貧乏神を集客する貧乏サロン
今回は集客の禁忌に踏み込んで行こうと思います。
結構、辛口。
たまには刺激もないとね。
集客における禁忌とは
いや、本当は禁忌でもなんでもないのですが、日本の社会では売り手側がお客様に対してどうこう言うのはタブー視されてますよねって話です。
いや、なんかね、
『売り手と買い手は対等な関係ですよね?』
と訊いた時に
『YES』
という人であっても、
「こういうお客さんは相手にしない方がいいよ」というとなんか怒り出すんですよね。
どういうわけか売り手側にも買い手側にも、お金を払ってくれるお客さんは何故か全肯定しないといけないと信じている風潮があるんですよね。
買い手側が上で売り手側が下、みたいな。
買い手側は売り手側をめちゃくちゃ評価したり批判したりするくせに、売り手側が買い手側を評価しよとすると、なぜか怒られるのだから理不尽です。
1. 貧乏神を集客してませんか?
『お客様は神様です』ってよく言われていますが、仮に神様だとしてもお客様が全員福の神とは限りません。
まー、関わっちゃいけない場合もあるんですよ。
つーか、私にとっての『お客様=神様』はサロンに利益を与えてくださる方なので、利益を与えてくれない人はお客様でも神様でもないですー。
。
集客の段階で貧乏神を呼び寄せちゃったら、その後のサロン経営はろくなことになりません。
『お客様は誰でも平等に大切に扱わないと!』
という方、多いんですけれど、私たちが販売しているものが、
チロルチョコだったり
うまい棒だったり
ガリガリくんだったりしたら、
誰が買っても扱いは平等になりますよね。
洗剤とか歯磨き粉でもいいですけれど、店頭に並べておけばお客様が選んで勝手に買い物かごに入れてくれますから。
良い商品ならメーカーの知らぬところでお客様は無限に消費してくれているんです。
2. セラピストは命を削ってサービスを提供している
でも私たちがご提供しているエステや整体の施術は違います。
寿命は有限、
時間も有限。
私たちがご提供できるサービスも有限です。
いうなれば、セラピストは自分の命を削ってサービスを提供しているんです。
そんな貴重なものをサロンに来てもらってもありがたくない人に提供できますか?
3. こんなお客さんは集客してはいけない
私にとってありがたくないお客さんは感じです。
本当はもっとたくさんあるけれど、とりあえず5つ挙げてみました。
あまりありがたくないお客さんが来てしまう。
これは単純に運ではなく、集客の仕方によっても変わってきます。
あまりありがたくないお客さんを集めてしまうケースを挙げると、『極端な割引』。
格安のクーポンサイトで集客していると、こういった人を高確率でサロンに呼び寄せてしまうのですね。
自宅サロンの場合はお客様と仲良くなると、「何時間も居座って帰ってくれない問題」も出てきます。
困った人ばかり来店してしまうのは、先ほども触れたようにそれなりの原因があるのですけどね。
4. 正規料金で通えない人を集客することの虚しさ
たとえば、こんな集客してないでしょうか?
正規料金の3分の1ほどの価格でご提供ですね。
もちろん、割引からいらした方が良いお客様になってくださることもありますし、そのお客様がきっかけでサロンが繁盛していくということも少なからずあります。
でも、
上記のような集客をしていると、
というのが、ご来店される方の中に一定数混じっているのですよ。
「エステなら(クーポンなどの割引で)3千円台までなら出せるけど、4千円以上が出せない」という方とかね。
ついでにいうと、こうした方は3千円台で受けられるクーポンを見つけては、色んなサロンを転々としていたりします。
5. 初回割引率とリピート率は反比例する
さらにいうと、初回割引率とリピート率は反比例します。
初回の割引率が高ければ高いほど、リピート率は下がってしまうんです。
リピート率が最も高くなるのは、正規料金よりも初回料金が高い時ですね。
たとえば、整体院なので『初回料金』が通常の施術料金にプラスされることがあります。
初回料金がプラスされると新規の集客数自体は減りますが、その分その整体院やサロンに『通うつもり』の質の高いお客様を集客することができるのです。
「できるだけたくさんの人に来て欲しい」というセラピストさんは多いですが、お客様の数よりも『質』を重視した方が、結果としてサロン経営は楽になります。
6. 安定したサロン経営に優先すべきなのは、新規集客ではなく『顧客化』
ご提供している価格帯とお客様が払える金額が大きくズレているのであれば、どんなに心を尽くしてもその方はサロンの『顧客』にはなりません。
サロン経営を安定させるために、サロンオーナーが最優先しなければならないのが、お客様を『顧客』にすること。
新規のお客様を次につなげる、定期的に長く通って頂けるようフォローをしていく…安いクーポンで2~3回来てそれで終わりなら、売上は安定せず、サロン側は永遠に新規集客をし続けなければはなりません。
ですので、もしサロンに来てくれたとしても『顧客』になる可能性がないのであれば、それはサロンの客層とは違う方だと言えます。
7. 初めから適正価格で集客した方が後々良好
こう書くと、中にはこう反論するセラピストさんもいらっしゃると思います。
たしかにその可能性はゼロではないですよね。
でも、過去に色々なサロンを転々としている方が定着して頂くには、その方が過去に行ったサロンをあなたのサロンが圧倒してなければならないわけです。
もし、色んなサロンを転々としている人の気持ちを変えさせるだけの圧倒的な技術力や魅力があるのなら、
話を聞いていると、こんな言い分を持つセラピストさんもいらっしゃいます。
まあ、気持ちはわからないでもないですが、セラピストがそんな心理状態でお客様を癒せるでしょうか?
施術をしていると、セラピストの脳波とお客様の脳波はシンクロしてきますので、お客様を芯から癒すには、セラピストの心の余裕というものが不可欠なのですね。
余裕のないセラピストが余裕のないお客さんに時間も労力もエネルギーを奪われていく。
そんな状態が長く続いたらどうなりますか?
行き着く先は『廃業』です。
8. 一番悪いのは、安さでしか集客できないセラピスト
この記事ではお客様をかなり悪者にしてしまいましたが、一番悪いのは『安さでしか集客できないセラピスト』です。
これが一番の問題なのですね。
この状態から脱するには、自分自身やサロン、それからサロンの顧客になって欲しいお客様、こうしたのもと向き合うことがとても大切になります。
安さでしか集客できないという根本を突き詰めると『自分に対する無価値観』に行き着きますので、やはりまずは自分自身と向き合って頂きたいですね。
「でも今までクーポンサイトでしか集客したことないし…今更変えられない」という、でもでもだってちゃんは、顧客カルテを見ながら、
と数値化して現状が目に見えるようにしてみてください。
広告などからのお客様の集客コストが1万円で、3,500円のエステを1回しか受けないのであれば、サロンは6,500円の赤字です。
いいですか?
リピートするつもりのない方を集客しちゃったら、サロンは赤字なんですよ?
時間も労力も使って赤字になるなんてこんな馬鹿げたことはないですよね。
というわけで、現在売り上げに困っているサロンさんは、『適正なお客様を集客しているか?』という面からサロン経営を考えてみてくださいね。
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