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娑婆はなんと幸せか、と祖母のたまう

細々書いておこうと思っていたけれど、日々の進捗が激しいので順番を追うのはやめにしようかなという本日の祖母。

いちおう、前回

昨日の朝、様子を見に行った母に寒い、と言った祖母。それは湯たんぽしましょか、と片付けてあったのを引っ張り出して背中に入れる。でも、しばらくしてもまだ『寒い』。

これはおかしいと熱の用意をする。38.2度まで上がった後、30分もしないうちに熱が下がってきた。最初はだるいと言っていたけれど、頓服はいらないと飲まず、そうこうするうちに平熱に。目に力が入って顔もしっかりしてきたところで、水分をとってもう寝るわーと横になる。

私は顛末を報告しにかかりつけの先生のところへ。その間に親戚のお姉さんがお赤飯を持ってやってきたそうで、お赤飯好きな祖母はお昼にそれを少し食べたと母から連絡があった。

うちの家族はもち米が好きだ。祖父のときもそうだったけれど、えー、大丈夫?という状態でもお餅やお赤飯は食べるし、その後、調子が戻ってくる。もち米はあんまり、という方も多いけれど、食べ慣れている物は力になるということが、祖父母を見ているとよくわかる。親戚のおねーさんは自分が食べたくなるとお持ち屋さんでお赤飯を誂えるのだけれど、昨日は祖母のことは何にも知らずに、たまたま作ってもらったお赤飯を持ってやってきたらしい。病気なのに赤飯なんて、などと思う人は誰もおらず、ただおいしいと食べられるものを持ってきてくれたことが本当に嬉しいw

このおねーさん、何かと愚痴が多くて、どちらかというとはタイミングを外しちゃうタイプの人なんだけれど、昨日はすごくグッジョブ!で家族一同、感謝感激雨あられ、だった。炊きたてお赤飯じゃなかったら、お昼は食べなかったかもしれないから。

夜ごはんは食べないかな、と思っていたけれど、見事復活してリビングまで出てきた祖母。足を洗って着替えをして、みんなと一緒にごはんを食べる。食欲がないかもしれないと買ってきた水ようかんやリンゴも食べて、ご満悦で眠りにつく。

そして今朝。どうかな、と思っていたけれど、遅めに起きて昨日のお赤飯とフルーツを食べて、午前中のお昼寝。お昼に起こしにいくと、ゆすらないと気がつかないくらいに深く寝ていたけれど、目が覚める直前に声を出して笑うので驚いた。

目を覚まして私を見ると祖母も驚いている。どうやら、夢の中に私はいなかったらしいwwすごく楽しい夢を見ていたそうで、たくさん遊んで楽しかった、みんなに会えて娑婆はいいもんやなあと言う。

へえ、娑婆はいいものなのか!伊達に95年も生きてるわけじゃないと一気に頭を垂れる私。

誰と遊んだのかと聞いたら、女学校時代の友だちがたくさん遊びに来てくれたのだそうだ。青春時代がちょうど戦時中だった祖母。竹やりの訓練なんてしてたそうで、あんなアホみたいなこと、なんで真面目にやってたんかなー、なんの役にもたたんのになー、と笑っていたこともあるけれど、一番楽しいときが戦争で、きれいな服もなかったし、いいことなかった、と言っていたこともある。それでも、祖母は学生時代の友だちが夢に出てきて一緒に遊んで、あー、楽しい、面白かったというのを見ていると、学生時代にはもう戻りたくない私よりも、よっぽどいい人生だ。

そんなこんなの祖母の週末。夢を見て笑ってる祖母を見てると、人生って素晴らしいという気持ちになる。

※これは祖母とのことを通じて気がついたこと、学んだことの超個人的記録ですので、悪しからず

#ひとまず日記 #学んだこと記録

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