#6話し方にもレベルあり!?
つい先日、落語を聞きに行きました。贔屓の噺家さんがいるわけではないのですが、季節ごとに近所で行われる○○会(ある師匠の名がついた会ですね。)に足繁く通っております。江戸時代の庶民の風情や人情、何かをやらかした時のなんとも人間くさい対応の憎めなさ。人間の根源的な欲求に素直な人が多くて、最近の世の中の世知辛さに比べて、牧歌的というか、世界観そのものに癒されるなーと思うこともあります。
落語の演目は古典から現代落語まで毎年その季節になると高座にかかるものから、ほとんど無名のものまで、ものすごい数があると思うのですが、噺家さんによって、枕が長かったり、落ちが少し違ったりしていますが話の内容は基本的に全部同じです。しかし、その話をされる噺家の腕次第でお腹をかかえて笑ったり、「くすり。」程度だったりするんです。落語界にはランクというのがありますよね。前座さん、二つ目さんと言った具合ですね。当然ですが『師匠』と名のつく方は同じお話をしていても、お客さんをグーッと江戸時代に引き込んで、あたかもその世界にタイムスリップしたかのように頭の中で遊ばせてくださいます。音楽も映像もなく、ご自身の声色ひとつで何人も演じ分ける、まさに名人芸ですね。
先日家の近くで開かれた落語会で気になったので、前座さん、二つ目さん、師匠とそれぞれ何がどれくらい違うのか聴き分けに挑戦していました。いやな客です。(笑)その結果・・・
結果
はっきり分かりやすいのは小道具の使い方、声の張りとつぶやき声の緩急ですね。小道具の使い方というのは落語の場合、扇子と手拭いこれが落語における二大小道具になるのですが、扇子は時にキセル、時に戸を叩く効果音、お箸こういったものに変わります。手拭いはわかりやすいところで言うと、女性のほっかむり、手紙、どんぶり、財布などになります。なかなかご覧になったことがない方には想像が難しいかも知れませんので、ぜひ時期が良くなったら寄席へお出かけいただいて、直接みていただきたいです。
それから声の張りとつぶやき声の緩急ですね。これは老若男女を使い分けて、さらにそのシチュエーションごとに使い分けるのはもちろんなのですが、それぞれの抑揚にも差があるように思いました。私比ですけれども。。。当社比みたいなものですね。
さらに細かなところなんですが、ブレス、息継ぎが違うように感じました。一気にべらんめえ調で啖呵を切ったと思うと、即座に言い込められている相手になりきるわけです。その切り替えをどうやらブレスでされているように感じました。言い方を変えると「間」というものですね。一息でしゃべりきるとき、後ろから何かが迫るように息をつめた「間」をとる。このブレスや間がどうやらこのレベルの差になっているように感じました。気にしてみていると実に奥深い日本の話芸です。
ご興味を持たれた方はぜひ、寄席の場所を調べて足を運んでみてくださいね。こんなおもしろいものをみつけました!という情報どうぞこのチャンネルのレターで教えてくださいね。またほかにも私宛の質問やこんな話題の話がききたい。などありましたら、レターで教えてください。お待ちしております。どうぞよろしくおねがいします。
今日のカード
それでは今日もカードを引いて今日きいてほしい、あなたに幸運を告げる音楽についてお知らせしたいと思います。
今日の一枚は「アーティスト」のカードです。これは通常のタロットデッキにはないカードです。エーテルヴィジョンというデッキにだけあるんだと思います。説明書によると、人類を意味しているそうです。心がアップアップしている状態を捨てて、耳を澄ますと聴こえてくることに心を開いてくださいね。という意味だそうです。
今日の音楽
そんな今日、今この時に聞いてほしい音楽は「普段聞きなれている音楽」です。実はじっくり聴かずにぐっとくる部分を聞き逃しているかもしれませんよ。一音一音、歌詞のひとつひとつを噛みしめてきいてみてください。発見があるかもしれません。
それではあなたのいま、このひとときが幸せに包まれますように願っております。また次回お耳にかかりましょう。
サラダでした。