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「買わせてください!」を引き出す無料オファーのつくり方

もう、死んでしまいたい。

僕は会社員としてはそれなりに優秀だったーーと思う。だけど成績の悪い同期と給料がそれほど変わらないことに嫌気がさして、会社を辞めた。

元々、営業部に所属していて新規顧客の獲得と既存顧客のフォローアップを担当していた僕。結果はそこそこ出ていたし、クライアントからの評価も上々だった。

営業成績は常にトップ3以内。目標が達成できないとき上司が頼るのは決まって僕だった。だから独立した。

「独立しても大丈夫。絶対成功できる!」

自信満々で営業コンサルタントとして独立したが、いま思い返せば愚か者以外の何物でもなかった。

言ってみれば会社員時代の仕事は既にある商品を会社の看板でちょろっと売っていただけ。”僕だから”出せる価値なんてもんは大きくなく、その結果が同期とそれほど変わらない給料、そのことを理解してなかった。

恥ずかしい。

前の壁には"一期目、年商5000万円!必達!"と汚い文字で書かれた紙が貼ってある。5000万円どころか、会社員時代の給料も稼げていない。

汚い文字がぼやけてさらに汚く見える。

会社員一人も雇えないほどの売上の会社が「御社の営業戦略を手助けします!」なんて言っても説得力があるわけもない。

こんな愚か者が服を着ているような人間の僕だが、決してサボっていたわけではない。

見込み顧客への電話営業、飛び込み営業、ネット広告にだって出稿した。成果は"ほぼ"ゼロ。

ごめん、見栄を張った。唯一の成果は会社員時代に付き合いのあったお客様に泣きつき、「かわいそうだから」と発注してもらった一件だけだ。

本当に恥ずかしい。

今日もパソコンに向かい、営業リストを眺めながら何が足らないのかを悩み続けた。周りの友人や元同僚たちの話が耳に入るたび、焦る気持ちは募る。

しかし、何をやっても成果にはつながらない。

「こんなはずじゃなかった」

何度も自問自答するが、そのたびに自信を失っていく自分だけが残された。

もう、死んでしまいたい。

そんな荒みきった心でネットサーフィンをしているとき、あるタイトルが目に入る。

”「買わせてください」を引き出す無料オファーのつくり方"

そのタイトルに心惹かれた僕は気づくとクリックしていた。

万物の天才の自画像をアイコンにした胡散臭い人が書くにしては内容があまりにも刺さり過ぎた。そして、僕はあまりにも無知だったことを思い知った。

「無料オファーの重要性」と「成約につながるオファーのつくり方」が全く分かっていなかったことに気付かされた。

無料オファーを使って見込み顧客を引き寄せ、LPにトラフィックを流し込みリードを獲得する。その後、無料オファーを受け取った顧客を成約させる。

言われてみればなんてことない流れ。だけど、成約につながるオファーのつくり方が放つ説得力が僕に有無を言わせなかったんだ。

ナニカに操られたかのように無料オファーを作ってみたところーー。

人生が変わった。

独立してからこれまでの虚無感はどこへやら。

これまで、テレアポしても「営業はお断りしています」とけんもほろろだった企業にも商談が通るようになり、「お願いします!」と言っては断られていた商談は「いつから契約開始でしょうか?」と前のめりなお客様ばかりに。

プライベートでは金が無くて出会いもなかったのに、今ではモテモテ!

一生に一度はやってみたかった「金風呂○P」
この日のために全財産を用意して都内一流ホテルにて撮影

ありがとう、スモールビジネス大全。ありがとう、無料オファー。

月額たったの980円で人生が変わりました。しかも初月無料。


はい。冒頭からえげつないダイレクトマーケティングをぶち込んだスモールビジネス大全。今回は「買わせてください」と言わせる無料オファーのつくり方をテーマにお送りします。

冒頭のストーリーにも登場したように

  • ほとんどの人が意識できてない無料オファーの役割

  • とんでもなく豊富な無料オファーの種類(あんな、無料オファーって200種類あんねん)

  • 成約につながるオファーのつくり方(できている人、ほとんどいません)

などを解説していきます(詳しくは目次見てください)。

「はいはい、どうせ”15大特典!”とか言ってリツイート&LINE登録させて読まれもしない電子ゴミを送ってリード獲得。そのあとウェビナー売りするだけでしょ?」

という解像度がファミコン時代くらいの冷笑系のみなさまは回れ右をしてくださって構いません(怖いので)。素直な人だけご覧ください。


"きちんと"理解してる?無料オファーの役割。

経営をしている人からしてみると無料オファーとしてホワイトペーパーを作りリード獲得をする。ホワイトペーパーを請求した顧客に対してフォローコールやセミナーなどを行い、最終的に成約を獲得する流れについては知っていると思います。

しかし、なぜ無料オファーが重要なのか?ということを考えたことのある人は多くありません。ほとんどの人は「みんながやってるから」くらいの感覚で、ただ表面的に真似しているだけ

浅い理解でも成果が出てしまう

どうして無料オファーを作っているのですか?と質問しても、返ってくるのは「無料でもらえるプレゼントを用意することでメールアドレスなどの情報を獲得しやすく、商談につなげやすい」程度の浅い回答ばかり。

それでも成果が出てしまうのが無料オファーなんです。

スモビジ大全を購読していない事業者には、これからも浅瀬でちゃぷちゃぷお遊戯を続けていただきましょう。しかし、あなたはより深く無料オファーの役割・存在意義について知らなければなりません。

そうでなければ無料オファーによって本来得られるはずの旨味の10%程度しか味わえません。

利益が出てるからいい?馬鹿を言いなさんな。ちょっと理解するだけで10倍美味いもんが食えるんだから我慢しんさい。

魅力的に映る相手、ちゃんと理解してる?

無料でもらえるプレゼントを用意することでメールアドレスなどの情報を獲得しやすく、商談につなげやすい

これは浅い理解。だからと言って間違っているわけではありません。正しい理解ではあるんです。

だって何もプレゼントを用意せずに「メールアドレスを登録してね!」というだけよりも「今すぐ使える10%オフクーポンが貰えるから登録してね!」の方が登録率はアップするでしょう……

……

……

本当でしょうか?

今、10%オフクーポンという無料オファーを提示しているわけですが、このオファーは「商品を買う予定がない人」にとって魅力的なオファーになりますか?おそらく魅力的じゃないでしょう。

10%オフクーポンという無料オファーが刺さるのは”購買意欲が高い”見込み顧客に対してのみ。

そう、そうなんです。無料オファーであっても、届ける相手を設計してなければ効果はガクンと下がってしまうのです。

あなたが使っている無料オファーは”誰にとって”魅力的なオファーですか?

無料オファーの役割はリード獲得、そんな理解で大丈夫か?

きちんと設計した無料オファーで、リード獲得がやりやすくなったとしましょう。

あとは、リードに対してステップメールを送ればいいだけ。フォローコールをして商談につなげるだけ。セールスファネルに放り込んでれば成約につながる。

だって、無料オファーってリードを獲得するためのものだから。あとはステップメール、フォローコール、営業部隊の役割だもん。

なんて思ってないですよね?

無料オファーがあることでリード獲得がしやすくなることは事実です。しかし、それだけが役割なら過激なコピーでリードを獲得してもいいはず。

「100%確実に売上がアップする方法をまとめた資料をプレゼント!」

なんて煽りに煽ったコピーでもいいでしょう。だって、リード獲得ができればいいわけですもんね。

しかし、そうしないってことはダメな理由があるってこと。

例えば信頼性の獲得。

中身の詰まったホワイトペーパーを配ることで

「この企業、こんなに情報をもっているのか、安心そうだな」

「無料でこんなに凄いものが貰えるなら契約したらどうなるんだ?」

「何か凄そうだけど、インハウスでやるの難しそう。この会社に頼んでやってもらいたいな」

などと思ってもらうこともできるでしょう。

無料オファーでサービスの一部を提供することで本来購入後にしか体験してもらえない”品質”を伝えることもできます。

失敗しない○○の見分け方、という資料を配れば自然と自分たちが選ばれるように行動させることもできるようになるでしょう。

他にも権威性の獲得。

業界で行ったセミナーの動画を配ることで

「同業者に教えているってことはこの企業は業界内でも凄いんだ」と感じてもらうことができます。

つまり、無料オファーにはリード獲得だけでなく”信頼性”や"権威性"の獲得という側面もあることが見えてきます。

ここら辺の具体的な内容については、後ほど紹介します。一旦はリード獲得だけが役割じゃないよ、ということを理解してください。

あんな無料オファーって200種類あんねん。

無料オファーというとX(Twitter)でよく見かける「豪華30大プレゼント!」みたいなものを想像すると思います。しかし当然ですが、それ以外にも種類はあります。

(あんな、無料オファーって200種類あんねん)と心の中のアンミカが顔を出すくらいには豊富な種類があります。

誰にとって魅力的なオファーにするか、どのような役割を期待して設計するかによって提供すべき無料オファーは異なります。

この章では無料オファーの種類と、どのようにして自分に適した無料オファーを選ぶか?を解説してきます。

200種類、あながち嘘じゃない。

よく使われる無料オファーの種類をざっと挙げると

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