見出し画像

第五期ゆかなか竜王戦 ダイジェスト

前期ではなんとか昇級し、再び2組へ戻ってくることが出来た。
最近は秒読み将棋ばかり指しているので切れ負けルールに支障が出ないか心配だが、どちらにも対応できるような技術を身に付けたい。

予選トーナメント

1回戦 vs メビ初段


前期3組決勝戦のカードが1回戦でいきなり実現。
この前は負けてしまったのでリベンジマッチだ。

こちらの先手番対嬉野流の進行。
前回は不慣れな作戦で後れを取ってしまったので、今回はいつも通りの棒銀でいこうと決めていた。
普段は中住まいの囲いを急戦矢倉調の陣形にしたのがこの機会に試したかった工夫。

中盤で不用意に角銀と飛車の二枚替えをしてしまい劣勢になるも、なんとか逆転して画像の局面。

ここでは53龍と強く踏み込む手が好手だった。
取ると▲4二銀 △同 玉 ▲5一角 △3一玉 ▲4二金 △2二玉 ▲3二金 △同 玉 ▲4二飛 △3一玉 ▲2二銀 まででぴったり詰むのだが、これが見えていなかった。
嬉野流は攻撃的な分 守備力が低い傾向があるので ある程度持ち駒があるときはもう寄せのことを考えておくべき。

本譜は62銀としたが、65桂56龍57銀65龍と龍筋を逸らしてから26角と躱されて空振ってしまった。

この後互角の寄せ合いに突入し、互いに薄い陣形の中なんとかこちらが抜け出して 前回のリベンジを達成した。



2回戦 vs ケケケのケ 二段


後手番となり、戦型は相掛かり
10手目△42銀から雁木風に指していく作戦。

画像の局面では次に飛車先を受けられると歩交換が出来なくなるため86歩としたがこれが悠長すぎた。

75歩から同歩ならそこで86歩として同歩75銀と加速する必要があった。
持久戦になると相手ばかり形が良くなっていって、自然な手の積み重ねでこちらがどんどん悪くなってしまうという最悪な展開になり、良いところなく完敗してしまった。

10手目△42銀 ,12手目△44歩の組み合わせは相掛かりを指し始めたばかりの頃に指していた作戦で、本局久しぶりにやってみようと採用してみたが 本局は構想が良くなかった。
これまで棋戦では相掛かり7連勝中だったが、遂に相掛かり初黒星となってしまった……しかも完敗。
お相手の正統派な指しまわしも強かった。


順位決定トーナメント


8ブロック vs しんちゃん1級


対局相手である しんちゃん1級とは第三期でも対戦し そのときは敗れている。
こちらもリベンジマッチ

角交換振り飛車となり画像の局面に。

ここでは重いと感じながらも確実な攻めとして13桂と打ったが、代えて23歩成という軽い手があった。

同角と取られて何も無さそうなのでそこで読みを打ちきってしまったが、以下22歩が好手で同飛に34桂と打つことができる。これが上手な桂馬の使い方。

前回対局したときも全く違う局面ながら22歩が好手と取り上げていたのは何の因果か、互いの攻撃陣がぶつかる対抗形ではこのような繊細な手が強烈な効果を発揮しやすいということか。

本譜は重いながらも確実に後手陣を蝕んでいき、初めの有利を維持し続けて勝ちきることができた。

ここでもリベンジ達成!


12ブロック vs ニックネーム 二段


先手番となり、後手が一手損角換わりを志向。
こちらの45桂馬速攻が成功し画像の局面。

ここでは金も龍も逃げず、後手の歩切れを突いて56香と打つのが最善手。

本譜は金を渡しても先手玉はまだ左が広く大丈夫だというのは読んでいたが、龍を取られると横へ逃げようとするときに脅威になると感じたので35龍と指した。
これで37馬などの手は防げるようになったが攻勢に出にくくなってしまった。

飛車角交換しておけば後手玉のコビンが開いている状態なのでこちらも十分にやれるようだ。
しかしその後の進行を見てみるとやはり飛車を使われて猛攻されるので実戦的にどちらが最適だったかは微妙なところ。

以降時間を消費しすぎないように攻め手を探すも形勢は切迫。最後は(恐らく)タップミスによる突然の幕切れで、流れは悪かったが評価値プラスを維持したまま何とか勝利。


17ブロック vs ハヤト 二段


ここで勝つと2組5位となり1組昇級が決定する重要な一局。
戦型は対抗形で、後手の四間飛車に対してこちらがミレニアムに組む展開。
3筋に振り直してくる対策に対して射手の構えを取ったが、画像の局面になったときに指し手がわからなかった。
ここでは飛車を浮いて、55銀→66銀から左側で小競り合いを起こして左の桂頭の歩を切ったところに飛車を回り込むという構想が良かったようだ。
本譜は桂頭を銀でカバーする手を選んだが膠着状態になってしまった。
以降手拍子で指してしまった悪手を挽回できず、一方的に受ける展開になりそのまま押しきられてしまった。




結果2組6位となり残留が決定した。
昇級のチャンスを逃したのは悔しいが、前回2組に上がったときは即降級だったことを考えると前よりましにはなったかなと。
今回の当たりを考えると 昇級には二段帯に勝ち越せるくらいの棋力が必要そう。
あとは対四間飛車の作戦の練度を高めたい。
切れ負け用の作戦とかを積極的に投入してみるのも面白いかもしれない。
ただそのための研究をするコスパはどうなんだという話もあるので、時間と相談しながら上手くやっていきたいと思います。それじゃあ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?