FBI交渉人に学ぶカウンセリング技術
交渉人とサロンでのカウンセリングの関係性
今回は『FBI交渉人に学ぶカウンセリング技術』についてお話したいと思います。
なんだか仰々しいテーマ。
そもそもFBIとサロンがどう関係するんだって思われるかもしれませんけれども、実はこれ、めちゃめちゃ関係していて、しかも超重要なので熟読していただければと思います。
まず、交渉人とは?
主に事件が起こった時に、人質を解放するよう犯人と交渉する人です。
この交渉人の一言に人の命がかかっています。
超重要なお仕事ですね。
そんな交渉人にもっとも必要な能力はコミュニケーション能力。
ここで必要なのは犯人と議論して言い負かすことではありません。
そんなことをしては人質は殺されてしまいます。
交渉の第一歩は相手を理解すること
では、交渉人がまずはじめに犯人に働きかけるべきことはなんでしょう。
それは交渉人が犯人の理解者であると信じてもらうことです。
相手が凶悪犯だとしても一人の人間。
当然感情を有しています。
お互いの信頼関係が築けなければ交渉はできません。
そして交渉人は鍛え上げられた交渉術を駆使して人質解放の交渉を始めるわけです。
相手を理解するために必要なスキルは?
さて、クイズです。
交渉人は交渉術を駆使して犯人から人質を解放させますが、交渉人は一番初めに学ぶスキルはなんでしょう?
ちょっと考えてみてくださいね。
これがサロンのカウンセリングに通じるものです。
ハイ、答えは出ましたでしょうか?
正解は…
ジャーン!『傾聴』です。
相手の言葉に耳を傾けて注意深く聴く、あの傾聴です。
そりゃそうですよね。
犯人としても言い分がありますし、相手が何を訴えているのかわからなければ話し合いになりませんから。
さて、傾聴と言ってもただ耳を傾けていればいいというわけではありません。
相手の言っていることの文脈を読む力も必要ですし、相手の話を理解した上で適切な質問を投げかけるということも大切です。
話をかぶせるのは絶対NG!
なんとなくあなたとサロンのお客様の関係に近づいてきましたね。
そうです。
コミュニケーションにおける第一歩は相手を理解しようとすることから。
にもかかわず、カウンセリングというと、お客様のお話もそこそこにアドバイスばかりしてしまうセラピストも多いです。
「最近ちょっと肌がカサカサしてきて…」
「あ、乾燥してますからね。乾燥には保湿が大切ですよ。保湿ならこの乾燥肌用の化粧水と美容液がおススメです」
とお客様の話に自分の意見をかぶせちゃうのは絶対にNG!
交渉の現場だったら、人質は殺されてしまいます。
もしかすると、お客様、「最近ちょっと肌がカサカサしてきているので、化粧水をたっぷり使っているんだけど、乾燥が治まらないんですよ」とお客様は言いたかったかもしれませんよね。
そうしたら、「保湿はしっかりされているんですね。では油分はちゃんと補ってあげていますか?」かという質問ができるかもしれません。
女性は共感が欲しい生き物
人は自分の話を聞いて欲しい生き物です。
とくに女性は共感を求めますので、一方的にアドバイスをされるのは苦手。
もしかすると、先ほどの例ではお客様は保湿をしても肌がカサカサしてしまうというイラだちをセラピストに受け止めて欲しかったのかもしれません。
FBIの交渉人にしても、セラピストにしても、まずは相手を理解しようとする姿勢を持つことから、お客様との関係が始まります。
きちんとお客様との信頼関係を築くことができれば、セールストークなどを使わなくても、カウンセリングだけでお客様は商品やサービスを購入して下さいますので、まずは聞くことから始めてみましょう。
FBIの交渉人から学ぶことも大きいですね。