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青丹色

言語
勉強

本を読んでいて「青丹色」という言葉が目に留まり
改めてどんな色かと調べてみたら

思ってたんと違―――う!!!

と驚いたのでござる。
青丹色というのは、ほぼ渋い抹茶色であった。(おググりあそばせ
日本語では「青々と茂る若葉」というように「青」は青から緑を表す。
そっちの「青」だったか。

高校の古典の時間に「あおによし ならのみやこは さくはなの…」
を習って、その時に

「あおに」は奈良にかかる枕詞で、奈良が青丹の産地だった
青丹は青い顔料の原料だった
奈良の都には当時の最先端の「青瓦」が…?

みたいなことを習った気が…する…?

当時の自分の脳内には
鮮やかな青い瓦屋根の連なる奈良の都が出来上がったのである。
その後高校の日本史で安土城の瓦が青かったと知って
ますます青い瓦の特別感が頭に染みついたのであった。
そしてそれには
当時ウチの近所に新たに建ったマンションの
鮮やかな青い瓦屋根が大きく影響していた。
北海道では古い地域以外では屋根は瓦ではなくトタン板で
それは、雪が滑り落ちる屋根材でないと不便だったから。
それで近所の青い瓦屋根がとても斬新に思えて印象深かったのだ。
それはまるでラピスラズリのよう ♪
昔、青瓦が流行ったことがあってのう…
当時の古典の辞書にはまだ色見本のページが無くて
いや、それでも古典の資料集には「かさね」の色見本はあったはず
なのだけど、なぜか
とうとうこの歳まで「青丹色」を知らずに生きてきてしまったのである。
思い込みとは恐ろしいものでござるよ。
ともかく、覚えた!

ちなみに
安土城の青い瓦だが、イエズス会の宣教師の報告では
安土城の屋根を「青い瓦で覆ひ」とあるので青い瓦かと思われたが
発掘調査では青い瓦は全く出土しておらず
おそらくは通常のいぶし瓦(新品のものは銀灰色)がそのように見えたのか
中国の慣用句の立派な瓦をいう「碧瓦」をポルトガル語訳して
記したものと考えられる。

「安土城天主の構造および外観に関する復元考察」

https://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/3/37993/20150827113603981948/SigakuKenkyu_283_22.pdf


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