コンクール審査 Part2

 10月は、芸術の秋と言わんばかりに、コンクールも目白押しだったのではないでしょうか?
 私もコンクール審査を2つしましたが、今回は小さい年齢の方の審査を受け持ちました。
 日頃教えている生徒と年齢が近い方の部門だったため、非常に勉強になりました。忘れないうちに、審査をしていて、思ったこと、感じたことを書いてみたいと思います。
 ちなみに、この内容は、今回の審査内容では決してなく、あくまでも私が指導する際の防備点、むしろ反省点です。ご了承ください。

  • ボーイング

やはり、右手の美しさは、美しい音に直結しますね。指弓が使えている、弓をまっすぐ使えているなど、基本的なことをマスターすることを、小さな年齢の時から求めることが大事だと思いました。

  • 音程

一番やっかいで、一番苦しく、でも一番差がつきやすいのは音程のよさでしょうか。
とはいえ、耳の成長も年齢と共にですし、特に幼稚園生などは、手もふにゃふにゃですから、小さいうちから、完璧な音程を求めるのはまた違うかなと思ったり。
他の先生方も「ヴァイオリンは、1ミリでも押さえる場所が違うと、音程がずれるから、細かいことを言わざるをえないけど、あんまり重箱の角をつつくようなことばかりを言うと、音楽も小さくなってしまうから難しいわね」と話していらっしゃいました。
教本の曲などは、それほど込み入った調の曲は出てこないので、まずは開放弦を持った音を、開放弦に合わせる練習から始め、教本を卒業する頃には、調性に合わせた音程を理解できることがベストかと思います。そのためには、日々の音階ですね。。

  • 音量、音の線の太さ

この点は、私の生徒も課題の部分です。
体格差は別として、音を後ろに飛ばすことが出来、ヴィブラートを上手に使い、太いリッチな音を出せることは大事な要素だなと感じました。
脱力と、右手の重さをいかにかけられるかが鍵ですね。この部分は、今年の研究テーマです。

  • 演奏の説得力

小さいうちは、感じるままによく歌っているかが大事かと思いますが、ある程度の年齢以上になると、ご自分の感覚プラス、その曲の構成を分かって弾いているかも大事なポイントだと思います。
フレーズがどこで終わっているのか、そのフレーズの頂点はどこか、そしてとても大事なのは、ピアノの伴奏が何をしているか分かっているか。
そこまで掘り下げると、説得力のある演奏ができると思います。

 色々書きましたが、まずは学業と両立してコンクールに挑戦しているそのことが素晴らしいと思います!せっかくのよい環境をフルに味わうべく、皆さんで切磋琢磨して上達していく、一つの道標になりましたら幸いです。

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