韓国観劇旅 2024年10月(ベルサイユのばら)
5年ぶりの韓国旅、コロナ前と変わっているところ・変わっていないところ、いろいろありましたが何はともあれ観劇じゃ!ということでスケジュールはつめつめになりました。キンキーを2回みた後は、勢いで取ったベルばらです。実は日本で観たことないんですよ…(原作は外伝まで含めてすべて読了)
ベルサイユのばら
皆様ご存じ、池田理代子先生の描かれた漫画。日本では宝塚歌劇団が舞台をやっていることでも有名ですね。私は(大変お恥ずかしながら)宝塚には明るくないので、宝塚のベルばら初演っていつなんだろうと思いまして調べてみたら1974年…わぁ。さすが、歴史がすげぇ。
で、なんとなく「宝塚のベルばら」をイメージして観に行きました。
チケット
この舞台に関しては私が取ったのではなく同行者が取ってくれました。そもそも最初は行く予定ではなかったのですが、いろいろあり「なんか評判良いみたいよ」「え、じゃぁ観る?」「観ようか」という勢いとノリでチケット確保。
扱いは、キンキーブーツと同じくインターパークグローバルです(つまり日本からはeプラス経由でも予約可能)席種とか金額とかは割愛しますね。
キャスト
非常に申し訳ないことに、キャストさんの情報も一切仕入れずに観劇したため、私が何か言うのもおこがましいのですが、特に印象に残ったのはポリニャック伯夫人を演じられていたパク・ヘミさん…かな?以下の投稿の4枚目にお写真ありました。もんのすごい迫力のポリニャック伯夫人で、ゾクゾクしました…。あのですね、何度でも言いますがまず歌の圧がやべぇんです。センターで堂々と「私を、みよ!」みたいな感じで歌うんですが、最高すぎて鳥肌立ちました。
プレスコールの時は別のキャストさんだったようなのでパクさんの動画は見つけられなかったんですが曲としてはこちらです。ポリニャック伯夫人、キャラクターとしては正直なところ好きではないのですが、この舞台でのキャラクターの確立っぷりはいいなぁと素直に思いました。は~~~それにしても歌がうめぇ。後ろで踊る社交界の皆々様のダンスもキレッキレでよい。
劇場
忠武アートセンターです。どんな場所?というのはコネストさんがまとめてくださっているページが非常にわかりやすいと思うのでこちらからどうぞ。そういえば今回の観劇旅行で行った劇場は、全部地下鉄で移動しました。どこも最寄り駅から直結だったり駅近くだったりで、立地とっても良かったです。その中で唯一「え、どこや」ってなったのがここ忠武アートセンターだったんですよね…(いや、実はかなり分かりやすいんですがちょっといろいろありまして…それは後程)
今作はいわゆる舞台下にあるオケピを普通に使ってました(私が以前同じ劇場で観た別の舞台は、オーケストラがまさかの舞台上、しかも高い位置にいらっしゃって…それが本編終了後にオープンになるんですがさすがにびっくりしたという記憶があります。どうりで想定してない位置から音楽が聴こえてくるわけだよ)
舞台
作りが非常に豪華でした。舞台装置がきらびやかに作りこまれていて、かつ奥行のある舞台。横幅はそんなにむちゃくちゃ広い、という感じはなかったのですが、場面によってはかなりの大人数が同時に舞台上でお芝居をするんですよね…(特に舞踏会のシーンとか)あれ、よくぶつからずにできるなぁとかいらんことを考えながらみてました。
舞台の美しさは、もう暗転明けのオープニングシーンが一番わかりやすいんじゃないかなって思うのでプレスコール動画貼っておきます。オープニング、暗転あけて歌が始まると同時に舞台が明るくなるんですが、本気で絵画かと思う美しさでした。現場の色味もこんな感じです。ライティング良いなぁ…。
※5:30くらいからの、オスカルと兵たちが横並び一列になるあたりも好きです。かっこいい。
そうそう。この舞台、韓国オリジナル版なのでいわゆる私がイメージしているベルばらとは少し作りが違ってました。原作は(あくまでも全体の主人公はオスカルではありますが)オスカルを主人公とする物語と、アントワネットを主人公とする物語が入り組んだ状態で進んでいくと思うのですが、韓国版はオスカル、アンドレ、ベルナードを主軸において進むのでアントワネットとかフェルゼンがモブ扱いでした。一応いるんですが「あ、あれがアントワネットか!」って後で合点がいくレベル。
客席
この舞台だけは客層が「えっ」という感じ。日本よりも、観劇というものが幅広い層に根付いているんだなぁというのは肌感覚として分かっていたつもりだったのですが、このベルばらは…男性の、かつ中年以上の方が非常に多かったんですね。あ、若い男性の方もキンキーより多かった印象です。関係者とかなのかなぁという感じもあったんですが、だからといって適当に観ているとか、観劇マナーが悪いとかいうこともなく。あるいは誰かの(奥さん、パートナー、恋人etc)の付き添いで仕方なく、という風でもなかったんですよ。そうそう、若い方の中には、おそらく兵役中だろうなぁという方が、軍服で観劇されていたり。お休みの日に観にきたのかな?と。とにかく、私が今回の韓国観劇旅行で足を運んだ劇場の中で、一番客層のバリエーションが豊かだったのがこのベルばらでした。
グッズ
結局グッズは何も買わずに終わってしまったのですが種類はそんなに多くなかったかなと思われます。間もなく最終公演という時期だったのもあり売り切れていたものも多く…。とりあえずMDリスト貼っておきますね。なぜか韓国の舞台、必ずといっていいほどピンズがある。
会場でのエピソード
さて、ベルばらに関しては多分最もエピソードが多かったのではないかと思います。ということで書き残します。
忠武アートセンターには地下鉄で行きました。最寄り駅である新堂駅で降り、出口案内等をみながら地上に出たのですが…近くにそれっぽい建物が見当たらない。駅近くのはずなのに。でも間違ってはいないはず…まぁそれっぽい方向に歩いてみようかという話になり、とりあえず歩き始めるわれら。「本当にこっちで合ってる…?」と少し不安になりきょろきょろしていたところ、近くを歩いていたおばさまが私に急に声をかけてきまして「忠武?」と。あ、これ私たちが忠武に行こうとしてる迷子だってわかってらっしゃるな!?と思ったので「忠武アートセンター!」と答えたところ「同じ場所に行くからこっちおいで(韓国語)」と。なんと、そのまま会場まで誘導してくださいました。きけば、同じくベルばらを観にこられた方で、アンドレ役の方のファンなのだそう。おばさまはすべて韓国語。私たちは全部を聞き取れたわけではないんですが、出てくる単語単語から「あ、そういうことか」というのをふんわり理解し、あの手この手でコミュニケーションをとりながら会場へ(むっちゃ楽しい)
誰のファンなの?ときかれるも、役者さんを全然把握してない(ごめんなさい)ので、作品が観たくてきましたみたいなことを伝えてみたり。というか【推し】という韓国語の単語を何故か聞き取れた私の耳よ…。その後もいろいろとお世話してくださり、チケットの発券を手伝ってくださったりだとか、フォトスポットで写真を撮っていただいたり、「ここでチケットの半券見せたらローリングペーパーもらえるよ」って教えてくださったり(しっかりもらった)、アンドレ役のコ・ウンソンさんのファンの方が「ご自由にお持ちください」方式で配布していたものをいただいたり…。我々だけでは気づけなかったものをいろいろ教えてくださいました。あと開場したらこっちの入口から入るんだよ、とかも言われた。優しい…。そろそろ客席に行かなくちゃという時には「楽しく観てね」とおっしゃってくださって。なんだか本当にありがたいなぁという気持ちでいっぱいになりました。
もちろん観劇が好きで韓国の劇場に行ってるわけですが、違う国ですし分からないことも多いんですよね。正直なところ。そこでこの方は、困ってるなーという人間に気づいて(私たちなんて明らかに日本語喋ってたわけだしスルーすることもできただろうに)助けてくださった、その気持ちが本当に本当に嬉しかったのです。そして、私の中でコ・ウンソンさんの株も爆上がりしました(良いファンの方がついている役者さんなんだなぁという)私も、日本で困ってる海外からの観劇ファンを見かけたら、なんかそういう手伝いとかできるかな…。
おわりに
韓国のベルばらは、幕が開いてからどんどん評判がよくなっていったという話をききました。これも結構韓国あるある(逆に、評判が悪いとどんどんチケットが流れるようになるというのもきいたことが…)
再演…があるのかどうかわからないんですが、再演だとか続編だとか…もしそういうのがあったらもう一回観に行きたいーーーーー!