愛なんだな
子育ての風景
読書
以前見たテレビドラマで面白かったなあ、と思い出したのが(2018年)
「dele」(ディーリー)テレビ朝日
原作は本多孝好の小説で
「dele」本多孝好 著 角川文庫
ドラマがあまりに面白いので小説の方も買ってしまった。(電子書籍)
自分が好きなドラマは作りが丁寧でストーリーが良く練られていて面白い
というだけでなく
登場人物がリアルで物語の中に「すっと」入っていけるということと
その中の一人でも「優しい」ことが大きい、と気づいた。
その当時見たドラマで思い浮かぶのは
この「dele」とイギリスBBCの「新米刑事モース」。
どちらも作りが丁寧で、「また見たいなあ」と思わせてくれている。
そして「dele」の小説の方を読んでみたところ
テレビの方は、小説の世界観を忠実に再現させながら
別の物語を作って面白くしているのだがこれはナカナカに珍しい。
多くは原作とは違った面白さをねじ込んで面白くなくしてしまうから。
どちらを観ても・読んでも
それぞれ充分に楽しめるという珍しい作品だった。
さてそこで本題。
小説の中で主人公は両親が離婚して祖母の家に引き取られるのだが
毎日の朝食と夕食は必ず主人公が作る、という取り決めがあって
このおかげで致命的な一線をまたがずにすんだ
と思って感謝するところが
そこが自分には激しくリアルに迫ってきたのだ。
朝食を作るなら朝寝坊はできないし
夕食を作るなら放課後悪友に誘われても夜遊びはできない。
祖母は生活の枠を作ってやることで
大事な孫が悪い道へと落ちない柵にしていたのだ。
そして主人公も
俺が帰らないと、祖母ちゃん、飢え死にしちゃう
と、誘いを断るのだ。
愛だなあ。
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