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美少女ゲーム業界に身を投じてから11年が経過しました。

 日は過ぎてしまったが、7月21日に業界11年目を迎える事が出来ました。
無事というかなんというか、僕はまだここでゲームを作っています。

 美少女ゲーム業界ってなんぞやというと、あけすけに言えばPCのエロゲーっていう奴です。女の子とエッチな事をします。昨今のエロゲー業界の衰退とかそういうのは一旦置いておいて、そこらへんは言いたい人がもう100万回言っている話題です。ここでは自分語りをします。

 11年前にある音楽が強かったりアパレルが強かったりしょっちゅうライブをやったりしてる変なエロゲー会社に入社しました。実はそこは僕の人生のゴール地点でした。
 僕は中学生の頃にプレイしてならないのは置いておいて、エロゲーをプレイしてちんちん堅くするつもりだったのに、強く感情を揺さぶられ感動していました。表現的な問題や年齢的な問題もあるとは言え、少年向け漫画しか読んでこなかった自分にとって、こんな表現世界が存在しているのかというのにとにかく感動し、エロゲーを作って人を感動させたいと強く思いました。今思えばエロゲーじゃなくても人を感動させる選択肢は沢山あったのに、エロゲーで感動したからエロゲーの道を歩もうとしました。子供は単純なんです。だから18歳未満はプレイしちゃいけないのかもしれないです。

 じゃあ次はどこの会社に入るかという話になりますが、発端になった作品で僕は脚本家を目指そうと思いその日から適当な文章を書き始めます。ルールもあったもんじゃない本当に適当な文章です。学生時代に教師に文章を褒められた事もあり正直調子に乗っていましたが、楽な方楽な方に歩いていった結果現在脚本家にはなれていません。今後はどうなるかわからないけれども。
  話がズレましたが、この業界を目指そうと思い自分のやりたい事も決まった原因となった会社ともう一つどうしても入ってここの開発陣と作品を作りたいと思った会社があります。僕が最初に入社した会社です。どんな会社でも良いから入ってキャリアを作ってそこに入り込もうと思った位にはゴール地点として定めていた会社でした。
 ゴールしました。入社です。でもゴール地点はスタート地点でそこから何をするのか考えないといけません。”面白い事がしたい”という野望があっても具体的なやりたい事や野心が一切なかったので、ずっと与えられた仕事だけやり続けました。一応適当ではなく与えられた仕事の中でプロ意識的なのは芽生えていたし、やりがいも感じていました。もっと良くする為にはどうすれば良いのか、シナリオも絵も音楽も作ってないけれども表示するタイミングや音を鳴らすタイミングを一つ違えるだけで受け取る感動はまるで違う事になる。それをコントロールしなくてはならないし、表現しなくてはならない。
 演出は非常にやりがいがあって、楽しい仕事でした。ただ、最初から最後までそこの会社ではそれだけで終わりました。今仕事している下地は全てそこで覚えた事なので感謝しかありません。その会社と次の会社で演出家として30本程のタイトルに関われました。

 新天地に来ました。現在働いている会社です。演出家ではなく広報担当として走り始めます。やったことがない仕事ですが正直どんな状況でも二次元の女の子を眺めていられる仕事だったら何でもいいやと思い始めていました。広報や営業の仕事はある程度頭にプランが有ったりこういう事をしたい、やろうと手弁当ではあるがやりたい事や自分が見ていてこう言う事をすれば良いのにという事をディレクターと二人でやっていきました。それも非常に有意義でした。ただ、色々ありそのチームは一旦クローズとなります。

 現在は一人で開発を続けています。僕はまだここに立ってます。さっさと別の事すりゃいいだろ、そっちの方がお金になるというのも正しい答だと思うけれども、こういうのもまた一つかなと思ったりしています。11年間で気が付いた事は、エロゲーを作りたいは手段であって、結果的にやりたい事はとにかく自分を表現する事に終始していました。こういう文章書いてる時点で自意識が強いと自覚するけれども、自己を表現する事が出来ればなんだってやれるんだろうとは思います。なので今後も自己を表現していければと思いますがここの業界にはまだ居続けるつもりです。

 上京してから11年でやれた事は、ゲーム開発(エンジン仕様書の作成・スクリプト演出・SEの作成発注・翻訳資料の作成・UI基礎デザイン・映像制作)、ライブスタッフ、ライブの企画運営、バンド、DJ、配信業務、各種グッズの制作、live2D、3D。簡単な物からきちんとやった物までこれくらいは遊んできました。デザイン関連とか音楽関連とかはそもそも趣味で遊んでいた事もあり、ラジオ出演したりゲームセンター店員の時にイベントを運営したりと、今までオタクとして嗜んできた事が全部何もかもが仕事に生きている感じはあります。逆を言うと仕事で得た知識で趣味を伸ばしている事も多いので、楽しい仕事を選べて良かったと心から思っていますが、給料と休みの少なさは異常ではあります。今の会社は超絶ホワイトなのでありがたいです。前いた会社は訴えられても仕方がないと思って良いと思いますが。

 何か始めるのに遅いは絶対に無いし、新しい事を自分の中に取り入れないと我慢が出来ない性格なので押し付ける訳でもないんだけれども、やりたい事を見つけれている超貴重な人はやろうって思います。失礼な物言いかもしれないけれども、人類の大多数がやりたい事が無いに属すると思っているのでもう今更とか思わないで初めて下さい。そう人を見ているだけで僕は勇気を貰えるのです。単純に見て欲しいという欲求もありますが、自分が成果物を人に見てもらおうと思うのはそういう意味合いもあります。やってる人がいるから自分もやってみようと思う原動力のほんの少しに慣れれば幸いです。
 お前のやってみたなんてどうでもいいんだよという話なんて全部消してしまえば良いです。大多数のやらない人間じゃなくて少数のやりたい人に寄り添いたい。そう思います。

 後、ヘッダの画像は無許可で使ってるのでバレて怒られたら違うのに差し替えます。クダンノフォークロアHD版今作ってるのでもう少しだけお待ちください。

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