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【2024】Steamゲー紹介するから寄っといで【9月】

 ドーモ。インターネット老人会のものです。
 最近知りましたが、世間にはインターネット老人会検定なんてものがあるみたいですね。何度も主張している身としては、やらざるをえない。なので早速やってみました。

わしぃ! インターネット老人だからぁ!

 興味のある人は検索してみてくださいね。これであなたもインターネット老人会の仲間入りです。イエーイ。

 はい。今回もそんな私からあなたおぢピに送るゲームレビューです。最近遊んだゲームがどれもこれも楽しかったので紹介したい。今回も「好き」をばらまいた超個人的レビューになってます。

 というかですね。
 子供の頃、ありませんでした?

「この漫画読んでみて! 絶対面白いから! どこが面白いって…読めばわかるから!」

 それじゃあダメなんですよ。「まじで? そのうち読むわ」で終わっちゃうんですよ。面白いと思ったのなら語らなきゃ。だって面白かったんでしょ? ならちゃんと言語化して? 言霊にすればクソデカ感情が自分に跳ね返ってきて2度美味しいんだから。ヤッタネ!

 好きなものは好きって声に出して言うべきだよね、と最近常々思います。今の御時世、ありとあらゆる娯楽が溢れかえっている。楽しいものがとにかく山ほどあるんです。
 でも沢山ありすぎたら、それって普通ってことになっちゃわない? せっかく楽しいのに、ものの価値がわからなくなっちゃわない? だから楽しさを「楽しい!」って受け止め続けるには、「楽しい」を意識しないといけない時代なんじゃないかな、なんて思ってます。

 というわけで今回も「好き」をぶちまけたゲーム紹介となります。よろしければ読んでください。ついでにハートマークも押してね。私が喜ぶからね。そしてこれを切っ掛けにゲームを遊んでみてくれたら、ゲームのファンである私としてはメッチャ嬉しいです。なーに、損はさせませんよ。ステマでもないですよ。お金もらってないからね。

それじゃあさっそく、イクゾー。はい、よーいすたーと。
デッデッデデデデッ。カーン。




棄海:忘れられた深海都市

クリア時間:13時間
最終IGT:11時間5分

 初見難易度:ガーディアンでエンディングを3種類見ました。おそらく全部なはず。それで大体上記の時間です。ご参考までに。
 日本人には馴染みのない単語のタイトルですが、それもそのはず台湾ゲーです。日本語ローカライズは問題ないくらいしっかりしてましたけどタイトルはなんて読むんでしょうね? 『キカイ』で良いのかな。でもプレイ中はなぜか「きうみ…きうみ…?」って思ってました。洋題は『Pronty』だそうです。ぜんぜん違うじゃん!? それ主人公の名前じゃん!
 そんな『棄海』ですが、イメージイラストになんかカワイイキャラが描いてあったので、「おかあさんからはぐれたちびっこが、おおうなばらをだいぼうけん!」みたいなお話を思い浮かべていたんですよ。でも実際は「人がいなくなってしまった巨大海底都市を探索する人工生命体と相棒のカジキロボ」というガチSFでした。最初から最後まで近未来たっぷりよサイエンスフィクション。先入観ってコワイネ。

 ゲーム内容はと言うと、海中探索型のメトロイドヴァニア。海中なのでジャンプの代わりに360度どの方向にもダッシュ泳ぎができます。スイスイと泳ぎつつ探索していく感じは『いかちゃん』だー!洞窟物語の作者のヤツある意味新しい操作感覚かもしれませんね。動きもサクサクで快適。
 回復はダークソウル回数制限あり形式、自キャラはハートのかけら的アイテムを集めてHPやスタミナをあげたり、枠が決まってるところにいろいろなメモリを当てはめて技を覚えたりとだいぶ細やかな作り。ただ難易度は少々お高めの印象で、ボス戦に至っては難易度ガーディアンだと初見殺しの覚えゲー。初見でやられずに勝てた人いるんかな…苦戦したのはフグとハンド・ベリナ。ノーミスで倒せたのはミミックくらい。ただコレに関しては、「こちらが強くなれない時期の強敵こそアクションゲームの醍醐味」みたいに思っちゃう系ゲームオタクなので何の問題もありません。地力の見せ所ってやつですよ。腕に自信のある人はぜひ。

とても幻想的できれいな世界で繰り広げられる、結構ガチ目のアクションゲー。

 美麗な世界観と一風変わった戦闘システムは没入感を高めてくれます。だからこそ個人的に惜しいと思ったのはシステム周り。なんとなく2000年代のちょっと古いアクションゲームっぽさを感じるんですね。ボス部屋近くには必ずセーブポイントが設置してあるんですが、やられたらセーブポイントから2画面分くらい離れたボスのところまで自分で行かないといけないところとかまさにそう。令和ゲーはその場ですぐにリトライさせてくれるからね。他にもアイテムや自己強化パーツが各地に散らばっている上に目印もないので、メトロイドヴァニアの悪い点としてよくあげられる「探索がクソだるい、コンプリめんどくさい」ってところがモロ出ちゃってるのもちょっと残念。正直なところMAP構成は非常に丁寧な作りをしていると思うんですが…これも時代、なんでしょうか。わからぬ…わからぬ…

 とはいえ海底を舞台にした世界観やちょっとキモカワエグいなモンスター、ガッチガチのSFが好きならオススメです。なんだかんだで隠し? エンディングを見るまでプレイしましたし、それを目指したくなるくらいには楽しかった。クリア後もしばらく海中のジャバジャバプクプク音が耳に残るくらいにはハマったよ。

うーん、このセンス好き。

 ところで隠しボスのアレは、なんでああいう造形だったんだろう。台湾の人には馴染みがあったりするんでしょうか。元ネタがわからない。あと私、深海のクソデカ生物ダイッキライ怖いもの見たさ侍なんでござるが、探索は水没屋内と洞窟みたいなところばかりだったので結構安心でした。ふーよかった。



LIBLADE

クリア時間:4時間30分

 結構前に買いましたけどクリアしたのは最近です。いわゆる積みゲー状態だったやつ。でももったいなかった…もっと早くプレイしておけばよかったー!
 タイトルは『リブレード』って読めばいいのかな。これ子供の頃にプレイしてたら「うっひょーかっこよくておもしろー3周目いくかー!」みたいになってたかも。しかし今の私はインターネット老人会の者オヂのサン。クリア後の第一声は「んなぁあああぁ汚いナナチ! つかれたぁぁ!」でした。いやでも勘違いしないで? 悪いのはゲームじゃないんですよ。むしろ「718円でこんなクオリティの高い名作が遊べていいの? 大丈夫? 作者にもっとお金落としたほうがいい? +1000円しよか?」って気分でした。いやいやマジで。…だけど、そう思っていても老人会的には疲れちゃうんだって。しょうがないんだって。歳には勝てないんだって。いやいやマジで。

 『LIBLADE』は敵を倒してスキルを取得してパワーアップしていくタイプの2Dアクションゲーム。ちょっと変わったところを挙げるとするなら、攻撃方法が右スティック倒しという点かな~。そう、いわゆるデュアル古語スティック的なゲームパッドがないとプレイできないので要注意。なおPSコンじゃなく箱コン推奨っぽいです。
 基本はとてもシンプルで、右スティックを倒した方向に剣を振って敵を倒す。敵弾は剣で弾けるし、近接攻撃も剣でパリイできる。とにかく剣を振れば良いんです。しばらく動かしてて「これ、右に振っても左いっぱいまで攻撃範囲が伸びてるな…?」って気づいたらそこからはパーリナーイ宴の時間だ。スティックをガチャるだけでメチャクチャ剣撃を出すことができ、爽快感のあるプレイが楽しめちゃう。集団の中に突っ込んでレバガチャするだけで敵が溶けていく。こんなの脳汁が出ないわけがないんですよ。メッチャ楽しい。しかも攻撃スキルが増えるほどに爽快感は倍プッシュ。個人的に「HIT数ばかり増えて威力の低い連続攻撃ってダサくない?」派なんですが、『LIBLADE』は攻撃が当たったときの感触ヒットストップがしっかりしていて「ダメージを与えている!」って気持ちよさがあります。つまり操作していて楽しいってことなのよ。

エフェクトは派手でメッチャキレイ。
なのに操作感や自キャラを見失わないところはほんとお見事。

 そんなズバドバ爽快アクションですが、だからといってガチャプレイでクリアできるかと言ったらそんなことはなく、難易度はいささか高め。特にボス戦は初見で倒せるような作りにはなっておらず、特定のスキルがないと結構しんどい相手もいたりします。暴れてゴリ押しするんじゃなくて相手の動きや攻撃の見極めも重要。でも安心して? 「ノーダメージで倒す」って実績項目があるってことは、ノーダメージで倒せる進次郎構文ってことなんだ。少なくとも作者はそう思ってるってことだから、さーがんばってみよー! チャレンジしてみたら、なんだかんだでラスボスはHP満タンで倒せたしねノーダメ失敗の負け惜しみ。…んなあぁぁぁぁあ疲れオヂボイス
 なおラスボスを倒した実績は後から追加されたもの達成率4%らしいので、その一つ手前の実績をグローバルで見てみたら、31%でした。つまり購入者の7割は最終ステージ一つ手前で挫折してるってことだな! …さーがんばってみよー!

 スキルは一極集中じゃなくて新しい攻撃動作が増えるように取っていくといいよ。さもないと右手がめっちゃ疲れるし、純左利きな上に左下ツリーに偏った私は右親指が無事死亡です。



マルウェア

クリア時間:3時間と1ヶ月

 めっちゃ物騒な名前ですけどゲームです。少なくともSteamで販売されてますし、クリアした私のPCに異常が発生していないので大丈夫だと思います。たぶんね。しらんけど。
 で、どんな内容かというと、特定のアプリを、不要なものマルウェアを一切混ぜずにインストール完了させる系パズルゲーム。ゲームを起動するとメーラーの画面が出てきていろんな人からメールが来るんですが、どいつもこいつも「このアプリを入れると余計なものマルウェアも一緒に入っちゃうんだけど! なんとかして!」って言ってくるので、そもそもそんなアプリを使うなという気持ちをぐっと抑えてインストーラーをぽちぽちしまくり、正常にインストール完了させましょうね、ってヤツです。
 一連の流れをパズルゲームというかどうかは皆様の判断にお任せしますが、ここまでの内容を見てティンッときた人はおそらくインターネット老人会の者。特に1995年~2000年代初頭くらいにネットに多く触れていた人なら、「あーアレね、インターネットが狭いんですけど、ってやつねー!」って思うんじゃないかな。ほらアレだよアレアレ、ツールバーとか勝手に入れられるやつ。覚えてるー? なんかデスクトップ右下にピカピカするアイコンを勝手に設置させられたり、モニターが突然光って大音量で「ゆーはれひーやー! ぱーっぱらっぱーぱっぱっぱー!」って流れたりするあれ、なつかしいよね実体験ですー! パソコンつけっぱなしで寝落ちしてたら画面いっぱいに骸骨みたいな顔が広がって「ヴァアアアアアア!」って叫んでてピュアキッズクソガキ時代にめっちゃビビったり…え、そんな経験したこと無い? ウソダドンドコドーン。

これはゲーム画面じゃないけど、ほらほら、これこれ。
インターネットが狭いんですけど、ってやーつ。

 そんなわけで名前こそ胡散臭いものの古い人ほど楽しめてしまう、インストーラー仕立ての謎解きコードブレイカーみたいなゲームでした。最初は説明がなさすぎて「メールに添付されてきた怪しいexeをインストするわけないだろ」なんて思うかもしれませんが、それをなんとかするのが主題なので、このゲームを遊んでるときだけは危機管理能力をちょっと落としてね。…あー大丈夫、お使いのPCに一切影響はないですからね。少なくとも私の環境は何も問題なかったですからね。繰り返し言っておきますがだいじょーぶ。たぶん。

 「1ヶ月待て」って言われて待てない人はPCの時計を動かそうね。最後に頼れるのはメタムーブ。こういう変なアプリと昔から向き合ってきた人ならわかるはず。だって当時からそうだったでしょ?



BLADED FURY

クリア時間:3.1時間

 Steamくんのストアを眺めてると、「最近◯◯をプレイしたため」とか「◯◯がウィッシュリスト内にあるため」っていうのが出てきますよね。ゲームとそんな出会いをして「セールでめっちゃ安くなってるから買っておこう」みたいな気分で積みゲる人は結構多いんじゃないでしょうか。アッハイ私もです。これもそうです。最近ようやく着手しクリアしました。購入は2018年でした。おやおや。

 そんな『BLADED FURY』は2種の剣を使って攻撃を弾き、ガードを崩し、矢を跳ね返して敵を倒していくタイプのアクションゲーです。開発元はRPGだって言ってますが、サクサクと敵を倒していきつつ回避とはじきを利用したキャラの動きは、慣れれば慣れるほど操作が楽しくなっていく系の良作アクション。難易度もそこまで高くなく、クリアだけなら結構サクサク。クリア後はチャレンジモードもあるので、さっくりライトゲーマーからやりこみ勢まで幅広く楽しめます。

 このゲーム、語れるところはたくさんあると思うんですよ。翻訳はちょっと残念過ぎるんですが、その他に関しては非常に完成度が高く発売当初はきっと高評価だったに違いない。私もいろいろ書き留めていたんですけど…今となってはよくあるゲームの1つになってしまった感じがあります。たしかに面白いしクオリティも高いんだけどね。
 だから今日はこれだけ覚えてください。私の一押しキャラ、蒲姑ボグちゃんです。

子供の頃に出会っていたら性癖がメッチャ歪んだと思う。

 4本腕のステゴロデカカワ女とか最高でしょ。しかもむっちむちやぞ。



FURY UNLEASHED

プレイ時間:6時間でやめといた

 あー、あー、お使いのSteamアカウント内になんで購入したのかよくわからないゲームってありません? それ「セールで安いからとりあえずカートに入れとこ」って突っ込んだやつですよー、間違いない。少なくとも私がそうですから。誰だってね、そうなるんや。で、最近になって「掘り出し物やん!」ってなるんや。はい、全部自分の話です。

 ビジュアル面から『魂斗羅』とか『メタルスラッグ』っぽさを感じる人もいるでしょうが、全然違う。『FURY UNLEASHEDフューリーアンリーシュド』はとてもシンプルなローグライクゲーです。銃撃と近接攻撃を駆使しながらガンガン進んでいく2Dアクションなんですが、敵を倒さなくてもランダム生成されるMAPに武器が落ちてるので、運が良ければ何も倒さなくても強くなることができる。しかし敵を倒し続ければ自分のレベルが上って、次回プレイ時は強い状態で始められる。まさにローグライク。『Noita』くんと同じ香りがします。
 ちなみにローカル2Pプレイやオンライン協力プレイも可能。その他にもSUPERHOTモードやNecroDancerモードなど他ゲーとのコラボモードもあって、「1つのゲームでとことん遊ばせてやるからなぁ?」って感じが伝わってくるところが好き。ユーザーに楽しんでもらおうって意図が見えるの、いいよね。

キャラメイクも結構こまかく…
その顔、使って大丈夫なやーつ?

 難を言うなら、今のところ敵弾に対する対処法が少なすぎて避けるしかないってところかなー。その割にはボス戦が弾幕ゲーで、『メタルスラッグ3』のソル・デ・ロカ避けられるかみたいな攻撃をしてくる相手もいます。けど体力がライフ制なのでなんとかなっちゃうし、主人公の当たり判定が下寄り(頭の上半分は当たらない)ってことさえ見極められれば完璧。よくよく見れば初見ノーダメだってできちゃって「あれ、もしかして自分、めっちゃゲームうまおなのでは?」って気分すら味わえちゃう。ゲームは娯楽だからやっぱプレイしてて気持ちよくならないとね。ハマるとめっちゃ時間泥棒。いいゲームです。



P3R(ペルソナ3リロード)

 友人から「なんかヘンなゲームばっかり遊んでるねずいぶんと好意的な声色」と言われて「はー!? 違うがー!? 全然ヘンじゃないがー!? どれも面白いがー!?」などと言ってしまった私です。たぶん友人は「メジャーではない」って言いたかったんだと思いますが、でも、うーん。メジャーってどこからだろう。ゲームにおけるメジャーって他のジャンルより敷居が高い気がするよ。でもそう考えた場合、P3は間違いなくメジャーゲーなのだと思うけど。

 というわけでP3Rです。アトラスが誇る名作ゲー、ペルソナ3のリマスターっていうかリメイク作品です。最新のJRPGを遊びたいと思って手を出したんですけど、P3って発売日が2006年だったんですね。でもP3Rは2024年なので最新のJRPGって言ってもいいな! 駅前に電話ボックスが立ってたり小汚かったりでノスタルジック2000年前半な気分になるけど最新だな! ヨシ!

あぁ~凄く2000年代前半~!(好き)

 メガテンシリーズ大好きオタクの私ですが、ペルソナシリーズは『ペルソナ2罪』までしか遊んでなかったんです。それ以降は非常にタイミングが噛み合わず「じかんができたらやる」って思ってたら2024年になってしまってふぁっきゅー温めすぎな気持ちだったんですが、プレイしてなくてもOPなどは動画で見てて「いいなーかっこいいなー」って思ってました。P3Rなんてまさにそれ。ようやく夢が叶った気分です。あ、P3のOPを当時は「とんでもなくオシャレ方面にかじを切ってきたなー」と思ったものですが、今の時代に初代P3のOPを見ると「あっペルソナ2の雰囲気がまだ残ってるんですね」って発見があったりするので、ファンの人は今のタイミングで見比べてみると面白いよ。 

 で、みんな知ってるであろう『P3R』がどんなお話かというと?
 主人公くんは都内の高校2年生女主人公は廃止。ふとしたことでペルソナというJOJOのスタンド的な力に目覚めた彼は、同じ力を持つ同級生美人先輩ショタと協力して「シャドウ」と呼ばれる化け物を倒していくお話です。当時の流行りだった無気力巻き込まれ系主人公はキタローだなんて愛称で呼ばれてましたね。ゲームの作りも、今でこそ「◯◯っぽい」って思う人がいるかも知れませんが、フィールドを歩かず探索と戦闘が限定的なRPGは当時としては斬新な作りだったんじゃないかと思います。

 しかし。もはやペルソナシリーズの伝統ともなっていますが、『P3R』にもギャルゲーチック要素が入るんですよ。これが大変曲者。
 プレイヤーは高校2年生の365日を1日ずつ過ごしていくわけなんですが、日々の行動によって生徒会の後輩JKから古本屋のおじいちゃんまで仲良くなることができる。それが「コミュ」と呼ばれ、関係度を最大まで上げると強いペルソナを使うことができるというもの。そんなシステムがあるのに「めんどくさかったらやらなくてもいいよ?」みたいなこと言われても、はいわかりましたとはならんでしょ。…ならんのですよ。あれば上げたくなるんです。それがゲームオタクってもんなんです。けど時間はしっかり過ぎていく上、特定の曜日じゃないといない人物もいるので、うっかりしているとコミュをMAXにできない可能性もあったりしてこれが個人的に大変厄介。何度攻略サイトをググろうと思ったか。グギギ。

ステータス画面がいちいちオシャレなのに目にうるさくない。
コミュリストも見やすいんだけどね。数と配置が複雑すぎる。
あ、小田桐いいよね。

 『P3R』からはロールバック機能が追加されたのである程度日付を戻ることができますが、本気でコミュ上げしようとするとマジで頭が混乱プリンパします。結果的に、超複雑スケジュールとにらめっこしながら過ごす学園生活が始まり、「シャドウ? そんなことよりラーメンで魅力上げだ! ハンバーガーで勇気上げだ! ゲーセンで学力上げだ! 陸上部と生徒会を往復しながら家庭科室で留学生と交流を深めつつ神社で幼女と遊んで古本屋のおじいちゃんと茶飲み友達になるのに忙しいんだ! ついでにいじめ問題も解決してメガネ地味子ちゃんとワンチャン狙いながら休みの日はもちろんネトゲでナンパだ! 山岸カワイイよ山岸!」みたいな感じになってもう情緒メチャクチャよ。2006年度に高校2年生だった人、そんな感じだった…? どう…? 無理くない…?
 コミュ=好感度システムは賛否あると思いますが、個人的には「キャラの強化と絡めないで気兼ねなくJKやおじいちゃんとイチャイチャしたかった」派でした。どうもね、やらなきゃいけない感じが強くでちゃうんだよね。ゲームオタクは取り返しのつかない要素を見過ごせない。ぐぬぅ。

はい山岸カワイイ。
アニメ塗りっぽいようでそうじゃない、さしずめペルソナ塗りというべきか。

 でもそれ以外に関しては、心ゆくまで探索してストーリーを進められる、良きJRPGでした。なにより全体的にオシャレ。BGMはもちろんステータス画面までオシャレなのに視認性や操作性も悪くなくスムーズ。RPGの中心である戦闘も、弱点を見つけてみんなで倒してキメ! みたいな爽快感があって、繰り返し行動が苦にならない。何だか「高級なもので遊んでるなー」って気分。大手が本気を出した傑作よ。山岸カワイイよ山岸。

 でもなんで戦闘BGM、「ベイベベイベー」じゃなくて「ベイビベイビー」に変わったん?



DREDGE

クリア時間:15.2時間

 ぐえー。

 PVもろくに見ずに紹介記事を流し読みして「面白そうじゃなーい?」と手を出したんですよ。でもまさか、底の見えない大海洋の生物と対峙するようなゲームだとは思ってもいませんでした。つまりメッチャ怖かった。
 私、おそらく水中海洋巨大物恐怖症Megalohydrothalassophobiaなんだと思います。たとえこちらに害のないクジラであろうと、自分の乗った船の真下を「ぬぅん」と大きな影が通り過ぎたら悲鳴を上げるどころじゃない。即失禁ジョビジョバジョルノジョヴァーナですよ。でもね、『DREDGE』はね、そういうゲームだったんだ。…ぐえー。

自分の船と大海原の比率がとても絶妙。
心細すぎて実プレイで「ヒッ」ってなったレベル。

 主人公は、なんか寂れてそうな実は近隣で一番栄えてる島を訪れた漁師。町長から「島の住民のために魚を捕ってきてくれ」と言われ、毎日のように漁に出かけることになります。ですがこの島、非常に陰鬱。すでにBGMが陰鬱だし、お隣の島の村も陰鬱だし、夜になると海上に謎の赤い影が現れてまとわりついてくるし、釣れる魚もだんだん変なやつが混ざってくるしでこの海、不穏が極まっている。しかも挙句の果てには、知らないヒゲノ=オジサンに「あちこちに散らばった遺品を探してきてくれ」と言われ、「ぼく漁師ぃぃいぃぃ!!」って思いながらサルベージまでやらされる始末。そりゃタイトルに『DREDGE』ドレッジってつけますよね。「水底をさらいあげる」って意味らしいですよ。あれ、漁業どこいった?
 そんなわけで主人公は釣った魚を売って船を強化して、各地の人のお願いを聞いていくことになります。そういう意味では『川のぬし釣り』ならぬ海のぬし釣りみたいなもんです。ただ釣り竿の他にトロール底引き網だったりカニカゴだったり深海調査用フックがあったり、せっかく釣り上げても船に枠がなければ釣果を乗せられなかったりと、いろいろなやりくりをするのが楽しかったりもします。最初は「うぇー目玉がいっぱいある魚が釣れたけど島の人はこれ食べるのー…?」なんて気持ちも、慣れてくれば「奇形魚は金になる! これから毎日、売り払おうぜ!?」って気分になってきます。もちろん釣った魚は全部図鑑に記載され、最大サイズまで記録されちゃう充実っぷり。更に魚の売上を駆使すれば、ストーリーをガン無視して自分の船をメチャクチャ強化することだってできちゃう。そのへんの自由度は賛否あるでしょうけど、私はプレイヤーの工夫次第で一足飛びができるような作りは結構好きですよ。さーキミも大海原でやべー魚と握手!

 作中では明言してないんですけど、クトゥルフ的なコズミックホラーを意識した作品なんだと思います。でもあくまで雰囲気なので、強烈に主張してくるわけでもなかったのがちょっと残念。一つのエリアに対して必ずボスみたいなヤツがいるんですが、どうせならそこはもうちょっとえげつなくコズミックでホラーしてくれてもー…と思ったらDLCで島が追加されて結構エグイのが出るらしいです。ヒエェ。

ナチュラルに奇形腫って書いてあるけど、いくらなんでもそうはならんでしょ。
もちろんもっとエグいのもいます。

 とはいえ、何度もやられてトライアンドエラーを繰り返してしまうと怖くもなんともなくなってくるのは…こういうゲームの宿命なのかもしれませんね。『夜廻』や『青鬼』みたいな追いかけられホラーあるあるだと思います。そもそもに『DREDGE』はホラーなのかどうなのか。少なくとも水中海洋巨大物恐怖症な私にしてみればめっちゃホラゲでしたけど。久しぶりにうなじから汗が出た。っていうか夢にまで出てきてうなされた。マヂコワカッタ。
 正直面白かったけどモウヤリタクナイ。DLCもぶっちゃけ面白そうなんだけどコワイ。こんなのSAN値直葬ですよ。でもこれでビビってるようじゃ『SUBNAUTICA』には勝てないと聞く…どれだけコワイんだサブノーティカ…だれかやって。私は遠慮しておきます。



MELATONIN

クリア時間:3時間

 最初に。言語変更は一番最初のタイトル画面の右上だよ。設定内には無いから気をつけるんだよ。
 音ゲーの元祖というと、やっぱり『beatmania』なんでしょうか。初めてゲーセンでプレイした時、なぜだかメチャクチャ恥ずかしくて顔が真っ赤になったのを覚えてます。幼き頃は不特定多数の人前で何かをやるのが苦手だったのかもしれません。そんなピュアな時期があった私も、今ではインターネット老人会オジサン恥も外聞もなくnoteに脳内を絶賛ぶちまけ中です。

 というわけで『MELATONIN』は音ゲーです。メラトニンとは脳内物質のひとつでセロトニンと対を成すもの。催眠作用があるので欧米では睡眠薬として売られているのだとか。なるほどシャレオツなネーミングセンスですね。でも無学な私はプレイ中、「メラニン色素? メランコリー? ペニシリン?」なんて一人アホ連想ゲームをしてました。おろか。
 プレイヤーは自分の日中の出来事や妄想などをなぞるようにして夢の世界でチルい音ゲーに興じます。というかぶっちゃけ海外製『リズム天国』です。プレイ中も「あっこれ遊んだことあるヤツっぽい」なんて思いましたし、何ならスタッフロールのスペシャルサンクス欄につんく♂ってしっかり書いてありました。もっとも、だからこそ楽しさも保証されているという考え方もできますけどね。一番好きなのは第2夜の『仕事』です。指が気持ちいい。

ものすごい明晰夢。

 にしても音ゲーの感想となると「曲がいいから聞いてみて!」みたいになるんでしょうけど、『MELATONIN』は曲がいいと言うより「雰囲気がいい」って言いたい感じです。いや一番最後の曲とかマジで良いんですが、全体的に淡い感じの色使いと、どこかふわふわPOP調の曲はなんというか、とにかく可愛らしい。「こういうのにメッチャハマるタイプの女の子いるよね」って作りをしてます。激しい感じや尖った感じは一切ありません。ゲームのトータルコーディネイトが癒し系のゆるふわガール。…女の子は出てきませんけどね。代わりにワンパンマンのサイタマに髪の毛を生やしたような青年がひたすらドーナツを食べたりしてますけどね。でもきっと、それすらも「かわいー!」って言うんだろうなー。…かわいい、とは…

 しかしこのゲーム、可愛らしい外見と裏腹に判定は結構手厳しいです。いやクリアするだけなら余裕なんですよ。でもパーフェクトを取ろうとすると、急に難易度が跳ね上がる。音ゲーマニア老人会の人は、『beatmania 2ndMIX』のhard tekno『Acid Bomb』並に辛い判定だと思ってください。その昔、私も「ちゃんと押したもん! 今のGreatだったもん! トトロいたもん!」って言ってました。…まあ、パーフェクトは幸い実績にしか絡んでこない? みたいなのでいいですけどね。ちょーっと辛い。
 それでも全パーフェクトを目指したい人は、設定内に判定調整の項目があるのでいろいろ自分ナイズにカスタマイズしてもいいかもしれません。もちろんBluetoothのイヤホンなんて遅延が発生するので使っちゃダメだし、コントローラーのボタンに関しても遊び部分を加味した押し方を意識する必要がありそう。『beatmania』のデカい鍵盤って、ボタンの遊びを関係なくさせるためのものだったのかなあ、なんて今更ながら思いました。まる。
 あ、設定で振動を切って視覚アシストをONにすると難易度がメッチャ下がりますよ。ゲームの良さも半減しちゃうけどね。



バニーガーデン

この桃源郷にクリアなんてない。

 『MELATONIN』のあとに持ってくるレビューではない気がしますけど、その温度差で風邪を引いてくれれば幸いです。
 看板画像を見て分かる通り、検索すると「おっぱいぼーん! おしりぼーん!」って感じのイラストがでてきますが、だいじょーぶ! 健全です。だってニンテンドーswitchでプレイできるんだぜ? しかもレーティングはCERO D、つまり17歳以上対象…あれ、なんかきな臭くなってきたな…
 オプションのディスプレイ解像度が3種しかないのを見て、「あっこれはスチルありきのゲームなんだな」と思いました。一枚イラストは解像度に大きく左右されるからね。美少女エロゲーあるあるだからね。…だからこれはswitchで遊べる健全なゲームだって言ってんらろー!

 というわけで、『バニーガーデン』。発売前後は意識せずとも前評判を散見するくらいついったーに情報が溢れてましたね。有名実況者が数多くプレイしてたのもあって知った方も多いんじゃないでしょうか。そんなゲームですが、どんな内容かといえばキャバクラゲーです。会社をクビになってがっくり落ち込み中の主人公を励ましてくれた女の子は、お酒とおしゃべりを楽しむお店「バニーガーデン」のキャストさんだった。これもなにかの御縁だ、せっかくだしお店に行ってみるかー! って感じです。…いやいや、もうその時点でなんかもう、いやいやいや。お金以上の繋がりはないぞ? 女の子もお仕事でやってるんだから変な期待をするんじゃないぞ? 弱みに付け入って金を巻き上げるのは常套手段だぞ? 相手にもご迷惑だぞ? って主人公に言ってあげたいけど、人生のどん底真っ最中の状況で可愛い女の子から優しく声をかけられちゃったら、つられちゃう洗脳のも無理ないよね。うんうん、しょうがない。
 正直なところ、可愛い女の子たちの仕草を堪能したいピュアキッズが親に隠れてこっそり「ニチャァ」って顔しながら遊ぶゲームとしては、とてもハイクオリティできちんとした作りをしている性癖を歪ませてくる幼い頃、こんなゲームがなくてよかったって心から思います。これがswitchで遊べちゃうだなんてダメでしょ。オフトゥンから出られなくなっちゃうよ。

左から、王道ヒロインの花奈。
クールな美羽香。
元気な凛。
あなたは誰が好き?

 (ここから早口)一番人気ヒロインは凛らしいですね。わかります。仲良くなるほど素を見せてくれるような会話展開は、チョロいオタク男性ならコロっといくタイプですよ。モテたい女性は「会話のさしすせそ」と凛ちゃん仕草を真似するといいと思います。そのへんの男どもならコロッコロの手のひら転がし、クソザコ楽勝モードになるからね。ちなみに私は美羽香推しです。芯が強そうな感じって昔から好きなんですよ。「メッチャメッチャきびしい人達が不意に見せた優しさ」ってのに弱いんです。ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ~、ます! ドゥフフフォカヌポゥ(ここまで早口)

 Steamストアページリンクはなぜか貼れなかったので、興味のある方はおかーさんに隠れてこっそり検索だぞ。



最後に

 というわけで最近遊んだゲームレビューでした。まいどまいど、ここまで読んでくださる人がいましたら感謝感激です。今回は13000文字くらいでした。お疲れ様でした。
 ゲームレビューになると、毎回自分の「好き」を撒き散らす感じになるんですがいかがだったでしょうか。個人的にはこれを読んだ人が「じゃあ遊んでみるかなー!」って思ってくれたら凄く嬉しいな、と思います。その気持ちはさしずめ面白い漫画を友人に勧めるがごときです。

 どれもこれもオススメではありますが、「みんなやってみてー!」って言いたいのはやはり『DREDGE』。ゲーム難易度、雰囲気ともにステキな体験ができるはず。癒やしが欲しい人は『MELATONIN』で、何も考えたくない人はアクションゲーをあれこれ摘んでみてくださいな。どれもこれも、お値段以上で損はさせませんから。

 というわけで9月分のゲームレビューでした。
 次回は未定。また良さげなゲームと出会ったら書き溜めておきます。

 あ、前回分はこちら。8月とか書いてますけど8月に更新しただけです。
 よければ合わせて見てみてくださいな。




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