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『神戸・美術館と離宮公園~お出かけ日記』#4

5月27日(土)神戸に行ってきました。『ゴッホ・アライブ』を見に兵庫県立美術館に赴いたのですが、すでに長蛇の列、90分の待ち時間でした。
『ゴッホ・アライブ』は大画面の映像と音楽で、絵を鑑賞するというより絵の中にいる、体感するをコンセプトにした展覧会。エンタメ系の美術鑑賞でしょうか。待ってもよかったのです。でも。。。
この前の週、大阪国立国際美術館で本物の絵を多数鑑賞して、作品の持つ熱量に圧倒されました。ゴッホなら力強い筆致を見たいし、彼が生涯を賭けた絵から放出されるエネルギー、オーラを感じたいと思うようになっていました。『ゴッホ・アライブ』を否定するつもりはないですが、どんなに現代の技術を駆使していようと、オリジナルの持つ力には敵わないのではないか。ぎゅうぎゅうに詰め込まれた会場で、SNSの撮影をする人達に気を遣い、避けながら鑑賞することに意味があるのだろうか。
話し合い、いつか本物の絵を見ようと決めて、美術館を後にしました。
※『ゴッホ・アライブ』は6月4日に終了しています。

BBプラザ美術館

入口にて。

絵を見るつもりでいましたので、近くの美術館をいくつか回ってみることにしました。まずは阪急王子公園駅から県立美術館に向かう途中にあったBBプラザ美術館です。
『東西作家のコンチェルト』と題し、ルノワールやコロー、シャガールや佐伯祐三、岸田劉生といった洋の東西を問わず互いに影響を与え合った画家の作品が、人、風景、静物というテーマごとに展示されていました。僕が面白いなぁと思ったのは、その展示の仕方です。西洋の巨匠の隣に、ぽっと日本人の作品が並んでいて、作品を続けて見てもほとんど違和感を覚えないのです。コンチェルトというにふさわしく、テーマごとにそれぞれの画家が音を奏で、全体が調和しているような不思議な雰囲気を感じました。
小さな美術館ですが、見応えありました。来てよかったと思いました。
アクセス
兵庫県神戸市灘区岩屋中町4丁目2番7号 BBプラザ2F
阪神電鉄岩屋駅から南にすぐ。国道二号線の北側にあります。
HP記載の住所に二階とありますが、道路に面した入口すぐでした。
※『東西作家のコンチェルト』展は7月17日までです。

横尾忠則現代美術館
神戸は坂の多い街です。地図では距離がなくても歩くと結構大変。日差しがなくて幸いでしたが、途中の公園で一休みして、横尾忠則現代美術館にやってきました。
アクセス
兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
阪急電車王子公園駅より西へ、王子公園のすぐ南です。
この日僕達が最初に電車を降りた駅のすぐ近くです。そこへ振り出しに戻るように帰ってきています。

『横尾忠則 原郷の森』展は、2022年に文藝春秋より出版された『原郷の森』という小説に関連する作品が、作中の文言とともに展示されています。小説は主人公 Y が時空を超えて名を残した芸術家達と語り合うという芸術、人生論ですが、急に訪れたためコンセプトを理解できておらず、私には絵画のパワーが感じられたのみです。情報が溢れ過ぎていて、受け止めきれませんでした。でも今回の展覧会で横尾忠則により興味を持ち、後日『言葉を離れる』という氏のエッセイを購入しました。読んでみます。

りまのがこう言うぐらいですから。僕が撮った写真は分かりやすいものばかりです。展示のほとんどが大作で、迫力は感じましたが理解はとても……でも奥行きのある路地を描いた作品は、中に吸い込まれそうな不穏な空気を感じつつ、なぜか懐かしさも覚えるという不思議な感覚を味わいました。
多くの作品がエネルギーに溢れているにも関わらず、死の影を感じさせるようなロープが描かれることが多いのはなぜでしょう? ほとんどの作品が撮影可(一部不可)ですが、大作は撮る気になれませんでした。

『落下するビートルズ』
意味分かんないですが、おおっビートルズやん♪と思い、撮りました。
65年頃の彼らですね。
ちなみにビートルズ解散後のジョン、ヨーコ夫人と横尾さんは交流がありました。
僕達二人ともが好きな『宮沢賢治』
『司馬遼太郎』
昔よく読みましたね~。今はまったく。。。
結構高い位置にあったので、僕が撮りました。

※『横尾忠則 原郷の森』展は8月27日までです。

私の美術館土産のポストカード。
左8枚がBBプラザ美術館で、右5枚が横尾忠則現代美術館で購入したものです。
(画像は拡大できますので、ぜひ!)

須磨離宮公園
当初の予定では県立美術館から西へ向かい、須磨離宮公園に行くはずでした。阪神電車の駅が近く、西へのアクセスがいいからです。でも阪急沿線に戻っているので離宮公園ではなく、布引ハーブ園に行ってバラを見ようということになりました。西へてくてく歩き、昼はもうとうに過ぎていましたのでコンビニでパンを買って公園で食べ、辿り着いたハーブ園山麓駅でゴンドラリフトに並んでいる人の数と値段(往復1800円)を考え、
「やっぱり離宮公園、行こうか」となりました。
山麓駅は新神戸駅のすぐ近くです。三宮まで戻って西に行く電車に乗ることになります。三宮まで地下鉄で出るのが一般的ですが、
「一駅ぐらい歩こう」とりまの。元気です。
神戸を東西に走る鉄道は北から順に阪急(新開地までなので、要乗り換え)、JR、阪神になります。僕達は阪神三宮駅までの1キロちょっとを歩きました。東須磨駅で下車してさらに歩き、やって来た離宮公園ですが。。。

無料開放! ラッキー! ではないのです。
花の時期が終わっているので、お金は取れないということだと直感しました。
見た時はきれいだと思ったんだけどなぁ。
写真は正直ですね。
名前を入れて撮っておかないと、絶対後で分からないですね。
それぞれ名前がついていて、分かる人には分かるのでしょうけど、
似た花が多くて違いが分からないことも。
違いの分からない男 ダバダ~♪ 
(これが分かる方は同世代…なのかな?)
なんとなく噴水を撮りました。
この後奥の建物がある場所に上りました。
花壇があるかと思いきや、レストハウス(食事&お土産)でした。
がっかりして下りようと振り向いたら、この景色。
「海が見えるよ!」と思わずりまのに言ったぐらい、よき眺めでした。
見えているのは瀬戸内海です。
僕達、相当足にきてましたので、すべり台でショートカット。
来る時勧めたら、どうしようかな~と言ってたはずのりまの、
何の迷いもなく一気に、颯爽と滑っていきました。下りた先に彼女が小さく写ってます。
僕も写真の位置から滑りました。ズボン破れたらどうしよう💦というほどの摩擦!
つまりこのすべり台を滑れる体型だと強調したいのです。

アクセス
山陽電車東須磨駅から西へ徒歩約10分で植物園に入れます。離宮公園正門なら須磨寺もしくは月見山駅が近いです。また山陽須磨駅もしくはJR須磨駅から神戸市バス(75系統)も出ています。

僕達は出かける前にアクセスと料金を調べるぐらいで、電車の時刻などは本数が極端に少ない時を除き、あまり考えません。お出かけは楽しく、のんびりを心がけているのですが、さすがに今回は行き当たりばったりでした。でも今これを書いていて思うのは、こういう経験ほど後で笑い話になるだろうということです。

今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。
また次回のお出かけ日記でお会いしましょう。

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