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いちごへの過剰な期待

我が家の二株ばかしのプランターいちごも花盛りである。

二人の娘たちのいちごへの期待の大きさたるや。

スイカくらいの実がなってくれないと呑み込めないくらい大きい。脳が痺れるくらい甘さがないと呑み込めないくらい強い。

去年はナメクジ氏に、あと1日真っ赤になるのを待とうと思った夜に齧られた。たった数粒の貴重な宝石に一斉攻撃された。許すまじ!ありったけの塩で進撃の巨人ばりの要塞を築いてやろうか。

今年はとりあえずプランターを日本史の教科書に習い、高床式倉庫式にあげ、かつ、Amazonでいちご棚と言う簡易の棚を設置した。

思えば、僕が子供の頃、祖父が趣味にしては大きい畑を持っていた、そこで不揃いの虫食いだらけの、色つきも薄いイチゴを大量に作って食べさせてくれていた。それでも小さい僕にはとても美味しく、嬉しかった。大人になって知った高級いちごの美味しさとは同じ世界線の果物とは思えない。

いま、僕は祖父の二の舞になるかもしれないが、自分で作ったものを子供に食べさせたい。食べてもらいたい。

血は争えないものであふ。ふ。ふ。ふ。

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