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消去法ってダメかしら、ダメなんだろうな

本当に好きなものや 自分に向いていることなんてないのかもしれん、と思う時が、割と頻繁にあります。

元アイドル、現在ソロで路上ライブをしている私 加藤結の 活動の始まりについて。
高校に馴染めず1年で辞め、バイトも長続きしない日々の中で「なんかやんなきゃ」と様々なオーディションに応募しまくった。

歌うことが好き、カラオケに行くのが趣味、という気持ちを疑うことも そもそも深く掘り下げたことも全くなかったです。
アイドルに対しての憧れも勿論はっきりと抱いていました。
ただそれと同時に 目立てない ぼんやりと認識されないような学校生活を過ごしていた私の承認欲求はそりゃもうえらいことになっていて
「"出来る"人達に負けたくない」
「卑屈な気持ちで生きていきたくない」
と、そんなメラメラどろどろな希望も燃やし、当時華やかに見えた芸能の道を強く志したわけです。

アイドルを辞めてしまって今の事務所に入り、ソロでやっていく中で大変なことは結構多いです。
というより、私の性格が大変なことを増やしていってしまうのです。
悩みは毎日尽きません。

SNSが伸びない…自分の歌に自信が持てない…路上ライブが怖い…否定的なコメントが怖い…お客さんが増えない…

その中でも深刻で そしてなかなか口に出せないものが
「これが好きか分からない」
「楽しいのか分からなくなってきた」

正直頻繁に考えます。
ここが揺らぎやすいから私は不安定なんだろうなーと思います。
歌はずっと好きでそこを疑ったことがないのは今も変わりませんが、
人前で歌う緊張感に負けてしまったり、
自分が歌ったものを誰かが受け取って評価したり、
"仕事で歌を歌っている"を前提に聴かせてしまう怖さだったり、
好きなものだからこそ。
難しいことは考えず、ただただ楽しくって歌えていた"今まで"と変わってしまったことが悲しい日があります。

「言い方難しいんだけど……加藤はシンガーがやりたくてやってるの?シンガーが1番やりたいの?」
めっちゃぽやっと意訳…なんですけど、運営さんに問われた私は「アッ……確かに……」しか言えませんでした。

どちらかと言うと消去法に近くって。
「他じゃダメだから今ここで頑張らなきゃ」がぴったりの言葉なのかもしれない。

私が生活をできるくらいのお金を稼げる場所はここしかない。
私が誰かに必要としてもらえる場所はここしかない。
私がなんだかんだ逃げ出さずに続けられるのはここしかない。
私の長所も短所も活かせる場所なんてここしかない。

と、ここまで書いて 十分なのかもしれないなあなんて感じました。
十分すぎるくらい幸せ。
好きじゃなくなる時があってもいいのかもしれない、その分かはわからないけど、世界一大好きになれる瞬間が何度も今まであった。
堂々としたかっこいいシンガーじゃなくてもいいのかもしれない。

よしよし頑張ろ。頑張れそう。
そんなふうに自分を落ち着けて、ご飯を食べて、お布団にもぐって寝る。
明日起きたらまた悲観的な私になっているかもしれないけど、付き合ってあげたい。
どうせこれしか選びたくないから、最終的には大丈夫。結論はひとつだけ!

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