今年の推し:仮面ライダーギーツ
良いキャラだ、というか俳優のチョイスが上手い
顔で演技出来てる
この顔だけでどういう性格なのかみたいなのが伝わってくる、セリフ演技がべらぼうに上手いわけではないのも若さがある感じがする
今回語りたかったのは仮面ライダーダパーン
このキャラ願う欲望
『破滅願望』
について
仮面ライダーギーツの詳しいストーリー解説はしませんがざっくり言うと敵を倒してスコアを貯めると頂点の人間が事前にカードに書いた願いを叶えられます
このダパーンは高校生ですが、ある日事故でトラックに撥ねられバスケが(たぶん一生)できなくなるほど足を怪我します
そこで彼は『周りの人間全員滅べばいいんだ』という超過激思想を持つほどこじらせてしまうのですが
まァ〜…歳を取るとね
この考え否定したくなくなるんですよね、大抵の人間は子供の頃の夢だとか、好きなスポーツとか
得意な絵だとか歌とか
「ある日突然」自分には無理だとも「なあなあと生きて」夢に対して無気力にもなるんですよね
それは事故だけじゃなくて、バカにされたり、自分より上手い人がいたり、嫌な事から目を背けてるだけだって思うようになったり
とにかくどんな事だろうと夢ってのは諦められるんですよ
事情を吐露したダパーンは同じ仮面ライダーのナーゴに
「大好きなバスケができる世界って書けば良かったじゃない」
と言われます
同じく仮面ライダータイクーンにも
「より良い願いを叶えるもののはずだ」
と諭されます
これがまた良いんですよね、この何にも理解してない感じが、しかもこのキャラ達に言わせる事が
ナーゴは金持ちの家で、幸せになるために生まれたと親に束縛されており、そこから脱却するために家出する様子を配信するキャラ
タイクーンは平和な世界を願う就活生
2人は正しい事を言っていると思うし
それが一番だということも常識的に考えてそうです
でここからが本題
しかし絶望、怒り、逆恨みってのはそんな事で収まるほどタチの良い感情じゃないんですよね
そんな事どうでも良いんですよ
『世界は変わった』ではなく『終わった』が示す通り
もうどうでも良いんです
だから別にどうしても人類を破滅させたいからバトルに参加してるわけでもないし
バスケやれるようになったからってこのモヤモヤが収まるわけじゃないんですよ
加えて友達が居るような描写もない、多感な高校生にとってこんなにも腹の底がワナワナする事は無いでしょう、大切なものなんて何も無くなった今
世界を滅ぼすなんて大層な事だと思ってないんです
自殺する人について考えた事はありませんか
自殺だけは良く無い事だ、環境を変えるべきだ、時に受け入れない事だ
その中に『どうせ自殺するなら全部滅茶苦茶にしてから死んでも良いんじゃない?』
と思った事はないでしょうか
その心境と同じです
また正論を吐いた2人のキャラも良くて
ナーゴの家は束縛が酷い、と描写されますし本人もこんなセリフを言うくらい覚悟が決まってる『と自分では思ってる』キャラなんですよね
実際は好き勝手に外に出れるし、配信活動なんか自分の居場所を生放送で晒して何十回もSPに帰らされてる
タイクーンは仮面ライダーでは珍しく
「平和」を望んでいるけど「戦わない」選択をしたライダーです
目の前で息子を助けたいおっさんが戦ってても助けに行かないし、人間ですらない敵とこれまで1回も交戦したことが無いという
なんの覚悟も決まってない、中途半端
まさに『偽善』を体現したようなキャラです
もうそんな奴から正論を言われても頭にくるだけなんですよね
そんなん絶望したことの無い奴の綺麗事だから
で私がどんな展開を望むのかというと
ダパーンには中盤前くらいで遺恨を残して死んでほしい
と思いますね
私は推しでも好きなキャラでも死ぬ事自体にショックを受けたりする事はなくて、むしろ『キャラとしての役割を果たせ』という方が強いです
生き様、死に様
死ぬ時もまたキャラの魅せ所
「恵まれてる癖に不満は人一倍あるように見せてる奴も!綺麗事ばかりで何もしない中途半端な偽善者も!どいつもこいつも!理不尽にどうしようもない絶望感を味わって死ねばいい!アハハハ!」
といったカンジの遺言で消えてほしいですね
中盤には多分新規ベルトを出さなきゃいけない関係で願いを叶えるゲームが一旦終わりそうなので
その前に退場してほしい
まあ脚本の高橋悠也はこの展開好きなので
やってくれそうではある、やるとしても10話前くらいかな
ただこいつは復活して欲しくない、この考えを否定したくないので
シンデレラストーリーなんかにしないでほしい
なんやかんやあって世界リセット
そこにはバスケをやってる描写が
それだけでいい、セリフも長尺もいらない、1カットでいい
それ以上は蛇足だ
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