新架鉄始動


製作中の車両。車両はブレーメン型LRV18本で運用。全長は約37mで7mの伸びる分は所轄の警察との折衝が必要かもしれない。まあ今回の事業主体は川崎市が入ってるから…

 新架鉄の川崎LRT、とりあえず頭の中でこねくり回していてもらちがあかないので、えいやっとモデリングすることにした
 路線はこんな感じ(空想鉄道へリンク)。事業主体のひとつであるENEOSの水素を使う関係上、ENEOSの工場に線路が隣接しなくてはならないというルールをのぞいて基本的には川崎市がかつて運営していたトロリーバスの路線をトレスしてる。路線自体にはいささかの関心もないので、全線にわたって片側二車線の道路が敷設可能と確認できればそれでよし
 事業主体は川崎市、ENEOS、神奈川臨海鉄道、京急電鉄。この3社がそれぞれ出資して造られたのが川崎LRT『HyKaLi(Hydrogen Kawasaki Lightrail)』となる。動力は水素。これは川崎市が2015年に打ち出した「川崎水素戦略」の一環で、水素を使った新しいインフラとして、臨港地区と川崎市街地を結ぶ水素燃料のLRTを運行し、動く広告塔として活用しようという狙いから企画された路線
 もちろん建てや酔狂で路面電車を敷こうというのも気が狂っているんだけど、この背景として川崎市が提唱する「東扇島総合物流拠点地区形成計画」が背景にあり、川崎貨物駅と東扇島のコンテナターミナルを結ぶ貨物線を建設し、環境負荷の少ない鉄道による貨物輸送を充実させる計画が立てられた。そこで川崎貨物駅~水江間の神奈川臨海鉄道線(1997年廃止)の復活に合わせて、この路線をコンテナターミナルまで延長。環境負荷の小さなHD300形式機関車5両を川崎市の助成で購入し、貨物輸送を行う算段となった
 そしてこの東扇島臨海地域への従業員輸送の手段として、川崎駅と東扇島を結ぶLRTも合わせて建設することになったという流れ。ただこのエリアには京急大師線とJR南武支線がすでにあるわけで、LRTは少なからずその旅客を奪うことになるため、京急電鉄には事業主体としてLRT経営に参加してもらい、JR東日本にはこの計画とは別に扇町に水素施設を建設し、川崎市と共同で水素燃料の活用プロジェクトを行うことで手が打たれた

 …とまあ、こんな流れで川崎LRTを考えた。正直こんな話はどーでもよくて、俺としては水素燃料で走る路面電車を走らせたいなー、と思って、たまたまそれには川崎が都合がよかった。それだけです

 車両は新潟トランシスのブレーメン型。性能的にもこれ以外選択肢はない。アルナ車両のリトルダンサーはアルナ車両に1年で18編成を造れる製造能力がない。近畿車両のJ-TRAMはそもそも広島電鉄向け以外やる気がないときているので、好む好まざるにかかわらず新潟トランシスに発注する以外の選択肢はないとなった

 んでここからはさらに個人的な思いなんだけど、前回の彦島電鉄で路面電車をやったにもかかわらず「狭軌LRVの無駄の多さ」に辟易して一般型電車の形にしたわけね

彦島電鉄、個人的にはわりと満足いっているけど「逃げた」と言われればその通りで…

 彦島電鉄には個人的にまずまず満足しているんだけど、でもやっぱり「路面電車」から逃げたよな俺、ってのはずっとあった。ままならないことから逃げずに真正面から路面電車をやっておきたいなというのがあって、今回は新潟トランシスのブレーメン型を使った架鉄をやりたい、っていうのがあるんよ。だから線路条件さえ合えば川崎だろうがどこだろうが構わななかった。ただ水素に川崎市が力を入れている。じゃあ水素で何かやったらおもしろそうだな、って感じで川崎市を選んだわけ
 んで、編成は4車体全長37m。これは3車体だと水素燃料タンクやバッテリなどの配置が苦しいため。7mほど軌道法の規定している全長からオーバーするけど、これは川崎市に所轄警察と掛け合ってもらうことにする
 モータは各車両に1台120kwの物を吊って、ギアリング6.789で駆動。軌道から10秒程度はEDLCに蓄電された電気と水素電池からの電気でトルクを増して4.5km/h/sで加速。定トルク領域以降は3.0km/h/s程度の加速力で走る感じになる。最高速度は併用軌道50km/h、新設軌道70km/h。保安装置は機器搭載の問題からATACS。正直路面電車で保安装置をまともに使おうと思ったらCBCTベースのシステムじゃないと話にならない。そして現時点で実用化してかつ導入コストの安いCBCTシステムと言ったらATACS以外に選択肢がないのでJR東日本に頭下げて導入するほかない。これで併用軌道の安全性が担保されて最高速度50km/hを特認してもらう、という腹積もり
 導入編成は18編成。うち1編成はCBM対応の車両でP/Q測定や起動狂いのチェックを常時行う機能を搭載する。予算は1編成あたり5億5000万円(税込)
 とまあこんな感じでまとめていこうかなと思ってる。例によって俺は車両以外に全く興味を持たないので、車両以外のことでとやかく言われても何の対応もできないし、そもそも架鉄は「俺はこれが一番楽しい」と思って作っているので車両も含めて他人の介入を認めてない。なので、何か思うところがあっても俺のいないところで「サマンサは相変わらず何もわかってねえなあいつ」と言っていただければ幸い。こちらと指定は感想も意見も何も必要としていないので
 あと、俺にかかわってると架鉄「界隈」から嫌われるリスクもあるので近寄らないほうがいいです