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ECサイト×自社商品に注目が集まるがリスクも結構あるよって話

原宿・表参道・池袋にシェアサロンを展開するSALOWIN代表の阿部です。また、美容室の稼働率を最大化させる「SALOWIN LINKS」というサービスも開始しました。

さて、コロナの影響によってサロン専売品を会員限定などでネット販売する美容室もちょこちょこ出てきました。

「え、ネット販売ってNGじゃないの?」っと思う人もいますが、「会員限定」とかであれば結構OKみたいですよ。メーカーとしては、楽天やAmazonで売られるのが嫌みたいですね。

なので、自社ECサイトを作って顧客向けにIDとPASSを発行すれば、どの美容室もネット販売ができますよ。って話です。

だけど、ECサイトを作っただけで売れるほど甘い世界ではないので、そのあたりをお伝えしたいと思います。

美容室で商品を購入する人が少ない問題

楽天やAmazonで販売できるのであれば、モールに存在する会員さんが購入してくれる可能性がありますが、自社の顧客のみだと母数が少ないということを最初に認識すべきだと思います。

例えば、店販購入者を100人、購入単価が5000円だった場合、売上は50万円になります。

この条件で収支を計算してみましょう。

■収支イメージ
売上高:50万円(購入客数100)
仕入原価:25万円
ーーーーーーーー
粗利益:25万円
資材梱包費:2万円(200円×100)
決済手数料:1.75万円(3.5%)
人件費:5万円(時給1000円×50h勤務)
ーーーーーーーー
営業利益:16.25万円

くぅーーー儲からない笑
上記の簡易計算では、送料はお客様負担ですし、地代家賃、販促費は完全に無視しています。あと、商品を販売するためには余剰在庫が必要になりますが、それも無視しています。

Amazonで買えば送料無料だし、サロン専売品ってそもそも高いのでお客様としては、ポイントも貯まらない(使い勝手が悪い)場所で購入するメリットって結構薄いと思う訳です。

自社商品×EC販売ならアリだと思う

一方、自社商品を作っている美容室であればEC販売の可能性はアリだと思っています。

理由は明確で、自社顧客以外にも販売できる。ということです。

販売できるパイが大きくなればその分だけ売上の伸び代が大きくなりますので利益額も大きくなります。

誰でも分かる簡単な話です。

マーケティングに強い美容室であれば、自社商品だけでも数千万円の売上を上げてしまう例とかもありますので夢があるなと思う訳ですね。

なので、みなさん、自社商品を作りましょう!

嘘です、ちょっと待って欲しいと思います。自社商品を作るデメリットというかリスクもちゃんとお伝えしておきますので、天秤に掛けてご判断頂ければと思います。

ヘアケアアイテムは差別化が難しい

おそらく美容室が自社商品を作るならば、シャンプー、トリートメント、オイル、スタイリング剤あたりになるかなと思います。

では、Amazonや楽天で「シャンプー」と検索してみましょう。引くほど商品が大量に出てきます。それ、全部自社の競合です。

以前、某化粧品大手の部長さんとお話をさせてもらいましたが、こんなこと言ってました。

シャンプー等のヘアケア材の中身はだいたい一緒。差別化とかは出来ないから、限りなく製造原価を抑えて、後はマーケティング費用にぶっ込むだけ。

よくTVCMにシャンプーの広告が大量に出稿されていると思いますが、こうゆう理由からです。広告量=販売量だと思って良いほどだと思います。

もちろん、上記は1兆円企業の話なので、桁が全く違いますが、それだけマーケティング力が必要な領域である。と認識しておくべきです。

ロットは基本1000単位で製造原価はそこまで安くない

次に製造ロットの問題です。基本はシャンプー1種類に対して1000本の発注が必要ですので、トリートメントとセットなら2000本です。100本単位で作ってくれるOEM事業者もおりますが、製造原価がかなり高くなります。

製造原価のイメージとしては、シャンプー&トリートメントを2000本作った場合のコストが、物にもよりますが、ざっくり140万円〜200万円くらいかなと思います。

1本あたりだと、700円〜1000円くらい。という感じだと思います。あとは、箱台とか別途発生する感じかなと思います。

想定より高くはないでしょうか?

もっと安くするためには、ロット数を増やす必要があります。だけど、1000本売るだけでも1年分以上の在庫を抱える感じなのに、2000本とか3000本とか結構無理がありますよね。

なので、作ったけど売れなかった。。となれば死活問題に発展してしまうのです。

製作期間に10ヶ月程度の時間が必要

最後は、時間の問題です。

サンプル品があり、これとまったく同じものを作って欲しい。と依頼すれば多少時間は早くなるかもしれませんが、成分、テクスチャ、香り、容器などをゼロベースで決めるとなると10ヶ月くらいの期間が必要になります。

なので、今、コロナでやばいから慌てて自社商品を作っても、完成は2021年2月〜3月くらいになりますよ。という話です。

そこまで、コロナの影響が長引いたときにサロンが存在しているのか?逆にコロナが終息した後も「自社商品×EC」を本当に強化したいのか?今一度検討すべきでしょう。

全てを解決するのは美容師の発信力(影響力)

さて、ここまでリスクの話をしましたが、すごーく簡単に言えば、売れれば問題ないのです笑

問題はどうやって売るのか?正直、広告施策は競合も多く勝ち続けるのは至難の技ではないかと思います。

そこで重要になるのが美容師個人の発信力(影響力)です。

「あなたから買いたい」これほど最強の武器はありません。この数がどれだけ多いのか?Instagramで発信したときにどれだけのユーザーが購入するのか?これが重要だと思っています。

なので、今すぐやらないと潰れる。というサロンや美容師ではないならば、今やるべきことは発信力(影響力)の強化ではないかと思うのです。発信力(影響力)が強くなってから自社商品を作る分にはリスクも大幅に軽減できます。

今サロンさんから給料が出るからと自宅待機で暇をしているならば、今すぐ行動に移しましょう。これから必要とされる美容師は、発信力(影響力)のある美容師になることは間違いありません。

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