親父が死んだ⑨
転院の日、どうやって親父を運ぶのかと思えば、介護タクシー。
そんなんで大丈夫なのかと心配してしまった。
酸素着けて乗って行くのだが、値段は民間救急車よりも安い。
転院先に着いて受付に行ったが、なんか様子が変だ。
待つこと30分、いい加減早く親父を入院させてくれ。
受付にクレームをいれているとタクシーの運転手が、酸素がもうなくなりそうと困った顔をしていた。
私は怒りで我を忘れて、患者が死ぬぞ❗と受付に怒鳴りつけた。
ソーシャルワーカーとしっかり連絡をしていなかったのか?
やっと救急の処置室に連れていかれたようだ。
そのときに、昔からお世話になっていた先生とバッタリあって、すまなかったと言われて我に帰った。
副院長である先生に言われてのは、私は反対したのにそこの病院からどうしてもと頼まれたので、仕方なく受けたんだけど、しかしあの病院は酷いことするねと話していた。
主治医になる先生にみてもらい、何とか病室に入ることが出来た。
親父はご満悦。
地元に帰って来たのが嬉しいようだった。
様態も安定していてもう少し遅れていたら大変なことになっていた。
私の心のうちは、前の病院への不信感しかなかった。
続きは次回
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