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私の英語力

 私が話す英語ははっきり言って大したことない。大したことないが、言いたいことは相手に伝えられるし、相手が言いたいこともまぁ理解できる。英語を使うことに特に緊張するとかはなく、コミュニケーションをとるためのツールとして最低限使えるレベルにある。実際には私の英語があまりにも適当なので、私が話してる言葉の一部分しか相手に伝わってないのかもしれないが、まぁそれはいいとしよう。

 初めてイギリスに行った時に「英語が話せるようになりたい」と心の底から思った私は帰国後すぐに英語学習を始めた。それから英語が出来るようになった過程の中で2つのターニングポイントがあった。多くの人が自分の中で出来るようになったいろいろなきっかけがあるだろうが、私は以下の二つだった。

 一つはカナダ人、ニュージーランド人と一緒の部屋で暮らしながらの住み込みバイトをしたこと。もう一つはオーストラリアで洋書を読み始めたことだった。

 学生の頃からリゾートバイトに明け暮れていた私は、何かいいアルバイトないかな?といつものようにバイト情報誌を読んでいた。

ふと「外国人スタッフと一緒に生活ができます」と書かれた群馬県の温泉地でのホテルが目に留まった。ここで働けば、英語が出来るようになるしお金も稼げる。なので「仕事はどんなことでもやります。とにかく外国人と一緒に住ませて欲しい」と頼み込み、日本人3人、カナダ人2人、ニュージーランド人1人の6人が同じ部屋で住む生活を半年ほどしていた。彼らは母国からワーキングホリデー制度を使って日本へ来ているのだ。

 彼らにホテルでの仕事を伝え、一緒に食事の盛り付けをし、一緒に生活をした。半年も一緒にいると外国人を見慣れてしまって緊張することもなくなり、英語で話しかけることにも慣れてしまった。

 印象的だったのは「英語が話せる外国人でもいじられキャラの奴はいじられるし、暗い奴は暗いし、ダサい奴はダサい」。何も恐れることはないことに気づくとコミュニケーション能力が上がった。

 もう一つのターニングポイントはオーストラリアにいたときに長期滞在していたバックパッカーに置いてあった一冊の本との出会いだ。「Highway to Nowhere」という名のこの本はオーストラリアであったバックパッカーの連続殺人事件の話だが、読み始めるとどんどん情景が目に浮かんできた。怖いけど、理解できるのが面白い。サスペンス系が好きなことに気づいてその後、John Grishamにハマって何冊か洋書を読んだ。洋書を何冊か読むと、分からない単語は飛ばして、話の流れを理解するようになる。そのうちこういうニュアンスなんだろうなと思いながら会話もできるようになった。

 ここで基本をしっかり勉強していけばすごく上達するのだろうが、悪い癖である「ま、いいか」によって私の英語力は止まったままである。

 ま、いいか。まだまだやりたいことはたくさんあるのである。

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