走ること

ヒト以外の動物に目を向けてみましょう。たとえばネコ、イヌ等走っている姿をみることはありますが、長時間走る姿を見ることは少ないのではないでしょうか。
 太古において人類は狩猟採集生活をおくっていました。他の動物と比べ力や体力が劣る人類は生き抜くために道具を使い、協力し合って獲物を捕らえるしかありませんでした。
 ヒトが他の動物よりすぐれた点のひとつに長距離走があります。走ると熱が産生され、全身毛に覆われている動物は長く走ろうとすると熱の放散することができなくなり走り続けることができません。人類は優秀な長距離走者なのです。
 誰でも走ることはできます。走る行為はヒトにとって、本能的、根源的なものなのだと思います。走ることによって血流が全身にいきわたり、脳にのみ血流がいかなくなるので、余計な雑念がなくなってきます。瞑想しているような状態になることもあります。何か嫌なことがあっても、どこかにとんでいってしまいます。エネルギーを消費し、代謝も良くなります。
 メリットも多いランニングですが、走ることに抵抗があったり、楽しいと思えない人も多いように思います。それは学校教育に原因があるのではないでしょうか。いまではあまりないのかもしれませんが、走ること自体が罰として捉えられていて不祥事があると罰としてグランド10周といった経験がある方も少なくないと思います。そういった刷り込みがよくないイメージにつながっている気がします。
 今の私にとって走ることは欠かせないもので、楽しい行為のひとつです。肩肘はらずに、一歩踏み出せば新しい世界が広がっていきます。走り続けることにこだわることなく、歩きも混じえながらゆっくり始めていきましょう。好きな時間、好きな場所、自由に走ればいいのです。さあシューズを履いて、走ってみましょう。新しい自分に出会えます。

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