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【考察】ソフトバンク4軍開設によるサラマンダーズへの影響

ドラフトが迫る10月10日、SBが23シーズンより4軍を本格始動させると明言しました。22シーズンまではSB3軍と試合を行い、22シーズンは6戦4勝2敗で勝ち越しに成功しました。
4軍導入によりサラマンダーズからのドラフト指名は現れるのか、またどう関わることが予想されるか考えていきます。

ソフトバンク4軍始動


こんにちは、サク来です。

先日、以前から構想が語られていた「ソフトバンクホークス4軍」について、23シーズンより本格始動すると明らかになりました。


4軍構想についてはかねてより語られており、これまでの情報から

  • 3軍の延長戦:A,Bに分けてレベルアップを狙う

  • 育成選手メイン:22育成ドラフトでは、22年の指名人数(14人)を目途に指名する

  • 以上による原石発掘

とあるように、潤沢な資金が故に可能なハイレベル育成環境を整えることが目的といえます。

この4軍がサラマンダーズにどのような影響を与えるかを今回考えて参ります。

現状の3軍環境

SB3軍と独立リーグの環境は全く異なります。
練習環境は国内最高レベルの施設を使えるSB3軍に対して、サラマンダーズは馬原監督持参のものを使用しています(これも立派なものですが、比較対象が圧倒的です)。

対外試合にしても、6月の場合、SB3軍は17試合、サラマンダーズは10試合と回数事態が違います。
更に、ファーム本拠地であるタマスタで調整を行うスター選手から刺激をもらえることは選手のモチベーションにも由来します。
加えてSB史で育成選手からスター街道を突っ走った選手の成績・実績もSBの強みです。
そして、引退後は広報等の就職先も安泰であり、まさしくゆりかごから墓場まで整っている優良企業と言えます。

SB2軍以降の本拠地、タマスタ筑後。ファームでは最高級の規模を誇る

最初にも書きましたが、22シーズンのサラマンダーズはSB3軍に勝ち越し、完封勝利も記録しました。
同じ九州に位置するソフトバンクホークス3軍はサラマンダーズ選手にとって一段ギアの上がるステージで、数少ないNPBへの絶好のアピールチャンスといえます。

これに4軍が加わると、更にSBとの試合が組まれると考えられます。
試合数を22シーズンの倍と考えると、12試合SBと試合を行い、6試合のホーム戦が執り行われます。
NPBへのアピールチャンスを増やせることで、士気も維持できると考えます。
SB4軍はサラマンダーズはおろか、KAL各球団にとって大きなメリットを与えるでしょう。

育成指名


そうなると、問題なのはSBの育成指名です。

21年のドラフトでは、育成選手を14人指名して話題になりました。
育成の名門に入団することはそれだけチャンスと期待を膨らませます。

SBと独立リーガー

SBにおいて、独立リーグ出身の選手はどのように作用したのでしょうか。

ここで一回、育成選手の契約期間である3年間の選手をまとめてみましょう。

過去三年の育成指名一覧。黄マーカーは九州出身の選手

お気付きの方はいらっしゃるでしょうが、ソフトバンクホークスはこの三年で一度も独立リーガーを指名しておりません
最後に指名したのは17年の渡辺雄大選手(現・阪神、新潟ABC出身)で、本指名に至っては2008年の金無英選手(福岡RW出身)にまで遡ります。
SBは独立リーガーより、特に高卒の選手を指名する傾向が現れます。
4軍が制定されても、高校・大学出身の選手が大量に指名されることが予想されます。
そこで、地元・出身枠の可能性を考えます。

地元・九州出身の強み


上記のリストの黄色マーカーは九州出身の選手を示しています。
育成選手の多くを占める九州出身の選手は、これまで選手間のコネクトを強くしました。

例えば舟越秀虎選手は、SB入団後も同じ地元福岡出身の松本陽雅選手と中村晴樹選手を始めとした独立リーガーと合同自主練を行うなど親交が深いです。

九州出身選手のSB入団は、例えばそのコミュニティ内での一大事になり得ます。

4軍を導入する場合、更に九州出身の選手を指名する可能性があります。
「独立リーグ」の視点からではなく「九州出身の選手」の視点から見ると、九州は熊本県民を熱狂させるサラマンダーズ選手に白羽の矢が立つ可能性が生まれます(出身地関わらず地元球団出身の選手全員にチャンスがあるという訳です)。

ホーム開催による収益

引用:クマモトカラーchより。以下動画

21シーズンのサラマンダーズの1試合平均観客動員数は552人でした。
これは他の球団と比べても非常に多いです。
特にSB3軍戦は今日までの1試合平均1000人オーバーを記録する、「ドル箱」として大切なカードになります。
球団はこの日のためにグッズプレゼントやうちわ、レプリカユニフォームの配布などと、集客に力を入れます。
22シーズンは3試合行ったSB3軍とのホーム戦。これが4軍の加入により倍に増えたとすると、最低6,000人の集客を見込めます。
球団経営にとっても4軍始動が(というよりSB戦が)プラスになることは間違いないと考えます。

サク来の結論


以上の事から、サク来はSB4軍始動によるサラマンダーズへの影響として、

  • 選手からするとアピール回数の増加によりモチベーションが保たれる。

  • ドラフトによる指名は、九州のチーム所属が決定打になりうる。

  • 球団経営的にも外してはいけない。

総じて、メリットが大きいと考えました。
勿論、これによるデメリット(SB戦のブランド力の低下、飼い殺しの発生等)もありますが、書いていると長くなりそうだったので今回は省きました(また別の記事で書けたらと思います)。

サラマンダーズに限らず、他KAL球団、他リーグにも大きな波になり得るSB4軍には今後も着目します。

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