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『君たちはどう生きるか』を観て考えた②

とはいえそれは他人の夢なのです

しかしどんなに天才的なアニメーション技術を持って私たちに感動を与えようとも、それは他人の夢なのです。わたしもあなたも皆それぞれの現実に戻らなければならない。もう一度生まれ直すために私たちは夢を見て冒険し、また現実に戻り何もなかったかのように夢を忘れて生きていかねばならない。
これは矛盾おじさんこと宮崎駿がよく発言していることでもある。アニメばっかり作ってるのにアニメばっかり見るなって事あるごとに言っている。積み木を積むことを選ぶなと。

しかしできることなら一欠片の綺麗なもの、悪意の入り込む隙間のない純粋で美しいものをそっとポケットにしまい、現実に持ち帰りそれを忘れずにいて欲しい。所詮他人の夢だけどそれができたなら私は何かを成し遂げたことになる。
そんな願いがひしひしと伝わってくる素晴らしい映画でした。

おしまい


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