか勝たん!

30℃の空気はすぐに体温で温められて体温近くまで気温が上がってしまうが
30℃のお湯は身体の熱をどんどん受け取るのでいつまでも「温かく感じない」し、水温を上げるために必要な熱量は空気より断然大きいので
上がり方はじわじわ・ゆっくりである。
1ℓでこれだからお風呂の浴槽の200ℓほどもある30℃のお湯と言うか
ぬるま湯の温度はなかなか上がらない。
だから、30℃のお風呂はぬるいのだね。

という説明であっているだろか?(今さら感

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