世界一わるいハンバーガー

1951年、オレゴン州の片田舎でサミーズバーガーは産声を上げた。創業当初はホームメイドバーガーを売る小さなダイナーだったものの、多くのチェーンレストランの方式を臆面もなく盗用し、ぐんぐん勢力を伸ばした。特に東南アジア展開後、2003年のハンバーガーの売上はマクドナルドを凌ぐ年間16億食にのぼる(シェイクの販売本数は1970年から倒産する2009年までずっと世界一位)。

一方で悪評も絶えず、特に異物混入(それも意図した!)の話題には事欠かなかった。写真と同じバーガーを出すため食品凝固接着剤を使用、チキンの熱を保つため樹脂を含んだ植物性油脂を使用、ドリンクの炭酸に笑気ガスを混入…唯一変わらなかったのはアンソニー・ボーディンが指摘したボール紙のような味わいだけだ。

本書ではウォルマートに負けじと汚いファミリービジネスから、ロスポジョスさながら麻薬取引に汚染されるまで、サミーズの裏側を暴いていく…

【続く】

毎度どうも