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「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」感想

 お疲れ様です、サラダです。
今回はこちらのアニメの感想になります。

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会とは

東京・お台場にある、自由な校風と専攻の多様さで人気の高校「虹ヶ咲学園」。
スクールアイドルの魅力にときめいた普通科2年の高咲侑は、
幼馴染の上原歩夢とともに「スクールアイドル同好会」の門を叩く。
時にライバルとして、時に仲間として、
それぞれの想いを胸に日々活動するメンバーたち。

「夢を追いかけている人を応援できたら……。」

9人と1人の少女たちが紡ぐ、初めての「みんなで叶える物語スクールアイドルプロジェクト」。

届け!ときめき――。
いままた夢を、追いかけていこう!


愛にあふれた作品


 評価指数9+。
 このアニメを一言で表現するなら愛にあふれたアニメだと思います。
 登場キャラクター同士の愛、製作者の作品とキャラクターに対する愛、視聴者からの愛。
 
 具体的にいうと、製作者の愛とは作品に対するこだわりのことです。
 キャラクターの細かい表情、仕草、セリフ、心理描写、ライブシーンの振り付け、曲、劇伴、演出、損な役回りや敵を作らず成立させるストーリー、ラストライブの総キャラ出演など、雑に作っているなと感じる部分がありません。

 最終話には視聴者から送られたたくさんの応援メッセージが登場するシーンがあります。こういう細かい演出からもファンがいかにこの作品を愛しているか、制作側がファンを愛しているかがわかりますね。
 こうした応援するファンと繋がるという演出は本編のストーリーとも微妙にリンクしています。

 今期のアニメの中で一番スタッフの愛を感じた作品でした。

どんな物語?

 
 先ほどちょっと触れましたが、このアニメは敵役とか大きいトラブルとかは基本ありません。基本ね。
 お話は個々のキャラクターの葛藤だったりコンプレックスの克服なんかがメインとなっています。
 だから物語としてはだいぶ地味なんですよ。
 その分ライブシーンは派手に、華やかに作ってくれています。

 ただ、地味ながらその話運びはとても堅実です。
 例えば、コンプレックスをずっと抱えている女の子がいます。この子の悩みはアイドルとしてはかなり致命的な悩みなんですね。
 じゃあがんばって直そう!と普通なら思ってしまいます。
 
 ところがこの作品では「今できないことはしょうがない。できないことはできることでカバーしよう!」といって、そのコンプレックスをその人の個性として肯定するような発想になるんです。
 そうして今までにいなかったような新しいアイドルを誕生させたりします。
 これってすごく素敵なことじゃないですか?

 この作品は個人の考えを肯定して多様性を重視する、という簡単そうでいて現代社会でもなかなかできないことをやっています。
 違う思想を持っていても同じ想いを持っていて、ソロでバラバラだけど一人じゃない。
 昔、THE BLUE HERTSの甲本ヒロトが「まとまりのないバンドだ」と揶揄された際、「人が4人も集まってまとまるわけないじゃん」と言っていたのを思い出しました。

 こういう要素は音楽の幅を広げるのにも一躍買っていて、そのキャラクターの特性に合った楽曲があてがわれているんです。
 アイドル系、ロック系、ボカロ系、EDM、SOCA、歌謡曲など、本当にバラエティ豊かです。
 アイドルアニメにおいてライブパフォーマンスのクオリティが高いということは、この上ない評価点でしょう。
 
 個人的に楽曲のレベルの高さがこのアニメ一番の魅力だと思っています。

気になった点はないの?


 前に述べた通り派手な展開のあるアニメじゃないので、そういうのが見たい人からすると物足りなさがあるかもしれません。
 一話完結なので先が気になるっていう「興味の持続」は弱いです。

 あと、みんなで肯定し合うやさしい世界ですが、これは逆に言えば甘い世界にも見えがちです。無条件に自分を応援してくれるファンなんてそうそういるわけじゃないですからね。

 現実的に「これは無理だろ」って思える部分もあります(全会場開催は運営が死にます)。
 この世界に男は存在しないのか?とか曲は誰がいつ作ったんだ?とかも気になる人はいるかもしれません。
 リアリティという観点からみると、物語自体がやや理想論によって成り立っている風にも見えます。

 ただ、キャラクター毎の悩みなんかは、現実で誰しも持ちうる悩みだったり、感情の動きにリアリティはちゃんとあります。
 なので見終わったあとに自分のフラストレーションも解消されたような気持ちよさがあるんです。
 「泣いた」「感動した」という感想をたくさん見かけました。とくに最後のライブシーンはすごく多幸感に溢れていて、スタッフに「ありがとう」と伝えたくなりました。

最後に


 僕はアニメには「質のアニメ」と「勢いのアニメ」があると思っているのですが、このアニメは質のアニメです。
 一見地味に見えるお話でも、画面の細部に演出の妙やこだわりが存在しています。

 また、多様性の重視、肯定と共感による問題解決、新しいプラットフォームの作成という点は、今の令和という時代を反映していて、すごく新時代的だなと思います。
 
 ひょっとしたら僕の評価はちょっと甘めなのかもしれません。
 虹ヶ咲にハマるあまりお台場に聖地巡りに行ったりしています。YOUTUBEに投稿されているリナリーのMVは現在150万回再生されていますが、そのうち30万くらいは僕が視聴していると思います。

 アニメを評価するときは公平な判断をするように努めているんですが、それが難しくなるほどに・・・


僕は虹ヶ咲が好きだ


 
 ・・・あの、1月5日に新宿ピカデリーで一挙上映がありまして、そのチケットを間違えて4枚取っちゃったんですね。汗
 一緒に行く人もいないので欲しいよーって人いたら連絡してくれませんか?
 いや、ガチで。

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