ファン感謝祭 ストレイライト芹沢あさひプロデュース編 感想 後編
こんにちは、さみどりです。
このテキストは、プロデュースコミュファン感謝祭編 ストレイライト 芹沢あさひのコミュ群の感想もとい考察を書いた記事の続きです。
まだの方はこちらを先に読んでいただけますと幸いです。
以下、ネタバレのため改行(Trueを除く他コミュのネタバレを含みます)
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超有名な音楽番組(レコード大賞の新人賞くらいでしょうか……?)で表彰されることになったあさひ。完璧なパフォーマンスをするだけと言っていましたが、「あさひの中でのパフォーマンスが完璧」で、一つの「トップ」に到達した、そのステージで彼女は動かなくなってしまいます。
もちろん、他の人たちに理由は分かりません。突然ダンスをやめて撮影を止めてしまったという事実だけが横たわっています。
冬優子がなぜダンスをやめたのか聞くと、あさひはこう答えます。
↑あさひ、言語化が下手。でも人間って何も分からなくなったときにこうなるものだとも思う。言葉が見つからないあさひについては、【ジャンプ!スタッグ!!!】の4コミュ「舞台は自ら助くるものを助く」が詳しいです。
「完璧」と「トップ」について考えていたら分からなくなって集中が途切れ、機械がエラーを起こしたかのようにいつものあさひではなくなってしまいます。
自分が飛んでいた空の先が分からなくなった、という彼女の悩みは、自身の理想に基づいています。しかも、あさひは自分の考えでしか物事を見れないので、他人がどう「こうあるべき」と言っても、なかなか彼女の腑には落ちません。
すれ違う3人に、プロデューサーは一言だけ言葉をかけることができます。
ストレイライトの3人はかなり考え方が異なる上に、一言で3人の悩みを解決することはできません。この三択は、パラメーターの増減だけでなく、「誰に寄り添った言葉をかけるか」という少し残酷なものでもあります。
真ん中の「このまま終わりにしてもいいのか?」を選ぶと、あさひに声をかけることになります。
あさひは一つのことに満足してしまうと、飽きて次の面白いことを探すという性質を持っています。これまでアイドルに関しては、キラキラの正体を探すとかパフォーマンスを研究するとかで興味を持ち続けていたあさひでしたが、感謝祭のリハーサルではプロデューサーに対してトップの先に何があるのか、と吐露していました。しかし、ステージで動かなくなったあさひを見たプロデューサーは、あさひがアイドルに満足して飽きたわけではないと考えてこう言ったのだと思います。プロデューサーにも理由をはっきりと言うことはできませんが、そもそもあさひに分からないことをプロデューサーが言い当てることはできません、考え方で寄り添うことしかできないのです。
これは私の感想になりますが、あさひが本当にアイドルに飽きていたら、控え室で固まっていないで既に次の面白いことを探していると思います。アイドルはきっぱり辞めると言っているとも思います。なので、少なくとも飽きたというわけではないでしょう。
あさひはそのまま何も答えられず、プロデューサーに引きずられるように謝りに行きます。きっと、冬優子や愛依よりも「芹沢あさひ」のことを良く知らない人たちになんやかんや言われるのでしょう。そして彼らの言葉は、あさひの心には届かないのでしょう。
▷Shall we dance?
久々の自主トレでストレイライトの3人が集まります。冬優子はあさひを知ろうといくつか話をします。あさひが言うのは大きく二つ、「すごいって言われるとか、のし上がるとかは別にあまり嬉しくない」「自分にできるパフォーマンスをしたい」です。これらは冬優子のしたいことと対極にあると言えるでしょう。しかし、エラーについては何も言えなくなってしまいます。ここで愛依が割って入り、冬優子と愛依はあさひにダンスを披露します。
ダンスを見るあさひはだんだんと顔が明るくなり、青空のカットが入ります。
最初に見たときには気づけなかったのですが、これは感謝祭開始時のコミュ「The story so far」でとの対比で、曇った空が晴れる=あさひの暗雲が過ぎ去ったことの暗示だと思います。
あさひは2人のダンスを見て元の調子に戻ります。初見のときはあまりに上手くいきすぎた話だと思うほどでした。しかし、後のコミュを見ると特にわかるのですが、あさひは2人のパフォーマンスに新たに興味を惹かれています。
冬優子と愛依のライバル宣言を軽くいなし、3人は改めてレッスンを始めます。
↑「One Step」で見切れていた2人もこの通り。(冬優子はまだ少し距離があるようにも見えますが)
▷感謝祭本番前
これまでのあさひはたくさんの人に会って、いろんな話を聞いて、面白いことを次から次へと探して、自分のパフォーマンスを磨き上げて……そうやって人生を過ごしてきました。しかし彼女は天才なので、身につけるのは短時間でたくさんのことを学ぶというスタイルでした。彼女が見てきたのは、興味を惹かれた実に一瞬一瞬なのです。
そして他人に対して関心があまりありません。人間観察はかなりできますが、それは親密な関係になるためではなく、あさひに備わった優れた分析力によるものです。
しかし、「Shall we dance?」で初めて隣にいる冬優子と愛依のパフォーマンスからダンスを学んだとき、あさひは雲を打ち破るほどの転換期を迎えます。
あさひは、冬優子と愛依の成長を自分の中に取り込むということを身につけたのです。冬優子と愛依はあさひとは全く違う成長をします。他者の成長というのは自分だけでは絶対になし得ない学びがたくさん詰まっています。それをあさひが常にその感性で感じ、学んでいけば……それは「果てが見えなくて」、まさに海のようなものではないでしょうか。冬優子や愛依のような目標とも違う、追われる者のライバルの形がそこにあります。
同時にこの気づきは、プロデューサー以外の人間に、面白さとも違った意識を初めて向けた瞬間でもあります。
そしてあさひはユニットの奥深さを知ることで、限界が見えず、一人の天才ではなし得ないステージへ、3人で新たな一歩を踏み出すのです!
本当に、ここがエモくて泣いちゃいました。
▷感謝祭本番前(ユニット)
あさひはいつものポーズだけど冬優子と愛依はステージと舞台袖でポーズが違うんですね(要検証)
「わたしたちは、誰にも負けない……」一番負けたくない相手が常に隣にいるユニット、ストレイライトのステージが今始まる!
▷感謝祭本番後(通常)
感謝祭本番後は感謝祭で唯一分岐のあるコミュで、本番のパフォーマンスでMVP(スター最多獲得)を取れたかどうかで決まります。同一ユニットのアイドルなら内容は同じなので、感謝祭プレイ時にどちらも開けてしまうのが良いと思います。通常は舞台袖に帰ってきたアイドルたちの話です。
これは、あさひの言葉が全てでしょう。
▷感謝祭本番後(MVP)
MVPになったユニットには、アンコールのステージがプレゼントされます。まさにアイドルをしている姿が見られる貴重な場面です。
あさひの思いは感謝祭本番後(通常)で語られる状態にあるので、この言葉はとても深いものがあります。
それはそれとして新録歓声がずるい。
▷(not?) Stray light
not?とつくことで、ステージのストレイライトではない日常と、それぞれがユニットでやりたいことを見出したことで、迷わない、離れなくなった=ユニットとしての結束が高まった……のか?というタイトルなのかなと思います。
冬優子を「リーダー」に据えるところ、フェスユニットにおけるポジションから立場を取っているのがやられたなあと思いました。
▷やがて、海の広さを知る者よ
冬優子や愛依に負けないようにレッスンをするあさひ。プロデューサーともダンスを合わせようとしますが、プロデューサーには見ててもらう方が良いと結論を出します。(あさひとプロデューサーの関係は、【さかさま世界】や【ジャンプ!スタッグ!!!】のTrue Endに触れる必要があるので割愛します。是非読んでみてください。)
人を観察することから、プロデューサーの視点を得て、さらに人とパフォーマンスを合わせることで、新しい世界を見られるようになったあさひ。彼女の世界は、その相手が増えるにつれ、相手がさらに上手くなるにつれ、さらなる成長という形であさひに帰ってくるのでしょう。願わくば、そんな未来が来ることを祈って。
まとめ
個人的な感想を言うと、ストレイライト感謝祭、コミュの演出に過不足がないのが最高でした。感謝祭に差し掛かって新たに湧いた三者三様の悩みに対して、その解決が一つの話でできていること、対比構造が上手いこと、解決によって新たにユニットでのそれぞれの目標が定まること……とても面白かったです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
冬優子と愛依の話もまた近いうちにかけたらなと思います。(年内かな……)(もちろんこの2人にも物語があるのでそれはどこかで言わないといけないなと思ってはいます)
おまけ
現在フェスイベント「オータム・フェスティバル」で芹沢あさひさんのカードが出ています。なんとフェスを1回プレイするだけで貰えちゃいます!是非手に入れてください。そしてプロデュースしてください。
それではまた次の記事で。
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