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2024.4.29 老眼鏡

暦の上ではゴールデンウィークに突入しました!!

旅行の計画を立てられている方や余暇を楽しまれる方、変わらず仕事の方など皆さまざまでしょうが、そんな特別な日などに限らず、普段の日常で物を使ったり、行動に移したりすることは沢山あります。

今回は、禅僧の故・松原泰道氏より生前に聞いた、ある児童施設でのお話を紹介したいと思います。

その施設で働く一人の女性は50歳を過ぎ、老眼鏡が必要になりました。

「老眼鏡なんて嫌だけど…仕方ないわね…」
と不本意ながら老眼鏡をかけていました。

すると、その施設の子どもの一人が声を掛けてきました。

「先生、メガネかけてるの?」

「老眼鏡よ」
と、女性は答えました。

すると、その子どもが言いました。

「よかったね」

「何が良かったの?」
と、女性が聞くと子どもは、こう答え返しました。

「老眼鏡がかけられるまで生きられてよかったね」

その施設で暮らす子どもは、成人するまで生きるのが難しい障がいを持つ子どもたちでした。

老眼を嘆くのではなく、ここまで生きることができている…。

老眼に限らず、顔のシワや肌のたるみ、耳が遠くなるのは、生きているからこそです。

人として生まれ得たことに、まず感謝せずにはいられません。

そして、氏が語った中で足りない言葉を付け加えるとするならば、人は一生のうちに成仏を得ることが、生まれ得たあと最も大事であることをく能く知らなければならないのです。

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