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『エスター』を観たしょっぱい感想

きっかけ

ホラー映画好きの友人にサスペンス・ホラー系の映画のオススメをしてもらったので、中でもイチ押しだったエスターを観ました。
怖いのが苦手な性質なのですが、未開拓のジャンルに触れるいいきっかけだと思って観ましたがもう怖くてしゃーなかったです。

ダイジェストのようなもの&感想

物語は出産直前のケイトとその夫のジョンが病院にやってくるシーンから始まります。ケイトは車いすに乗せられて分娩室へ向かっている…かと思いきや通った道には血がダラダラと流れており……。この時点でだいぶ不穏なのですが、そのまま訳も分からず分娩台に乗せられ、説明を求めると子供は死産と告げられ、麻酔もなしに無理やり子供を取り上げ、血まみれの子供の亡骸を「おめでとうございます」と言って見せられ……!!
といったところでケイトが夢から覚めて、今までのは悪夢でした、というところから物語が始まります。

…が、この冒頭だけで僕の精神力はゴリッゴリに削られました。まだ5分と経っていないのにこの調子で続きが観られるのかと……。
そこから一息入れて進めていき、ケイトが観ていた夢は実際に第3子を死産してしまった過去のトラウマによるものだということが明かされます。ダニエルとマックスという二人の子供が既にいますが、死産になってしまった娘ジェシカに注ぐはずだった愛情を、親の愛情を必要としている子に与えたいという気持ちから、孤児院へ行き子供を引き取ることを決めます。
既に2人の子宝に恵まれているのだから、ジェシカへ注ぐつもりだった分もその2人に向けてあげればよいのでは???などと思ってる僕。

孤児院で出会ったエスターを家に連れてきて、家族として暮らし始めますが、最初はおとなしかったエスターがだんだんと怪しい動きを見せるようになってきます。
首に巻いているリボンを取られそうになって尋常ではない叫びをあげたり、滑り台から子供を突き落としたりと、なかなか危ない行動をしています。
ただ、異常性が見える行動として描かれた行動の中でも、ダニエルが撃ち落とした鳩が苦しんでいる様子を見て、ダニエルに「責任をもって楽にしてやれ。」と言ったところは、おお、それっぽいこと言ってると思いました。まぁ、その直後あまりにもためらいなくエスターが鳩を殺すもんだから、異常性のほうが目立ってしまいましたが…。(ダニエルに命への責任についてちゃんと説くつもりならダニエルがやるまで待つだろうしなぁ)

そういや、ホラーとかサスペンスって濡れ場が多いという勝手なイメージがありましたがこの作品にもしっかりありましたね。初見時はあらまぁって感じで観てましたが、後々ちゃんと意味を持つようになってたので映画の中のスパイスってわけではないんだなぁと。

そんなこんなで過ごしていると孤児院のシスター・アビゲイルがエスターの不審な点に気づき、忠告というか警告?のために来訪してきます。
エスターは自分の詳細を調べられるとまずい為、帰る途中のシスターをマックスも加担させながら○害してしまいます。そのやり方がまぁ念入りに殴打するわ、仕上げに冬の川に放り込むだとやるもんだから怖い…。

この後、エスターが自室で描いていた絵にブラックライトを当てて、絵もう一つの顔を映し出すシーンがあるのですが、この完成した絵が不気味ながらもどこかかっこいいなぁと思いましたね。映画始まる前に会社のロゴが出てくるところで出てきたのもこれだったんだなぁと。

そして、ケイトがエスターをいろいろと疑っていることから、ママにプレゼントでもしたらいいとジョンがエスターに提案しますが、その時に持ってきたプレゼントがジェシカの遺灰を撒いて娘同然にかわいがっていた白いバラを全部切って持ってくるもんだからもう……。こいつよりにもよってそれをやりよった…ってなりましたね。

ここからは、エスターがマックスの乗った車のブレーキをいじって事故らせようとしたり、ダニエルがエスターにツリーハウスに閉じ込められて大けがを負ったり、エスターを追い出したいケイトと疑えないジョンとで軋轢が深くなって日常が本格的に壊れてきたというところで、エスターが目的達成のために動き出し、ケイトは家族を守るためにエスターと戦うことになりクライマックスへ向かっていきます。

観終わって

ひと通り観終わったときには僕のMPはもう無かったです……。怖いのよ……。
全編通して、エスターの何としてでも目的を達成しようとする執念と手段の選ばなさに戦慄しました。体質のせいもあって精神的に不安定なまま育ってしまったことも、手段の選ばなさをより後押ししてしまっているのが悲劇性を感じました。
調べたところ、エスター役のイザベル・ファーマン女史は当時12歳だったらしいのですが、ちょっと信じられないですね…。マジに不気味さと怖さが出てましたもん……。

ここすき

ところで、この映画の中でめちゃくちゃ好きな場面が一つありまして、クライマックス前に、エスターの目を盗んでダニエルがマックスに事情を聞き、「ママたちに助けてもらおう」、「もう大丈夫だ、証拠があればみんなも信じる」とマックスを安心させようとしている場面が好きなんですよ。ダニエルはエスターと関わり合いになりたくなさそうにしていたのに、妹が巻き込まれて危ないことになっていると感づいたからか、ちゃんとお兄ちゃんし始めるのいいなぁと。

続編あるの……?

エスターの過去を描いた続編があるようで、観に行こうという話が出ていますが果たして劇場でみて僕の心臓は無事でいられるのでしょうか……。怖い……。

以上、ダイジェストとしょっぱい感想を混ぜた駄文でした。

ではでは。

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