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「人を動かす」には「コトに向かえ」

この「人を動かす」「コトに向かう」という単語にピンときた人はいますか?

これは僕の言葉ではなく「人を動かす」はデール・カーネギーの名著から、「コトに向かう」はDeNA会長の南場智子さんのお話から引用しています。

人を動かすは「盗人にも五分の理を認める」「重要感を持たせる」「人の立場に身を置く」を三原則として、人間関係を円滑にすすめるためのテクニックをまとめた本です。特にマネジメントを行っている方は読んだことがある方も多いでしょう。

「コトに向かう」はDeNA出身の方からもよく聞く言葉です。自分や人、モノに対して向かうのではなく、そこから生み出されるコトに向かい取り組みことで、その後ろにいろいろなものが付いて来るという考え方です。

なぜこの2つの話をつなげたの?が本日のお題です。

なぜ人に言葉を伝えるのか

いきなり答えから。

人に何かを伝えること = 人の行動に変化を起こし、新たなアウトプットを期待すること

👆こういうことなんじゃないかと考えているのです。つまり新たなアウトプットが「コト」であり、「人」に向き合うのはその手段ではないかという考え方。

もちろん他愛もない会話も多々あるのですが、特に会社の中で何かを伝えるときはこれが多いと思っています。

例えば僕はデザイナーとしてデザインレビューをすることがあるわけですが、そのデザインが自分が思うには良いものでなかったとしましょう。
そのときに「え、これは悪い。なんでこんなデザインになってるの?」と言ったら何が起こるのか?

「なんでこんなデザインなの?」→「僕だって頑張って作ったのに」→「注意されるの怖い 目立たないようにしよう」
怒られたと思うとしょんぼりしちゃって、次の行動が更に小さいものになる

相手を批判することやその相手を凹ませてしまうことが目的ではありません。正しく意図を伝えてそのアウトプットがよりよいものになることを期待してるわけです。

なのでその場で感情的になっても仕方ないですし、何より目的から遠ざかってるわけですね。

「どうすればもっと良いデザインになるか一緒に考えてみよう」→「こうすれば良いデザインにできそう」→「良いデザインができた!」
一緒に考えてくれると次の行動への意欲が湧いてきて、良いものができあがる

相手を必要以上におだてるのが良いとは思いません。厳しいフィードバックをすること自体も大切です。ただ、それをその人が意図通りに受け取ってくれるかどうかなので、とても傷つきやすい人であったり関係値ができあがっていない人だとそこのコミュニケーションは変える必要があります。

相手によってこのコミュニケーションの最善の方法は異なります。正しくその方法を選択すれば「人が行動し成功に近づく」と考えてみることがこのお話で伝えたいことです。

今回のバリュー

大きな視点で考えよう / Think Big

noteのバリューには「大きな視点で考えよう」というものがあります。

さまざまな課題に出会ったときに、短期的なことにとらわれずに、長期的な視点と顧客視点を持って、大きな視点で考えるようにします。売り上げも利益も、サービスに持続可能性をもたらす燃料にすぎません。自分自身と、家族、友人、そして社会に誇れる仕事をしよう。

ミッション・ビジョン・バリュー|note株式会社

人に何かを伝えるというときも大きな視点で考えるときちんと目的があって、その目的に到達するためのスタート地点であることを意識することが大事です。

逆の視点でとらえると、気楽なつもりで発した一言がそれを聞いた人にとってネガティブなゴールへのスタートになっていないかも大事です。

例えば僕はnote社のCDO(Chief Design Officer)という立場ですので、デザインに関して常に前向きな姿勢であろうとちう意識は人一倍もっています。そんな人間が「noteのデザインまだまだでさ…」と愚痴のように言ってしまうと、それを言われた人はどう感じるでしょう?

社内の人であれば「自分が作ってきたものはイマイチなのか」と傷つくでしょうし、社外の人は「noteはデザインってダメなら使うのやめようかな?」となってしまうかもしれません。

「noteのデザインがまだまだでさ 頑張るぞ…」→「noteのデザインってダメなのかな」→「noteのデザインダメらしいよ」
ネガティブな気持ちがなくても、それを受け取る人がネガティブに捉えてしまうとそれが伝染する

必要以上に気を使うと疲れてしまうのですが、自分の言葉の影響力などをきちんと理解した上でそれを有効的に活用するのが大切だと考えています。

「noteのデザインがまだまだでさ 頑張るぞ!」→「noteのデザインもっと良くできるんだ!」→「良いデザインができた!」
ポジティブに話を伝えると、受け取る人もポジティブに捉えやすくなり伝染する

もちろん人に影響を与えるというのはここまで簡単な話ではありません。これは楽観的すぎ。ただ、ちょっとした言い方や伝え方次第で、受け取る人の感情は変わるので、それを意識して言葉を発することで組織が成長していくきっかけを作れる(もしくは成長を鈍化させるきっかけを作らない)ことができるのは間違いありません。

>長期的な視点と顧客視点を持って

先に示したバリューのこの言葉を拡大解釈するならば、社員同士でもこの「顧客」のように捉えることができます。対等な立場で議論をする、そのためにも相手の視点にたって対話をしより良い関係値を築き良い会社を作っていきましょう。

人をあやつってはいけない

最後に一つだけ注意。この手法はメンタリングのようなものであり、決して相手の意思を捻じ曲げたりあやつる手法ではありません。

ですので、ウソを伝えたりして短期的なゴールを達成させようとしてはいけません。これも「長期的な視点」が大事で、言葉を伝えた相手がさらに良い成長ループに入ることが長期的なゴールに向かうのは早いはずです。

これもまた「人を動かす」目的であり、「コトに向かう」ということですね。



僕がそれをできているの?と問われると、、、正直まだまだです。修行が足りません。。そういうときは遠慮なく指摘してください。みんなで成長をしていきましょう!💪


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