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洗いもん(皿洗い)

 洗いもんが好き。皿洗い。前に洗剤について書いたこともあったけど。

 美術館にあるような現代アートみたいなもんがいまいちわからんくて、それはたとえば濡れたスポンジに洗剤をたらしてシュワシュワしてるとだんだん泡立ってくる、っていうのとなにが違うんや、って思う。

 最初に水ですすぐと皿の汚れが少し落ちて(でもぬるっとした感じがまだ残ってて)、泡立てたスポンジでシュワシュワすると汚れが落ちる、泡のひろがり・のこり、キュッとする皿。いくつもやってると、はじめのほうに洗ったやつの泡は弱ってくる。とか。

 音もすき。海の音とか好きなんやけど、あれも水・砂・ゴミ・遠くのテトラポット・風、とかいろんなもんがなんかぶわーっとなって波として風としてきこえる。で、皿洗いにはそれに近いものがある。ジャー、カチャカチャ、キン、ズー、ガリガリ、バシャー、ズゴゴ、みたいな。すすいでるときにジャワーって音でまめぞうの声がきこえんかったり、そういうのもなんかいい(話したいときにはあれやけど)。

 なんかそういう目・耳・肌・爪・骨その他への刺激・変化が多くて、集中してもぼんやりやっててもどっちでも成り立って、そういういのがすごい気もちいい。洗いもんは。風呂とあわせて生活芸術の気もちいいもん最高峰やと思う。

 Mark Fellの曲とかは、いわゆる共感覚的なことばで説明できるような何かでできてない気がする。それが何とはうまいこと言われんけど、そういうそれ・そういうそのものがすごい気もちいい。

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