特殊戦隊ファイブレンジャー
新しく支給された荷電粒子スタンガンの調子は良かった。ショックでふっとんだクローン怪人の焦げる匂いが鼻をかすめる。
「なあ、支給品が使いやすいなんて嫌な予感がするなァ?」
「おい、無駄口叩くな!バスターいくぞ!」
「はいよ!」
俺は触手怪人の攻撃を避け、バスターにスタンガンを組み込む。
「セットOK!」
「くらえ!ファイブバスター!」
高圧火炎放射が怪人を炭にする。黒く焦げた怪人は煙を燻らせ、ゆっくり倒れた。
「みんなよくやった!」
さて問題はこの死体だ。どうせまた警察と自衛隊どちらが回収するかでモメるんだろうな。俺たちファイブレンジャーの管轄は銃器対策部隊だから、この一件は警察の手柄だ。でも特殊戦隊が軍事組織や武力でないと主張するためには、自衛隊が処理したほうが楽なのだ。お偉いさんにとってはな。こうして無線越しに幹部の口喧嘩をダラダラ待ってると、ほら。死んだはずの怪人が巨大化して余計被害が拡大するんだよ。
【続く】
毎度どうも