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あの時はお嬢ちゃんだったじゃない?

私がペーペーだった時の上司と何の因果かまた仕事ができる様になった。
私は派遣から転換して直接雇用の契約社員になった。
その後色んな人のお力添えがあって正社員になり今や管理職候補だ。
その契約社員へ転換した時にお世話になった上司と5年振りに仕事をする事になった。
今日は着任後の初面談だった。
結構熱量だけで動いていたイメージが強かった上司は、数年前に大病を患った事もあって少し丸くなっていた。
面談時間は1時間。
普通の面談にしては長いなと思ったが昔話に花が咲き、1時間以上話をした。
当時のチームは社歴の長いベテランバイトさん達が多くて、その中で下っ端派遣で可愛がられていた(ように思う)。
ただ、本当に不思議なもので転換したらビビるくらい手のひら返しだった。
しかも契社という事もあり仕事の裁量や決裁権限が少なく、彼らの相談案件に承認も否決もできなかった。
歯がゆかった。
大小関わらず不備を出せばはやし立てるベテラン勢もいた。
でもその煽りに乗ったら終わりだと思っていた。
だから常に心の中で「腐るな、腐ったら全部嫌になるから腐らずにやるんだ」と唱え続けていた。
その当時から少しは成長できていたのかはわからないけど5年振りの上司とメタ認知の話をしている時に「本当に頼もしくなったね」と言われた。
「あの時はほんとにペーペーでさ、小娘というかだって周りからすればお嬢ちゃんだったじゃない?」
確かに当時のチームは私が一番年齢が下でしかも社歴も下だった。
エクセルもパワポも上手に使えなかったし、裁量がないからがむしゃらに処理件数を上げるしかなかった。
「かわいそうになるくらいに周りに気を遣ってさ、貴方ほんとに頑張ってたよあの当時から」
そう思ってたなら、あの当時にその言葉言ってほしかったよ笑
でも言われてたら泣いてたかも。
そんな上司もあと数年したら役職定年だ。
そうなる前にもう一段階上のステージに立つ私を見せてあげたいなと思った。

そういえば先週金曜の地元の駅で真新しいスーツを着たまとめ髪の女の子がいた。
多分新社会人だと思う。
パンプスが履きなれないのか目の前を歩く踵から血が出ていた。
朝7時半くらいに遭遇したその子を見て、私も転換したての時は履き慣れないヒールで靴擦れを起こして何回か血だらけになったのを思い出した。
それでも速度を落とさずに歩くその子がなんだかほっとけなくて思い切って「あのすみません」と声をかけてしまった。
入社式とかで急いでいるんだろうなとは分かっていたのでバッグから絆創膏を取り出して「よかったら使って下さい」と半ば強引に渡してしまった。
もっと何か他の言葉をかけるべきだったのかと今にしては思う。

まあ何が言いたいのかというと新社会人なんて一言でくくるのはちょっと違うかもなんですが。
見てない様で実はずっと見てて、心配している人は意外にいます。
上司だったり先輩だったり、私みたいに駅ですれ違っただけのお姉さんだったり笑
だから健やかに腐らずに前向きに一緒に頑張っていきましょう。

#新社会人に伝えたいこと

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