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15、2023年7月10日(月)宮島水族館

★★☆
入館料:1,140円(福利厚生料金)
・再入館可、受付で自己申告してチケットの半券にスタンプを押してもらう。(この時、「お客様は前売り券での入場でしたよね。半券にスタンプを押します」と言われて、「え、顔バレしてる?」と思ったり……)(でも公式サイト見たら「ブラックライトインキ」って書いてあるけど……もしかして前売り券の人専用の再入館方法?)
・宮島の船着き場から、厳島神社を更に超えて行った先にある。
・場所柄、外国人旅行客が多い。そういうのもあってか、最近では珍しいレベルでコロナ対策の消毒を徹底している印象。


・誰もいない入館前

広島旅行2日目、今度は宮島水族館に行ってきました!
私にとっては初の、船に乗っていく水族館。
祖母が島に住んでいたので、ある意味船は乗り慣れているから良かった……。(まったく初めて1人で船に乗るとなると、多分乗り方とか分からない)

そしてまた、今回初だったことがもう1つ。
開館時間のちょい前に水族館には着いたのですが、お客さんが誰もいない。
今まで開館と同時に行けなかった水族館もありますが、基本的に私の前に必ず列ができていたので、誰も並んでない入口というのは初めてで……。
しかも、入口に「11時頃にカキの養殖の展示の入れ替えをします」というような張り紙もあって、「え、もしかして今日って休館日だった?!」と思ったりもして、うろうろソワソワしていたのですが。
結局開館時間に「お客様どうぞ」と入口から声をかけてくれて、ちゃんと入れました。
この日に宮島水族館に来た第1号の客であります。

・ぎっしり詰まる水槽

宮島水族館で印象的だな、と思ったことは、1つの水槽に同種類の生き物がたくさん入っている、という点。
一般的というか、今まで私が見た水族館って結構どこも、1つの水槽に1~(多くても)5匹くらいの生き物が入っていて、種類によっては「どこにいるの?」と見つからないようなこともあったり。
でもここは……

カエルの皆様そろい踏み
串揚げっぽいフナムシと混雑するカニ

「あれ~、見つからないぞ~」ということが絶対にあり得なさそうな展示。
どこに目を向けても当たり。
特にカエルをこんなにも大量に見れるのは感動的でした。

・対観光客用スキル

もう1つ、宮島水族館というか、宮島の生物に対して思ったことがありまして。
宮島って、町中に普通にシカが歩いているので、もちろん観光客たる私も写真を撮ってみました。

「写真? 良いわよ」と言わんばかりのシカ姉さん

まぁ、私の腕前なので大した写真ではないのですが、これ、歩いているシカを撮った写真に見えませんか?(前足を微妙に上げてるように見える辺り)
違うんです。
私が「あ、シカだ」と思ってスマホを用意している時に、わざわざ立ち止まってこのポーズでしばらくじっとしていてくれたんです。
そう、私が宮島の生物に対して抱いた印象とは、「観光客への写真サービス精神」。
これは、以前行った「鳥羽水族館」の生物たちのサービス精神とは、またちょっと違うように感じました。
「鳥羽水族館」の方は本当に「あ、来てくれたん?!」とでも言いたそうな、ある意味必死さを感じる歓待。
でもこちらの生物たちは……

わざわざ一歩前に出てきて写真を撮らせてくれるオオサンショウウオ
「はいここ、シャッターチャンスね」と言わんばかりに寄ってきてくれるカエルさん

「観光客ってこういうの好きなんでしょ?」という感じの、見方によっては上から目線とも言えるような、おもてなしの心を持ち合わせている。
上手く撮れなかったのでほとんど残ってないですが、他にも色々とシャッターチャンスを見せてくれる生き物がいてました。

・和の心、はつこい庵

個人的に今回楽しみにしていたのは、2021年に新しくできたという、はつこい庵。

珍しい屏風型の水槽

宮島水族館の中でも「離れ」とでも呼びたくなるような、やや離れた位置にあるコーナーなのですが(扉を開けて通路を進んだ先にある建物)、ここが本当に素敵で!
外国人観光客が見たら「Oh! Wonderful!」と言いそうな(大いなるステレオタイプ)、見事な和の空間。
が、私、この日3回くらいここを出たり入ったりしているのですが、毎回1~3人くらいしかお客さんは入っておらず、しかも全員日本人だったんですよね。
この日のお客さんの半分くらいは海外の方だったような印象だったにもかかわらず。
でもこれは平日だったからで、休日はたくさんお客さんが入っているのでは? と思って、ちょうど今年のGWに宮島水族館に行った人が職場にいたので、聞いてみました。
その頃はお客さん、外国人観光客がたくさん入っていたのか、と。
そしたら、その人自身もはつこい庵自体に入っていなかったらしく……もしかしたらGW期間中は人が多いから、はつこい庵自体を閉鎖していたという可能性もありますが、せっかくお客さんがたくさん来ているタイミングなのに閉めておくのはもったいないような気がします。
もっと分かりやすい通路にしておいたら、お客さんも入りやすいのにな、と思ったり……。

はつこい庵でもう1つテンション上がったことは、Dr.フィッシュがいるというポイント!
元々は足湯のようですが、コロナの影響で今は手を入れることだけができるようになっていました。
平日はお客さんが少ないから、「伊勢シーパラダイス」に続きDr.フィッシュを独占できてしまうのも素晴らしい。
余談ですが、この時偶然Dr.フィッシュが1匹死んでいました。
最初見た時はただ底に転がっている、という状態だったのですが、その後また訪れた時は、他のDr.フィッシュがその死体に群がっていて、その姿がまるでピラニアのようで。
なんかふっと、野生のDr.フィッシュ……ガラ・ルファって、もしかしてこういう感じなのかな、と思ってしまいました。(今ネットで調べたら、一応藻類を食べるみたいですが)

・タコについて学ぶ

水族館のショー関係は、基本的にすべて見物する私なので、「生きものおもしろ講座」にももちろん参加。
これは毎回内容が違うのかどうかは知りませんが、とりあえず私が参加した時はタコの話でした。
タコについて学んだ、うろ覚えの情報は下記のとおり。

・タコは世界に200種類くらいいて、日本には50種類くらいいる。宮島水族館では現在2種類のタコが展示されている。
・タコは1日2、3回、吸盤の脱皮をする。(タコが踊っているように見える、タコ踊り)脱皮した吸盤の皮が水槽に落ちていることがある。
・みんながタコの頭だと思ってる部分は胴体。
・タコの口は裏面にある。一般的にタコの口と思われてそうな細い管みたいな部分から墨を吐く。
・メスとオスの見分け方は吸盤の大きさ。メスの方が身が柔らかいから、スーパーで買う時は吸盤の大きさが綺麗に整っている奴を選べばいい。
・マダコやイイダコの寿命は1年。卵を産んだら死ぬので子供を見られない。

生きものおもしろ講座:タコ

「タコにちなんで8つの話」を聞いてきたはずなのに、6つしか覚えていないという……。
でも、おいしい(柔らかい)タコの選び方を教えてもらえただけで、この講座を聞く価値があったと思います。

ちなみにこの講座、始まる前から待機しているのは私だけで、最終的にも聞いてたのは私を入れて4人くらいだったでしょうか。
とても勉強になるので、ぜひ聞くべきだと思いましたが……でも日本語のみだったので、日本語が分からない方は難しいとは思います。

講座が始まる前に、ちょっとだけスタッフさんとお喋りしていたのですが、そこでちょっと、ハッとすることがありました。
時間があったので、私が日本全国の水族館を巡っているとか、今日も朝からずっと宮島水族館にいて、ペンギンお食事タイムやアザラシふれあいタイムにも参加した、という話をしたら、「もう常連じゃないですか!」みたいに言ってくれて。
私にとっては水族館に1日中いる、ということは当たり前ですが、どうやら他の人はせいぜい2、3時間しか滞在しないみたいですよね。
そういう人たちは当然、ショーなんかも一部しか参加しないわけで……それと比べたら、今日初めて来た私が常連並み(と言うのは本当の常連さんに失礼でしょうが)に水族館に詳しくなるのは自然の成り行きなのかな、と。
1回しか行ったことのない水族館に詳しいって……なんだか自分がすごくお得のような気がして少し嬉しかったのでした。

・実質2組のバックヤードツアー

実は今回、すごくラッキーなことがありました。
水族館の中にレストランが無い限りはたいていの場合、私は水族館からずっと出ないんです。
でも今回は老舗のあなご飯を食べたかったし、お土産の生もみじを買いたかった(今までの平日日帰り旅行の経験から、夕方になるとお土産が売り切れてることがある)ので、一旦水族館から出たんです。
で、再入館で帰ってきたら入口の所にバックヤードツアー参加券みたいな物が置いてある。
入口にいたスタッフさんに聞いてみたら、それを持っていたらバックヤードツアーに参加できるとのことだったので、当然貰って。
決められた時間にその場所に行ってみたら、バックヤードツアー参加者は私を入れて8人。
私と、私以外の7人組の外国人旅行客でした。
もはや7人のバックヤードツアーにおまけで私が入っているようなレベル……だったのですが、親切な人たちで、結構楽しく見学することができました。(異文化コミュニケーション)

照明こそがサンゴの命

水槽の上から照明で温度調整しているそうなのですが、4個も照明を設置しているのはこのサンゴ水槽だけだとか。
その水槽の中でも、光が強い方が良いサンゴとそうでもないサンゴがいるので、前者のサンゴは水槽の上の方に設置して、後者のサンゴは下の方に設置して、というふうに工夫しているそうです。
そしてサンゴの飼育は難しいので、この水槽以外の水槽にあるサンゴは全部(?)偽物だとか。

エサかと思って寄ってきてくれるハナミノカサゴ

ハナミノカサゴはいつも上からエサを貰っているので、ツアーで人が近寄っただけでエサかと思って寄ってきてれるそうです。
ただ、逆にチンアナゴは上から覗くとみんな砂の中に隠れてしまっていて……。
チンアナゴは上からエサを貰わないんだろうか? と思ったり、あるいは水槽の向こうから見た時は平気そうな気がしたのに、人間からしたら水槽の前の方が距離が近く感じるのにチンアナゴは怖くないんだろうか、と思ったり……。
ガラスの向こうの人間には慣れるのかもしれませんが、じゃあ上から覗く人間には慣れないんだろうか、と思いました。

他にも冷凍庫に保存してあるダイオウグソクムシ(死後冷凍された)に触らせてもらったり、さかなクンのサインが飾られていたり……短い時間でしたが、充実した時間でした。

・今回のMVP

MVPに関して今回ちょっと思ったことは、私の選ぶMVPって、本当に「今回の」MVPなんだな、ということ。
今回の宮島水族館、そしてマリホ水族館もですが、今まで私がMVPに選んできた生物が結構いてたんです。
宮島水族館にはトビハゼも金魚もアユモドキもいたし、マリホ水族館にはカスミサンショウウオがいてました。
でもどれも「ふーん」という程度で……トビハゼは手に乗ってくれないし、金魚は「人々の生活と密着している」という情報がないし、アユモドキはすいすい泳いでいないし、カスミサンショウウオもこちらに歩み寄ってくれませんでした。
そういう、その時その時で私の心にぐっとくるポイントがないといけないんだな、と思いました。。
その時の生物のコンディションや水族館の展示方法によって、印象が全然違うんですね。
自分で決めているMVPですが、改めてそれを実感したのでした。
生物との出会いは一期一会。
そんな思いを抱えながら選ばれた今回のMVPは

おわかりいただけただろうか

オクヨウジです!
これ……どこに写っているか分かりますか?
私は水槽を見た瞬間、分かりませんでした。
上記のとおり、宮島水族館の水槽は基本的に覗いたら即座にその生き物が分かるような展示。
その中で見た瞬間にすぐ分からなかったオクヨウジ……見えそうで見えないパンチラのような魅力がある。(違)
あと小さい目がめちゃくちゃ可愛い。
それにしても、広島の海に普通に生息している生物だそうですが、かけても良いけど私は広島の海に入っても絶対に彼らを見つけることはできないでしょう。

楽しかった広島旅行ですが、やっぱり2日連続水族館はこうして文章に書くのがダルいですね。
お金の問題で遠方の水族館は2日連続とかにならざるを得ないですが……今後も極力、1回1回の水族館行きの時間を空けていきたいな、と思います。

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