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ガンダムSEED~FREEDOM~感想覚え書き

目の色が違うわ!!

金持ちです。1月26日(金)上映の「機動戦士ガンダムSEED~FREEDOM~」を見てきた感想の覚え書きです。もう本当に色々な感想があるからこの新鮮な気持ちが無くならないうちに残さなきゃ!って思うくらい濃厚な映画だった。

▼簡単に

・ステータス演出極振り
・ファンサービスの塊
・こういうの見たかったでしょ?

というSEEDファンの為に作られた映画だった!面白かった!
「ガンダムSEEDにはお前らこういうの求めているんだろ?」って感じで作られてて終始「ウワー!!カッコイイーー!!」って少年の気持ちだった。

お話の内容はかなり強引なご都合を感じたし、想像していたのとは違う話だったけれど、SEEDはMSがカッコよく戦って外連味があって、人間模様がドロドロしてればそれでええねん!と思わせるほどステ振りがMS戦闘と演出に寄ってた気がするよ。ガンダムでもお祭りムービーってできるんだね。

あとまさか「ガンダムSEED」を「愛」で〆るとは思わなかった。最後に愛は勝つ!を令和で見ることになるとは…。でもガンダムってずっと差別と対話と愛の話だし、SEEDもれっきとしたガンダムなんだ(極論)

トータルスコアは「劇場版OO」の方が上だけれど、SEEDも劇場で見て本当によかったと思う。

▼キラ

「言えたじゃねぇか…」って気持ち。

俺はSEED序盤の年相応にクソガキで、会話で「てか」を使い、友達のトールとワチャワチャしてる小僧なキラが好きで、種中盤~運命の物静かで落ち着いたキラは「お労しや…」って気持ちで見てた。
本当のキラは世話を焼く人間(アスラン)が居たらダラけて、気になる年下の女の子(フレイ)をチラ見するしかできない子供だったのに、戦争が彼を変えてしまった…。

映画本編でも終盤まで准将お曇りモード。「明日(自由)が欲しい!そのために戦う!」ってデュランダル倒しちゃったから戦うことしかできない存在になってて、お労しや…。そんなことないのに。「力だけが僕の全てじゃない!」って種で言えてたのに…。お前はやろうと思えば何でもできるし、平和な世界になったら介護ロボットのプログラマーとかすれば良いんじゃないかな…。

フレイのトラウマで性欲が無くなってる&ラクスと男女の関係にないと聞いていたから、このままラクスとは大切なことも言わず、やらず、なぁなぁで長年連れ添った老夫婦みたいに一緒におるんかな…って20年ずっと心配してた。
実際なんだ映画序盤のアレは!「NTRやんけ~~!」「でもラクスと寝てねぇんだよなコイツ」って。

そう思ってたけど、言えたじゃねぇか…。

ラストのキスシーン見て安心しました。性欲のキスではなく愛情のキスなんだろうけど、キラがラクスにキスできる様になって本当によかった。

あとずっとキラはスーパーコーディネーターで「人の夢(人の業)」という強者だったのに劇中では「失敗作」と下に見られていたのは新鮮だった。

あんた、自分もコーディネーターだから本気で戦ってないんでしょ!!

▼ラクス

「言えたじゃねぇかpartⅡ」
いや、ラクスは結構愛情表現ストレートだったからキラとは違うか。でも力強く言ってくれてよかった。

「どこからその設定が!?」
ラクスにそんな設定あったの!?あと指輪も本編でつけてたっけ!?その指輪キラからのプレゼントちゃうんか!?と混乱。

(追記)SEED見直したら、ヤキンの最終決戦前にキラに「母の形見」って渡してたね。まさかこの素敵な指輪が映画で洗脳ギミックっぽくなるとは…。人の心がないんか?…。

ラクスも本当は「穏やかな日常を大切な人と過ごしたい」という質素な願いを持っている女の子なのに、才能と環境があるばっかりにやりたくもない政治の旗役に立たされている(立つことを選んだ)お労しい存在…と思ってたけど、その才能って造られた物なの~~~!?

あと間男とのGN空間みたいな演出は笑ってしまう。やりたいことはわかるけど、もっとこう…。でもアムロとララァの共鳴もGN空間もあんな感じだったしな…。GNに到っては全裸だしええか(ええの?)

「人の業」はキラだけで十分じゃないかな、と思ったけど「業」同士の男女が人間として愛し合っているのは素敵だと思うし、ベストカップルだと思う。何もかも脱ぎ去って、産まれたままの姿で抱き合う二人はまるでアダムとイヴの様に綺麗だった。

ハロとトリィに囲まれて夕食作りながらキラの帰りを待っているラクスが一番幸せそうだったから、早くそれが日常になる時代になって欲しいなと思った。でもコズミック・イラ(以下CE)だからな。植えた花を人は何度でも吹き飛ばすんだ。

あとミーアに負けないくらいご立派になって…。コードギアスみたいなパイスー着て、オーライザーみたいにフリーダム(キラ)とドッキングしたのはエッチすぎる。ラクスをエッチだと思ったのは20年間で初めてだ。ミーアはエッチ。

綺麗な声だな。でもやっぱ、それも遺伝子いじってそうなったもんなのかな。

▼アスラン

「おもしれー男」

メンタルがぶれてない時のアスランってこんなに頼りになるんだ!
多分映画の中で一番株をあげた。

ズゴックで快刀乱麻に強襲と格闘をこなすのも頼りになるし、キラがウジウジしてる時の友人ならではの鉄拳制裁も頼りになった。迷いがないアスランってヤベェ…。
つーかスパコであり戦士として戦い続けてきたキラを一方的にボコボコにできるお前なんなんだよ…。改良されて扱いやすくなったとはいえ、キラ専用に調整されたストフリのドラグーンをラクラク制御するお前なんなんだよ…。大事なクライマックスの戦闘であんなゴミみたいな情報を敵の脳内に流し込むお前、本当になんなんだよ!!!!!!!!

「アスランの女性事情どうなってんのかな」と20年間思い続けた俺に、ゴミみたいな情報で「答えはカガリ!」って回答するお前は本当になんなんだ!!!!!!!!!!!

でも本当に凄く頼れる、最高に格好いいアスランだった。アスランファン感涙だと思う。CE世界におけるジョーカ―的な存在。そりゃ議長も手札に入れたがるわ。

「あ~尺的にアスランはジャスティスに乗らないのか~」と残念に思ってた時に「そんなわけないだろ!」と脱皮してきたジャスティス。監督の手の平で踊らされてましたわ。アレックスやヴァーチェみたいなことしやがって。

最終武器がまさかトサカだと思わなかった。イージスの時からトサカあったけどアレは指揮官機特有の情報送受信端末だったじゃん。あんなアルトアイゼンみたいな武装、誰が想像できるんだよ。俺がCEのパイロットだったらジャスティスとだけは絶対に戦いたくない。何が飛び出てくるかわかったもんじゃない。

伊達や酔狂でしかこんな武器つけねぇだろ…。

▼シン

「おもしれー男partⅡ」

本当に面白かった。この映画の清涼剤、トリックスター。シンのお陰で陰鬱な雰囲気も中和される。こんな後輩は俺も欲しい。というか君はキラのこと好きすぎるだろ。もっとルナに愛を囁け。

シンのやることなすこと全部が面白い。年相応の少年らしさもありつつ責任感も芽生えてる。アスランもだけど、メンタルが安定しているシンってこんなに頼りになるんだな、運命のステラが死んでからは本当に辛かったんだな…って再認識した。
運命も見直したら、マジでシンは中盤から終盤までずっと精神が安定していないし、最終決戦に至ってはもうほぼ壊れていた。

ステラが目の前で死ぬ⇒仇を討つ⇒アスランとメイリンを討つ⇒故郷を侵攻する⇒キラとアスランが生きている⇒レイがクローンだと知る⇒ディスティニープラン??⇒レイにDPの今後を委ねられる。って流れ、本当に心が壊れる。放送当初は「コイツ全然人間として成長しないな」って残念に思っていたけど、無理だよ。わかってあげられなくて本当にゴメン

でも特に何か調整してる訳でもなく、天性の才能でキラに迫る戦闘能力持つお前なんだんだよ…。フラダ家の遺伝子入ってるだろうキラがNTの「キュピーン」やるのは解るけど、一般家庭出の二世代目コーディネーターなのにキラを察知できるお前なんなんだよ…。「残像」じゃなくて明らかに「分身」してる「本物の分身」ってなんなんだよ!!!!!!!!!!!!!

シンの才能に目をつけてDPの先兵に仕立てあげたデュランダル議長も地の獄で鼻高々だな。

ステラは…なんなの…?
シンってステラの霊体と会話できるくらいイタコ(霊感)もあるから、マジである部分ではキラを超えてるのヤバすぎる。(キラはフレイの霊体と会話できてない、フレイの声が聞こえていないので)
でも、あんな闇を抱えながら、年頃の少年らしくルナと付き合っているシンってやっぱり大人物なんじゃないかなって思った。シンの物語はこれからもずっと続いていくんだ
あと今でもステラがシンを守っているのって素敵だなって。でも早く成仏しろ。


▼カガリとオーブ

「ちゃんとしてる」

為政者として頑張ってて偉い。本当に偉い。でもアスランの中でお前メチャクチャにされてるから早くちゃんとした方がいいぞ。
大きな活躍はなかったけど、本当に「ちゃんとしてた」のでオーブはこれからも大丈夫かもなって安心した。

ミリアリアやサイがオーブの行政府?軍?で働いているのも見れてよかった。カズイも1カットだけ居たし。

隣にいた「アルダ・フラガのクローン」みたいな少年は何…?パンフ買っておけばよかった…。君は闇に堕ちるなよ?

トーヤ・マシマ。誰、誰なの!?

▼ルナマリアとアグネス

鑑賞前:「三代目桑島」
鑑賞後:「令和のレコア・ロンド、もしくはクェス・パラヤ」

新キャラアグネスが桑島ボイスだからキラとシンのトラウマ抉るかな?と思ったらそんなことはなく。局面を左右することのない舞台装置みたいなキャラだったな。でも生き残って良かった。

ルナとの戦闘はエマvsレコアのオマージュだろうけど、ルナがエマさんみたいに「あなたは女でありすぎた」とか「自分の価値を男で測るな」とズバっと言って欲しかった。元々の脚本家で故人の両澤さんならどう描いたかがとても気になる。「ガンダムSEED」シリーズ特有のジメっとした人間の感情って、本当に両澤さんの世界だったんだなぁって痛感したし、それが好きだった
でも相打ちにならなくて良かったよ。シンがルナの命を吸って戦う所なんか見たくないし…。

放送前にブラストインパルス君が「映画で大活躍する俺…」ってスレ立てしてて「お前は本編で十分働いたよ」とか「フォースで十分だろ」って言われてるの見たから、ブラストで出撃してフリーダムみたいな戦闘した時は笑っちゃった。大活躍してるやんけ!!
インパルスのシルエットをドンドン換装していく戦い方大好きだから、見ていて滅茶苦茶楽しかった。

ルナは狙撃がちゃんとできていてやっぱり赤服なんだなって。2発目は難しいよ。切り替えていこう。
あとルナからシンへの愛情の矢印が想像よりもずっと大きくて「うぉ、すっげ…」ってなった。悲惨な戦争を乗り越えて、ずっとシンと寄り添っているルナマリアは本当に月の様な聖女だったんやな…って。


▼アークエンジェルの面々

「人の可能性ってスゲー!!」

人物の描写はされなかったけど、相変わらずノイマン凄かった。なんなのアイツ。アークエンジェルが堕ちた時は「浮沈艦アークエンジェルのノイマン伝説もコレで終わりか」と思ったら、初めて乗ったミネルバ型戦艦で宇宙打ち上げ最中にレクイエム躱すわ、ドリフト決めるわ。
ガンダムSEEDドラフトするなら俺はドラ1でノイマンを指名する。コイツがいるだけで生存率がグっとあがる。

SEEDファンお馴染みの「アークエンジェルの艦橋狙い撃ち」の場面。「あ~、ココで誰か助けるのね」と思ったらまさかの緊急脱出ギミック。完全にやられましたわ。あぁいうの大好き。あとボロボロになって、ムゥに抱き抱えられるマリューさんはエッチだ…。

マリューさん、PS装甲開発した技術士官なのに艦長やるし、銃撃戦でコーディネーター圧倒するしオッパイ大きいしスペックやばすぎだろって思ってたけど、映画はもっとやばかった。
「戦艦がファンネル使えば強くね?」と長年言われてきたガノタの妄言がまさかナチュラルのマリューさんがこなすとは思わなかった。この人何ならできないんですか…??

「不可能を可能にする男」もいぶし銀な活躍してて大満足。アカツキの性能おかしいよ。あんなん作ったウズミ代表おかしい。
マリューさんもムウもお互いをとても大事にしてるのが節々から伝わってきて大満足や。

ラストでマリューさんがだいしゅきホールドでムウにキスするのも大好き。劇場版ZⅢのラストシーンでカミーユとファのだいしゅきホールドは微笑ましかったけど、コッチは大人の愛を感じた。

ラストの改変大好き。


▼イザークとディアッカ

デュエルとバスターの再演。映画の中で1番テンションあがったかもしれん。「初期GAT-Xシリーズが核動力になってミーティアを使う」コレ予想できた人いる?俺はできなかった。
この映画がファンサービスの塊と感じる演出だった。デュエルがブリッツの武装使っていることとか、本当にもうね…。

イザークとディアッカって本当に人間的に成長していて大好き。

欲を言えば、ディアッカが炒飯作って「グゥレイトォォ!!」って叫ぶシーンもサービスで入れて欲しかった。
あと、ミリアリアと復縁して欲しい…。「もともと最悪の出会いだったナチュラルとコーディネーターの2人のカップル」ってSEEDの世界の希望の様な存在だと思っているので。

「ディアッカは炒飯を作るのが上手い」

▼コズミック・イラ

「やっぱコズミック・イラって糞だわ」

「巨大な電子レンジに人間をいれたらどうなるか?」という邪悪なノッポさんの科学実験みたいな映像を夕方17時や18時に見せてきたことでお馴染みの「ガンダムSEED」シリーズ。

この人、デブじゃないんです。

令和の映像技術でまたソレを見せてくれた。見たくなかった。
「高エネルギーが直上から降ってくると雪が電荷を帯びる」なんて知識、得たくなかったよ。
人が焼ける所をしっかり描きすぎている。でもコレが「ガンダムSEED」なんだよね。嫌だね。好きだけど嫌いだけど好きだよ。

開始30秒で戦争始まるし、野に咲く花が散ったのを見た時は「あぁ、ガンダムSEEDの映画だわ」って納得してしまうのが悲CE。


▼総評

滅茶苦茶面白い映画だった。
「シリーズの〆としての話」は「OO」が最高にまとまっていて、一番ガンダムで好きなシリーズなんだけど、FRRDAMもしっかり〆てくれたし、「やっぱりSEEDって面白いよなぁ~!」と痛感した。

自分は物語の甲乙に「話の内容」を重視するのだけれど、こんなにキャラ描写や演出で楽しめる映画は初めてかもしれない。

思えば、高二の時に同級生のヤスが「コレ面白いよ」と言って貸してくれたDVD。それがガンダムとの出会いでありSEEDとの出会いでもあった。ヤスは何で俺にSEEDを見せたんだろう。毎週ジャンプ読んでるバスケ部だった俺にになぜ。「兄貴がスパロボやってる」って話からだった様な気がする。

初めて見るロボットアニメの長編としてSEEDはあまりに鮮烈で面白すぎた。そこからDestinyをリアタイで見て、ツタヤで「トップをねらえ!」を見始めたら、漫画描いて生活する人間になっちゃったよ。

20年ぶりにヤスに再開したら、こう言いたい。

ヤス、SEEDの映画すげぇ面白かったぞ。



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