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「東京ジャーミー(モスク)・トルコ文化センター」見学記

「東京ジャーミー(モスク)・トルコ文化センター」見学記
https://tokyocamii.org/
 
 東京ジャーミーは東京都渋谷区大山町(代々木上原駅7分)にあります。毎週日曜日14:30から見学会をやっています。見学ツアーの案内は下山茂さん、早稲田大学の探検部で世界各地を旅し、トルコでイスラム教に触れてイスラム教徒になった方です。

 「イスラム教徒は1日5回お祈りをします。それは多いと思いますか?でも、皆さんは朝・昼・晩とごはんを食べます。そしておやつと夜食も食べたりします。それを忘れる人はいますか?いませんよね。そして、人間は身体だけでできているのでしょうか、ちがいます。体と心、肉体と精神と言ってもいい。どちらも大事です。
お祈りは心の栄養なのです。イスラム教徒は祈りによって心のごはんを食べています。そして、祈りはお願いごとではありません。礼拝は神に感謝し、神を讃えています。個人的なお願いは最後です。そして、イスラム教徒には神父や牧師はいません。礼拝の時に声を出す人はあくまでも指導者・先導者であって仲介者ではない。人間と神の間に仲介者はいません。直接神さまとつながっています。日本人のお天道様はみているという感じに近いですね。
人間は神の僕です。全てを創造した方がいるいます。モスクの天井の円は宇宙、創造された世界全体を示しています。人間は神の前で、横一列、我々は平等。身分で差別はしません。」とイスラムの祈りの世界を教えて下さった。

またトルコの文化の紹介として、チューリップの原産国はトルコであること、1つの茎に1つの花が咲く姿は一神教を示す花ともされているそうです。その他、イスラム世界からヨーロッパに伝わったものと言えば、アラビア数字、カメラ、コーヒー、アルカリ、解の方程式などなどがあることを教えてくださいました。

そして、イスラム教徒=テロリストではないこと。テロという言葉は基本的に大国が使う言葉であり、テロ行為の後ろにはテロ行為に及ぶぐらいの抑圧が存在していること。暴力は決してゆるされないが、そこに追い詰められている弾圧、貧しさが背景にあることを知る必要があると強調されていました。ガザ地区におけるハマスの行為を支持することはなくとも、イスラエルの主張を認めることはできない立場を、言葉を選びつつ語っておられました。

私は世界で起きている紛争に対して無力さを感じることがありますが、このようにしてイスラム教徒の礼拝や宗教観に触れたことで、自分の中の思い込みや偏見の壁を切り崩すことが少しできました。大手メディアから流れるニュースだけに頼らず、自分の頭と足で真実を知ろうとすることは大事ですね。みなさんも、ぜひ東京ジャーミーに行ってみて下さい。

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