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【考察】新規参入2軍球団が独立リーグに及ぼす影響

こんにちは、サク来です。

23シーズン中に24シーズンからのNPB2軍新規参入としてハヤテ223と新潟ABCが内定しました。


火の国は7月にスポンサーや練習施設の用意が難しいことを理由に、参入断念の指針を示しました。
結局不十分な箇所があっても後から整備していけばOKだったのなら、選考に申し込んで姿勢を見せるだけ見せときゃ良かったのではないかと、今では思うなんてことは置いといて。

この二つの新規参入球団ができたことにより、火の国に限らず他の独立球団にディスアドバンテージが働くとされていますが、それは一体どのようなものでしょうか。
今回はそれについて考えて参ります。

Title Photo by @KpbProject

独立リーグと「ファーム拡大構想」


2軍球団に新規球団を参入させる構想、いわゆるファーム拡大構想は22年11月に発表されました。
ここでは既存の12球団の本拠地とは異なる府県で活動することが前提だと記されました。
あくまでもファームに新規「参入」なので、NPBの仲間入りをするわけではありません。
ただ、ファームにてシーズン通してNPB球団と試合を行うため、その分アピールの機会が増えることが選手にとって最大のメリットとなります。

23シーズンに入ると、参入を検討している球団に向けての説明会が行われ、独立リーグからは火の国や栃木GB、NLBに信濃GS、そして参入が決まった新潟ABCなどが参加しました。
説明会では参入への必要条件が提示され、参加預かり金として数千万円程度が必要な他、選手寮・雨天でも練習ができる施設の確保などの条件が挙げられました。

火の国の場合、スポンサーとなる企業からのオファーはあったものの熊本と縁がなかったり、雨天でも練習ができる施設が揃えられなかったことを理由に公募を前に指針を表明しました。

8月までにはハヤテ223と新潟ABCに加え、栃木GBの運営母体であるエイジェックの三つに絞られましたが、9月のNPBオーナー会議にてハヤテ223・新潟ABCの内定が決定しました。


火の国にどう影響する?


ここまではファーム拡大について話しましたが、ここからはその2球団が増えることで火の国ないし他の独立球団にどう影響するのかを考えます。

一番懸念すべきは選手についてです。

先日行われたハヤテ223のトライアウトでは脱サラ戦士の藤岡選手や現時点で契約が更改されていない深草選手、瀬井選手が受験する場面が見られました。
いずれの選手もNPBに向けてさらにアピールをしたい、ハイレベルな環境に身を置くことを熱望したため、トライアウトを受験したと考えられます。


さらには山岸mgもトライアウトに携わっている場面が見られ、彼についてはスタッフとして内定したと言えるでしょう。

このように選手・スタッフに加えて、新たに独立リーグを志望する選手が向こうに流れることは、優秀な人財を得られる可能性が低くなってきます。
加えてNPB復帰を目指す元NPB選手からすれば、これまで以上にチャンスが増えるため、今まで独立リーグでプレーしたような選手たち(例:村田修一選手(元栃木GB)、小窪哲也選手等)もここに集まること予想されます。
今年はドラフトにて大量の指名がかかった独立リーグ産の選手でしたが、来年以降はこの二つが台頭することが考えられます。
富山GRNや徳島ISなど、ドラフト指名について強い地盤を形成している球団に対してのダメージは少ないでしょうが、特にドラフト指名なしで終わった火の国からすると、これは結構な痛手になると言えるでしょう。

火の国はどのような道を進むのか


2年連続NPB指名選手なし、加えてファーム拡大構想からも外れた火の国ですが、一つの道として、ドラフト指名の比重を落とし、より地域に密着/野球に専念するチームへの道があります。

これについては後日話したいと思いますが、要は「ドラフトで指名される可能性にかけるよりも、そのコストを地域貢献活動にあてたりNPBに限らない野球選手の受け皿になったりすることで、熊本経済の発展及び球団の黒字化を継続させる」ことです。

ドラフト指名だけが独立球団の目的ではありません。
野球や別のアプローチを通じて熊本の活性化に繋げることは素晴らしいことです。

現在火の国はトライアウト真っ只中ですが、ここでの新入団選手こそ今後の指針を表していると言えます。
どうなるのか、注目です。


来シーズンから始動する2軍参入球団。
火の国の今後にも大きく影響すると言えるでしょう。

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