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こども食堂めぐり #1

だれでもおいでぇ

駅から徒歩4分にある飲食店が運営するこども食堂。ボランティアをはじめて1年と数か月。いまのボランティアリーダーはお店の元常連で、オーナーに話をもちかけて始まった。すでに4年以上続いている。

月1回平日、夕方5時から7時頃までの2時間。公的助成金をもらって、こどもは無料、大人は300円(プラスお気持ち)で食事を提供している。イートインとテイクアウトの両方で、イートインは最大10人程度まで。テイクアウトが7割程度。

対象は親子とこども。先着順で、用意した食材がなくなったらおしまい。多いときで100食に達するときもある。テイクアウトのお弁当はやや少なめだけれど、寄付でもらったお菓子やお米、たまに果物のお土産は魅力的。イートインのときはおかわり自由というのもうれしい。

小規模飲食店での開催メリット

大人の料金は、募金箱に入れてもらう。お気持ち分を上乗せして多めに入れてくれる人もいる。逆に小銭がないからと両替を依頼してくる人もけっこういる。

この募金箱はこども食堂開催時だけでなく、通常営業のときもおいてあるので、一般のお客がおつりを寄付してくれることもけっこうあるらしい。これは飲食店ならではのメリット。

平日夜、1日営業できないけれど、お店の宣伝効果と募金箱に入ってくるお金をあわせれば、赤字にはなっていない、と思う。小規模飲食店でのこども食堂は、想いと協力があれば「できるかも」、と思うのだけれど、どうなのだろう。

役所の手続きや収支報告、ボランティアの調整など、なにかと時間をとられるだろうし、実際にやるとなると、そう簡単ではない、のかもしれない。でも、増えたら、いいな、と思う。

リーダーの想いと現状

ボランティアリーダーは、満足に食べられないこどものために、月に1回でもお腹いっぱいたべてほしい、そんな貧困層にいるこどもに来てほしい、という気持ちが根底にある。

でも、現状では、貧困対策というより、育児支援という側面が強い。保育園帰りのママたちがファミレス代わりにわいわい食べていくこともあるし、別料金でビールを飲んでいくママもいる。テイクアウトで大人3人とこども1人分受け取っていく家族もいるし、イートインで食べたあと、パパの分としてテイクアウトしていくママもいる。

アウトリーチのむずかしさ

それでも、そんな中でも、もしかしたら、ほんとうに助かっている親子がいるかもしれない。それに「困っている人」限定にしたら、近所の目もあって来にくいだろうし、噂やいじめが怖い。そもそも誰が「困っている」かはわからない。わからなければ、なかなかアウトリーチできない。

どこのこども食堂も、試行錯誤しながら、そこでの最善をめざしてがんばっているのだと思う。

そしてボランティア仲間をみていて思う。地域の居場所づくりに貢献していると同時に、自分たちの居場所づくりにもなっているんだろうな、と。



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