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クライアントとその商材をほめるのは、本心からじゃなくて、より都合の良い受注につなげるためのセールストークだということ。

営業代行会社と商談をするときには、営業活動を行ってもらいたい商材について、簡単に説明する必要があります。
商材について理解したうえで、どういった営業方針で稼働するかを提案するためです。

その過程で、「これはすばらしい商品ですね!弊社でもぜひ活用したいと思いました!」といったコメントをされることも多いです。

さすがに「これはお世辞で言っているんだろうな」と感じるでしょうけど、ただそれだけでもないんです。

まずはクライアントをいい気分にさせる効果がある

褒められて悪い気がする人はいません。よっぽどあからさまなお世辞だったら別ですが、営業代行会社のクライアントとの商談担当者なら、そこまで下手な褒め方をすることはないでしょう。

普通に褒めれば、それで相手の気分はよくなります。まれに、そういうことが逆効果になる方もいますが、確率的に非常に低いので、誰に対してもとりあえず褒めておけばよいと判断しているはずです。

「しっかり商品を売ってくれそう」と思わせられる

ある商品を買うか考えているとき、この2人の営業なら、どちらから買いたいでしょうか?

①まあ、他社のものと同じようなものですよ
②弊社の商品はこういうところが素晴らしくて・・・!

おそらく、②の営業の方がお客さんが集まりそうな気がしますね。

自社の営業パーソンなら、商品知識があり愛着もあるでしょうから、やる気のない人でもなければ②の営業活動をすることができるはずです。

しかし、営業代行会社は、クライアントの会社の商材を初めて取り扱う立場です。愛着も商品知識もない。

そこで、商談のときにとりあえず商材を褒めておけば、「この営業代行会社は、自社の商材を評価してくれているし、熱心に売ってくれるはずだ!」と勘違いさせら・・・いやいや。感じさせることができるのです。

契約の規模を大きくさせるためのきっかけにできる

さらに、契約規模を大きくして、より大きな売上が得られる案件にできる可能性も出てきます。

「この商材はすばらしいですね!」
⇒「きっと、多くのお客様もそう感じられるはずです!」
⇒「そんなお客様に早くお届けするためにも、稼働は1人よりも2人にした方がいいと思います!」

はい。
これで売上倍増、一丁あがり!

ここに、商材への評価や愛情はありません。
あるのは「クライアントの財布に入っているお金」だけです。

もし本当に、営業代行会社がそうやってどんどん成果を出せているのなら、もっと世の中で評価されているはずです。
「営業は自社で雇うんじゃなくて、代行会社へのアウトソーシングが常識だよな!」って世界になっているんじゃないでしょうか?

営業代行会社の褒め言葉は「弊社に大量に金を払ってください」という意味

営業だからリップサービスをするのは当たり前。
だから、今回のお話も当たり前すぎることだったかもしれません。

けれども、営業のエースがクライアントを落としにかかってくるわけですから、「褒め言葉などを駆使して、なんとか自社に有利な認識を持たせたい」という考え方で商談を行ってきます。

大げさに言ってしまえば、クライアント側が冷静な判断をしつづける余地を与えないようにするのが営業の手口。
「弊社でも使いたい」と言ってきたのに対して、「じゃあ、今すぐ買ってよ」と言っても絶対に買わないでしょうし(笑)

どんな褒め言葉も「もっとお金ちょうだい!」に置き換えて、サラッと流せるようにしましょう。

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