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【営業の教科書NO.108】現状満足と言われた時の切り返しトーク

〜今日のポイント〜

●「現状満足」という言葉を疑う
→本当に満足しているケースと話すのが面倒と思われているケースがある
●「現状満足」という点に対して賞賛をする
●今の状況を点数化してもらう。つけた点数について質問をする
●問題例を伝えて、自分が当てはまっていないかを聞く
(問題に気づいていないケースは多い)
●現状のままのリスクを伝える

〜ラジオ内容はこちら〜

現状満足と言われたときの切り返しトークの対処法についてお伝えしていきたいと思います。「現状満足です。」とお客様が言ってくることはけっこう多いと思いますが、この言葉を言ってくるケースはパターンとしては2つあります。1つは本当に満足している、もう1つは話すのが面倒、その両方があるので、その両方があるということをまず抑えておいたほうが良いと思います。

◆ポイント①「現状満足」という言葉を疑う

本当に満足しているのか、それとも「話が面倒だから提案が聞きたくない。」「テレアポが聞きたくない。」から私は満足しているので早く打ち合わせを終わらせてください、電話を切ってくださいなのか、どっちからなので、ちゃんと確認しておいたほうがいいと思います。これは相手の話し方とか、その後の質問の出方とかで見えてくることも多いと思うので、その点も踏まえてお伝えしていきたいと思います。

◆ポイント②逆説の接続詞「でも」「しかし」は使わない

まずは現状満足ですといってきたお客さんに対して、基本的には切り返ししたいがためにいきなり逆説の接続詞を使うことはNGです。「でも」や「しかし」を使って、「でもですね。実際には・・・」みたいな話をすると、「いえいえ、私は満足と言っているじゃない。」「わたしはこう言っているよね。」、みたいな話で、こちらの話を聞いていません。

お客さん側からすると、話を聞いてくれないと思われてしまえば相手側と話す意欲がなくなります。学校の先生とかに相談しようといったときも、自分の考えを押し付けられる先生だったら話す気がなくなりますよね。営業に対してもそう思われたら最後でその先生には相談しません。そう思われないように逆説の言葉はいきなり使わないようにしましょうということがポイントの1個目です。

◆ポイント③「現状満足」という点に対して賞賛をする

じゃあ何をすればよいかと言うと、まずは賞賛です。「すごいですね。」とか、「今この状況下で現状満足できるような状況を作れるなんて素晴らしいですね。」みたいな形でまずは相手がその状況まで持って行けている状態に対して、嘘か本当かはわかりませんが、まず共感や賞賛を示すことがすごく大事なポイントです。それは相手側が話す理由、話してもいいやという気持ちを持ってもらうために大事なポイントです。

◆ポイント④今の状況を点数化してもらう。つけた点数について質問をする

現状満足ということに対してぶっちゃけ何点つけられます?というような話もしてもらうと良いと思います。全部が全部そうしろという話ではないですが、「現状満足ということなのですが、仮に100点満点をつけるとすると今の状況は何点ですか?」みたいな話をして、100点ですと言われたら今度は100点の理由を聞きます。100点ではなくて例えば90点や80点など100点じゃない場合、「その差分はどういったところにあるんですか?」みたいなことを聞けば良いです。

そういうふうに点数で100点をつけられたからもう終わりではなくて、「これを120点にできる話だったらもう少し詳しくご説明させてもらってもいいですか?」みたいな話もできるので、相手が今の状況に対してどう思っているのかみたいなところをちゃんと確認しておく、点数をつけてもらってその点数をつけた理由をしっかり確認してもらえると、その先の会話は進みやすいかなと思います。

もう話を聞く気がない場合は「100点なんだから別にいいよ。」となるかもしれませんが、そうなったら引いたほうがいいです。今話をしたくないという状況に対して無理やり会話を続けようとすればするほど、お客さん側は今の打ち合わせならば話を聞けるかも知れないですが、次の商談、またその次の商談が組めなくなってしまいます。そういう場合は称賛して、「素晴らしいですね。また時期を見てご連絡します。」というような形で引いたほうがいいです。

◆ポイント⑤問題例を伝えて、自分が当てはまっていないかを聞く

無理にそこで話を引っ張らないほうがいいというところは抑えておいてもらいつつ、その点について点数をつけてもらってその理由についても話を聞いた。そこで会話が広がっていったら、というところがまず1点目ですが、あとは自分では満足しているつもりのケースも結構多いです。今の状況が素晴らしい、今の状況が満足だと自分で思い込んでしまっていて、問題やこれから迫りくる課題に気づいていないケースも多いです。

たとえばもし今の状況と似たような人が陥っている問題、課題、リスクを伝えてあげることも相手が心を動かしてくれる理由になります。基本的に人間は気分が良い状況や安心できる状況にあると思考が止まるケースがあり、今の状態が良いものだというところから頭が動いていないケースは多いです。

私が採用系のアプローチをしていたときに結構多かったですが、リクナビで今採用できているからいいよ、みたいなことを言ってくるお客さんは結構いました。でも今の状況でリクナビでのエントリー数が減っていますとか、一括エントリーばかりでうちの会社に対して興味を持ってくれる学生がだいぶ減っている、みたいなところ、数値のトレンドや前の採用担当とかがちゃんと売っていたかを見て今のままではだめなんだと真剣に向き合っている人、または課題を先に見通しが取れるみたいな人なら気づけても、今の事で頭がいっぱいで気づけないことは結構多くて、その先の課題、問題、リスクみたいなところを他社の事例を踏まえて伝えてあげることが大事です。

◆ポイント⑥現状のままのリスクを伝える

自分の言葉で自分の話だけでもっていってしまうと、売りたいがためにそういう事を言っているんだなと思わせてしまうので、価値のある形で他社はこうでした、とか、他社さんはこういうお話をしていましたけれど御社は大丈夫ですか、みたいな話を聞いてあげると、たしかに、うちもそれだったら考えないといけないかもな、みたいな話になりやすいので、ぜひお話してもらえるといいかなと思います。

◆今日のまとめ

現状満足と言われても本当にその満足ということに対して100点満点なのかというところと、120点だったら少し話を聞いてみたいと思わないのか、ということ、または今は満足だと思いこんでいるパターンも多いので、問題、課題、リスクを伝えていただくことで現状満足と言われてもその先の会話ができたり、提案に繋げられるケースもあるので、ぜひ会話の中で意識してもらえるといいと思います。

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