見出し画像

【考察】独立リーグの審判はレベルが低い

"審判のレベルが低い"。

これは以前からの独立リーグの深刻な問題の一つであり、現在進行形で解決に向けて対策が講じられているものであります。
単純にジャッジの精度が低かったり、正しいルールが用いられてなかったりと"レベルが低い"とされている理由は様々。
このような問題はKALでもございましてーーー


こんにちは、サク来です。
今回はそんな独立リーグの審判について、KALの目線から考えて参ります。



KALの審判


以前までのKALの選手名鑑には審判情報が掲載されていました。
21シーズンの選手名鑑によると、このシーズンは以下の審判によりゲームが回されていたことが分かります。


九州アジアリーグ 公式選手名鑑 2021(九州アジアプロ野球機構) P36より引用


こうしてみると、現在でも名前をみる審判も複数人存在し、当時審判部長を務めていたのは岡本審判であることが分かります。
21シーズンの審判は、熊本GLのゆかりもあってか、アマチュアにて審判を務めた方が多く見られました。
また現在大分Bの首脳陣である佐野コーチも以前KALの審判だったことが分かります。

現在、KALの試合にて誰が審判を務めているのかは一球速報の審判欄を確認しないと分かりません。

KALの審判の精度が高いとはいえません。
22シーズンの北九州P-大分B戦は、それを象徴する試合だと考えます。


本来フォースプレー時に適用されないコリジョンルールを適用してしまったが為、北九州Pの西岡監督が語気を荒めながら抗議する様子が、当時のSNSを騒がせました。

この他にも変動するストライクゾーンによりバッテリーが翻弄されたり、タッチプレーでの判定についてしょっちゅう馬原監督がベンチから出てきたりと、審判にまつわるトラブルは少なくありません。

こうなった理由について、サク来は審判不足が挙げられると考えました。
23シーズンは開幕前から各球団の公式X(Twitter)にてKAL審判募集の告知が行われ、現在でも公式サイトに掲載されております。
21シーズンは火の国と大分Bの2球団のみの構成だったため、7人でも十分に試合を回せましたが、4球団となった現在では不足していることは明らかです。
この2年でKALを去った・新たに加わった審判のことを考慮しても、大変苦しい状況が伺えます。

他リーグにおける審判の技術力向上のための取り組み


それではKALの審判がレベルを上げるにはどうすればいいでしょうか。
ここからは他の独立リーグの取り組みを見ていき、その中でKALに取り入れられるものがあるかを探していきます。

BCの代表である村山哲二氏は初年度BCの審判について以下のように記しました。

審判についても最初からつまづいた。(中略)トラブルのほとんどは、審判の技術の未熟さ、試合コントロール能力の未熟さから来ていた。

もしあなたがプロ野球を創れと言われたら〜「昇進」より「夢」を選んだサラリーマン〜 P17より引用


独立リーグの発展に貢献し続けているBCも最初は審判の問題に悩まされていたことが分かります。

ライターの広尾晃氏はILやBCの審判について、NPBスタンダードを取り入れたことで審判の質が向上したといいます。
それまでリーグや審判ごとにバラバラだった基準をNPBのそれと合わせることで正しいジャッジが下されるようになっただけでなく、そのリーグの記録が信頼されるようになったといいます。

千葉ロッテの浦和球場に全国から百数十人の審判を志望する人が集まり、1週間程度のスケジュールで講義を受ける。その中で優秀とみなされた数名をNPBが研修審判員として採用し、四国(IL)、BCにそれぞれ派遣する精度ができたのだ。

独立リーグの教科書  夢だけじゃない、ビジネスだけでもない P160より引用


また、NPBの研修審判員を受け入れたことで、ハイクオリティなジャッジによりリーグ全体の審判のレベルの引き上げに役立ったとしました。
KALの審判について、NPBの研修審判を受け入れている話や講義に参加している旨の行動は見られておりません。
コストが必要ではありますが、独立リーグの価値を高めるために必要なことであると言えるでしょう。


”審判部アドバイザー”への期待


23年3月、KALは審判部アドバイザーとしてNPBに在籍していた橋本信治を迎えたと発表しました。


2005年から22年までNPBの審判として1100試合以上を担当し、実績十分な橋本審判の他審判へのアドバイスや教育によりレベルアップを期待したと考えられます。
NPB時代には「はしもとごしんじ」と揶揄される場面もありましたが、約20年も第一線で裁き続けた腕前は確かでしょう。


球審・橋本。タマスタでのカードは全試合で審判を務めた


橋本審判がこれから先、KALに何をもたらすか。
更なる信用の構築のためにも、期待が高まります。


【参考文献】


もしあなたがプロ野球を創れと言われたら〜「昇進」より「夢」を選んだサラリーマン〜

独立リーグの教科書  夢だけじゃない、ビジネスだけでもない

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?