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宮本浩次『ロマンスの夜』にワカラセられた夜(2022/12/8, Kobe)

結論から言えば、分からせられた。


宮本がソロ活動の中でも特にカバー曲でやりたかったこと。
この日は、喜び爆発してると言っても過言ではないほどの幸福感に満ちていた。ホールごと、喜びに包まれていた。

エレファントカシマシの野音2022も素晴らしかった。好きでたまらないと言える。でも今日の宮本さん。エレカシでは出してこなかった音楽への思いが炸裂していた。

これまで歌ってきた己の葛藤や理想を横に置いて、他人が作った名曲を自らに憑依させ、己の声で届ける。そこには迷う余地はなく、ただ表現する喜びに満ちていた。それがカバー曲だけのコンサートで実現したかったことだ。

それがこんな楽しいコンサートになって実現したことを、本当に祝福したい。声も絶好調で、どの曲もCDより全然よかった。ものすごい説得力で歌が入ってくる。ROMANCEでイマイチかなと思っていた曲(「白いパラソル」「September」)すら、まさに分からせられた歌唱力だった。逆になんでCDはあんなに抑えているんでしょう。

<備忘録編 (ネタバレご注意)>


宮本の体調不良で東京が延期になったことから、心落ち着かない毎日も、テレビ出演やツイッターのお知らせで一息ついたが、次はどんな座席が当たるかでドキドキ。精神統一に一日かけた後、ダウンロードした電子チケットによると真ん中より若干前の右寄り、縦横無尽ツアーの2階右端よりは好条件でテンション上がる。やはり音響面で雲泥の差だったかもしれない。

開場後しばらくしてからの入場ではかなりの行列であり、前回は一席飛ばしのキャパの半分だったことを思い出す。今回、立見席までご用意があったとのことで、並んでいる列を見たところでは25人まで入れたようだ。

会場に流れるBGMは静かなピアノ曲。アプリでチェックしてみたらなんとキース・ジャレットのThe Melody at Night with YouのShenandoah。このCD持ってる~!久々に聴かなきゃ(今、聴いてる)。

第一部、黒タートルにサテンのラペルのジャケットで登場。
今回のバックは縦横無尽のべースキタダマキさん不参加。ご自身のバンドのライブと重なってました。
「ジョニィへの伝言」「あばよ」「卒業」「化粧」、「二人でお酒を」、など(曲順はもう曖昧で、覚えている限りの情報)
なんとなく汽車や駅、お店というイメージの曲が多いせいか、セットと効果音にもそれらしきものが使われていた。「赤いスイートピー」もそう。
一部の最後に赤い幕がスルッと降ろされ、次に喝采がくるのが予感された。
最後が「First Love」だっただろうか?
幕間、ブリキの太鼓のようなドラムとキーボードがずっと鳴っていて、雰囲気が壊されないように客電も暗いまま、二部を待った。

二部は当然幕が上がると共に「喝采」から。
これ生で聴けて本当にうれしい。
黒シャツとベルベットの上下。
「September」がカリプソみたいになってて、そのあとの「白いパラソル」と続けて明るいビーチの気分。

「ロマンス」からは総立ちで、「飾りじゃないのよ涙は」「Desire」と大盛り上がりで超楽しい。

第三部
白シャツにジャケット
「恋に落ちて」「恋人がサンタクロース」「木綿のハンカチーフ」(歌詞完璧)など。
アンコール
白シャツで。
「冬の花」
そして聞き覚えのあるイントロ。ジュリーだ~!
「カサブランカダンディ」
楽しすぎる演出でした。






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