昔のもの

 「使ってもらえるものがあれば取りに来ていいよ」
と廃業されたお茶屋さんに声をかけていただくことがあり、今日も京都市内へと足を運んだ。

 私は茶碗などの茶道具は出来るだけ貰うようにしている。今探しても同じものはないし、しっかりとした作りだし、何よりストーリーがあるからだ。お茶屋さんの名前が書いてあるのを見つけたり、実際に話を聞きながら、これは昔おじいさんが大切に使っていた、何年前かわからないけれどここにこんなことが書いてあるなど、重さの単位が「貫」と書いてあるだけでテンションが上がったりする。

 正体不明の物も多いが、それもまた使っていれば次の世代にも引き継げるし、使えるのに使わないのはもったいない。私はYouTubeもすればショーもするので小道具として置いてあるだけで雰囲気が出るので本当に重宝する。

 たとえお茶屋さんが廃業してなくなったとしても、その想い、そしてストーリーを引き継いでお茶の魅力を発信したい、伝えたいのでこれからも昔の物は増えていくだろう。こうして歴史をつないでいくことも京都らしくていいんじゃないかと思っている。


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