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むらさきのスカートの女

「黄色いカーディガンの女」が「むらさきのスカートの女」を観察し記録したものだ。まるで、ストーカーのように付きまとって、詳細にメモをしている。好奇心なのか? 憧れなのか? 友達になりたいと思っている。難しい漢字も言葉もないので、すらすらと読めるのだが、「主題は何か?」「読者に何を伝えたかったのか?」わからないまま読み終わってしまった。孤独な女の、悲しい日常が 描かれた小説。

今更ですが、紫(赤+青)+黄=色の三原色 までは考えたのですが、合わせると黒色になるんですね。だから表紙の水玉模様のスカートが黒なのね。スカートから足が4本見えるし。紫のスカートをはいた、黄色いカーディガンの女は一人。多重人格なのでしょうか? 黄色の女が、紫の女の人格と肉体を乗っ取った、話。そう思えてきました。

むらさきの女は商店街の有名人と言われていました。注目されているはずなのに、むらさきの女は『所長と手を繋いだり腕を組んで歩いても、誰にも気づかれずに、商店街を抜けた』とあり、むらさきの女の存在は黄色い女の妄想だと思いました。表紙絵の黒い水玉模様と2本の足も気になりました。



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