雀怒―ジャンヌ―

フランス領土権を決める牌が自動卓に並ぶ。
「南四局、オーラスです」

南家の孔明は本日トップ。扇を仰いで余裕の表情だ。
北家のクフは金色の仮面で表情が読めない。捨て牌を三角に並べるのでイラつく。
そして西家のアーサー…手牌を眺め、不敵に笑う。この男には先の裁判での借りもある。負けは許されない。

しかしドベの私には後がない。神よ、どうかお導きを!
―案ずることはない、開きなさい―

開牌!もらった!
十三面待ち国士無双!
萬子の五を切る!
「リーチ!」

孔明!顔面蒼白で萬子の五を切る。
アーサー!迷わず萬子の五を切る。
クフ!萬子の五を切る。真ん中に置くな。

一巡しツモるその刹那!視線が牌に集まる!その隙を私は逃さない!
吼えよ民の怒り!革命の剣が唸りをあげる!
JUDGE!
私は一閃で孔明の首をはね、クフを袈裟斬りに!
「グアー!」
二人は肉塊となり牌に崩れ落ちる。

私は血染めの卓越しに剣を構える。
「いくぞアーサー、サシだ…!」

【続く】 #逆噴射プラクティス  

毎度どうも