もはやパンク寸前「労働基準監督署」が監督者足り得ない理由

土日は休むことにしました。やっぱりずっと書き続けなきゃいけないと言うプレッシャーは気分的に良いのですが、他のことできなくなっちゃうので。

で、今日のお題はこのニュース。

この件、別に一分業務の民間委託と言うのは別段問題ない。問題は、その委託先にある。その委託先と言うのが、社労士・弁護士・労基署OBからの入札によるものだと言うのである。

うーん、悪手。

いやどう見ても悪手でしょこれ。まず社労士は必ずしも労働者の味方とは限らない。味方でないどころか、経営者に対して「早く病気に追い込んで退職させる方法」を伝授するなどと言うトンデモサイトを立ち上げて、経営者側の立場で活動している社労士が居たことを思い出そう。これによって社労士と言うのはその資格と肩書をどう使うか次第によって、明らかに労働者の敵に回ることができることを示した良い事例であり、恐らくそういった社労士はド少数派だとしても存在すると言うことは判明しているのである。

そう言った人間が監督業務を行うと言うのは、どういうことか? そういうことである。弁護士にしても同じだ。彼らは業務として経営側の顧問弁護士として働くこともあるわけだから、必ずしもまっとうな監督業務が行われるかはわからない。労基署OBに至ってはもうリタイア組なのではないのか?

うーん、そういった人材に「民間委託」と称して緊急避難的に外部へ業務を投げることについてどうなんだろう? そもそもだったらOBになった職員を引き止めるなり、採用を増やすなり、何か対策の必要が有ったはずで、端的に業務を部分委託することで帳尻を合わせると言う施策そのものが、すでに悪手だったりするのだ。大体それで本当に帳尻が合うのか? 監督業務は本当に遂行されるのか? 非常に問題を感じずにはいられない。第一、いまの時点でまともに機能していないと言う実情が、民間委託で解消されるとは到底考えられないのである。

日本人の国民性なのかなんだか知らないけど、「周囲が文句を言わないから私も言えない」と言う問題が、絶妙に昨今の労働問題に噛み合って悲劇を量産していると言うのに、どうもそういった事業所が事前に摘発されたと言う事例を聞いた試しがない。なんなんだろう、労働基準監督署自体は至って真面目に業務を遂行しているはずなのに。つまり、だ。

すでに労働基準監督署自体がパンク寸前

と言うことを示唆しているのである。そこまでではないだろうかも知れないが、状況的には明らかに成り立っていない。つまり労基署そのものがブラック役所化している可能性さえあるのだ。

違法操業をする事業所を監督する役所が、その事業所に加担しかねない人間に監督業務を委託しかねない状態、そのくらい労務問題については現状いろいろなところでテンパっているはずなのに、

なぜ日本の労働者は暴れ出さないのか。

暴れるなら一言声を掛けてください。仲間を募りましょう。



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