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マーケ会社をやったからわかる営業の正しい向き合い方

今日は営業に限らず、自分の事業や取り組みをもっと伸ばしていきたいと考えている人に向けて、私の考えをお伝えさせてください。

改めて私の自己紹介ですが、元々私のキャリアのスタートは空気清浄機の飛び込み営業でした。学生時代に始めたので、約4年間ひたすらPUSH型営業をやっていました。そんなゴリゴリ体育会営業マンの転機となったのは、社会人3年目の時社内ベンチャーの立ち上げで「マーケティング会社」の事業部長になった時です。

当時の私は「Webを使えば、今までめちゃくちゃ大変だった飛び込みやテレアポがなくせるかもしれない」と、目を輝かせ、めちゃくちゃ楽しかったことを覚えています。また、その1年後、後に一緒にスタートアップを経営する社長との出会いも大きかったです。マーケティングは世の中の負担を減らすという発想は、当時の私にはドンピシャで、営業はなくなるかもしれないと考えていた頃でした。

しかし、約10年経ち、営業はなくなったのか。結局なくなっていません。その理由は単純で、営業を求めている人がいるからです。「いやいや、営業なんてやめてくれよ」「テレアポなんて時代遅れ」という声は私のもとによく届きます(特にTikTokのコメントで笑)

ただこの議論は不毛で、相手によってコミュニケーション手段を変えるべきというのが答えなので、この辺りの解説を今日はしたいと思います。

営業・マーケティングのフレームワーク

まず営業に限らず、商品・サービスを届けるためにはステップがあります。いくつかフレームワークがあるので、紹介しておくと

◆AIDMA
Attention(注意)
Interest(興味)
Desire(欲求)
Memory(記憶)
Action(購買)

◆AISCEAS
Attention(注意)
Interest(興味)
Search(検索)
Comparison(比較)
Examination(検討)
Action(購買)
Share(情報共有)
※CEを抜いた「AISAS」も有名ですね。

◆AMTUL
Aware(認知)
Memory(記憶)
Trial(試用)
Usage(使用)
Loyalty(固定客化)

これらを私は下記のように分類しています。

まずは知ってもらう(認知)
興味関心を持ってもらう(興味)
正しく理解をしてもらう(理解)
使いたい・試したいという気持ちが生まれる(欲求)
色々調べたり、調査する行為が生まれる(調査)
より詳しい情報を集め、買うか否かを考える(検討)
買うもしくは他の選択肢を使う、使わないを決める(決断)
購入し、実際に商品を利用する(利用)

また

認知、興味、理解、欲求をマーケティング
調査、検討、決断をセールス
利用をカスタマーサクセスと捉えています。

営業の捉え方・向き合い方

つまり、マーケティングは認知と欲求、またセールスに会うか否かを判断する信用・信頼の獲得活動。セールスは検討支援を通した決断の促進。カスタマーサクセスは利用効果の最大化、その結果によるリピートや紹介のサイクル獲得が目的になります。

一方でマーケティング=Webという思い込みが昨今では多いのも事実ですが、PUSH型営業もマーケティングの1つです。知ってもらうアクションとして、相手の反応を待つ仕組みじゃなく、相手の反応を作りにいくアクションも立派なマーケティングだからです。Webの普及によって、「自ら声をかける」という行為自体にネガティブな偏見やイメージを持たれることが増えたことは事実です。しかし、Webマーケティングの弱点は意外と意識されていません。

・そもそもWeb・SNSを開かないと出会いは生まれない
・流入経路を確保しなければ、そもそも出会いは生まれない
・流入経路の確保、インプレッション獲得には仕組みかお金が必要
・インプレッション(表示回数)だけ増やしても、後のフローが整っていないと無駄になる
・成果を出すためにはインプレッションは点ではなく、面での訴求が必要

などといった問題・難しさがあるということです。

特に点ではなく、面での訴求は不可欠です。現代人は情報が多いため、単一情報で意思決定をしてくれません。信頼に値するか否か、さまざまな側面から検討します。また、Web施策は基本的に受け身(だからPULL型なのですが)なので、相手の行動する“場所“の選定の重要度は非常に大きいです。場所を間違えると、どんなに良いアプローチであったとしても成果が出ません。つまり、複合的な要因を常に考慮しながらアプローチしなければいけない、非常に難易度の高い活動であるということです。

じゃあ、営業が楽なのか?と言われれば、これはまた違います。ただ、営業がマーケティングと違うのは、これまでの自分の経験、コミュニケーション体験を表現しやすい、活用しやすい側面があります。また、営業は五感をフルに活用したアプローチができるため、一回の営業ですでに面での訴求ができます。なので、初めてだけど即決したということが起こりやすいんです。(あくまでWebと比べればですが)また、人が行動を起こすには“トリガー“と呼ばれるきっかけが必要不可欠です。このきっかけ提供ができるのがPUSH型営業の強みと言えます。

売れる営業に必要な4つのこと

どんなに良い商材でも売れないことがあります。その理由は、この4つです。

・ターゲット:アプローチ先の選定ミス
・トリガー:きっかけの提供不全
・ニーズ:必要性・緊急性・重要性の不足
・モチベーション:やる気の向上or行動ハードルの低減

つまり、売るべき人に営業をせず、考えたり行動したりするきっかけが提供しきれず、ニーズの理解も促しきれず、モチベーションも高められていない状態では当然ながら売れないということです。この解決策が、Webマーケティングで多くの人に知ってもらうというアクションに置き換えてしまう人は、結果は芳しくないものになってしまうということです。

また前置きがだいぶ長くなりましたが、トリガーは人によってツールが違うんです。電話を起点に動き出す人もいれば、Webで自ら動く人もいます。SNSでDMをもらったら反応する人もいれば、Webの問い合わせやお手紙であればという人もいます。

トリガーは銃の引き金という意味があります。適切な引き金を引かないと誰も動き出せないということです。現代の営業は引き金が増えましたが、結局人が持っている時間は24時間365日です。引き金の数は増えても、引き金を引ける数は大きくは変わっていません。ここを理解できるか否かで、営業がやるべきこと、事業を伸ばすためにやるべきことは変わってくるということです。

最近社内でも話したことなんですが、「綺麗にやることが目的なのか、泥臭くても自分の想いを届けることが目的なのか」ここは真剣に向き合わなければいけません。ここでいう想いとはプロダクトであり、商品です。そもそも商品、プロダクトは想いを形にしたものなので、想い=プロダクト・商品と私は置き換えて良いと思っています。それだけの熱量がある商材を販売しているのか、営業しようと思えているのか、ここが1番大事だと思う今日この頃です。

現場からは以上です。今日も1日頑張りましょう!

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